この時期恒例、もはや風物詩となった、水森かおりの「歌で旅する」アルバム、「歌謡紀行」の最新盤「歌謡紀行19~瀬戸内 小豆島~」が先日発売されました!
もうすでに何十回も聴きましたが、遅ればせながらその感想を記事にしておきます。
内容はさすがとしか言いようがなくて、超一流の人はコロナ禍だろうがなんだろうがいつでも超一流の仕事をするんだなあ・・とひれ伏すのみでした!
いつもどおりのフォーマット、いつもどおりのハイクオリティ!
収録曲はいつもどおりのフォーマットにのっとり、新録オリジナル曲が4曲、カバー曲が4曲、最新曲を含めた過去のヒット曲が6曲・・・となっています。
ボーナストラックとして「瀬戸内 小豆島」の「アルバムバージョン」が入っています。伴奏のアレンジが変わっていて、さらにドラマティックで壮大な感じに仕上がっていました。泣きまくりのギターがカッコよすぎ。こういうのどんどんやってほしいなあ。「歌謡紀行15」の「越後水原」の「コーラスバージョン」は死ぬほどカッコよかったですしね。個人的には、弦哲也先生のギターだけをバックに唄うバージョンを入れてもらって、DVDには弦先生によるギター弾き語りの教則動画が入ってる・・とかやってほしいな。それだったら5000円でも安い。
Amazon.co.jp 歌謡紀行19~瀬戸内 小豆島~ (通常盤)
既発曲は「瀬戸内 小豆島」「水に咲く花・支笏湖へ」「五能線」「大和路の恋」「安芸の宮島」「鳥取砂丘」。とくに驚きはないですね。どれもこれもカッコいいから当たり前だけど。でも、このへんもたまには1曲くらいニュー・バージョンを新録してくれるとか、そういうのがあってもいいんじゃないかなあという気はしますね。そこまでもとめるのは贅沢か。
カバー曲は「中央フリーウェイ」(荒井由実)、「風の盆恋唄」(石川さゆり)、「愛染橋」(山口百恵)、「豊後水道」(川中美幸)。
「中央フリーウェイ」なんてちょっと思いつかない選曲でしたが、どの曲も完璧に「水森かおりの曲」みたいに仕上がってて、凡百の歌手の、「カラオケで歌ってみました」っていうだけの「カバー」とはまったくレベルが違うところをみせつけてくれてます。「豊後水道」は川中美幸バージョンが至高だろ・・・と思っていたけど水森バージョンもまた別の味で最高。
新録曲は「カムイワッカ~湯の滝~」が気に入った
新録は「カムイワッカ~湯の滝~」「つつじ吊り橋・恋の橋」「遠州灘」「足羽川ざくら」。
どの曲もキャッチーでいい曲ばかりでしたが、個人的に最も印象的だったのは「カムイワッカ~湯の滝~」かな。哀愁たっぷりなのにジメジメしていない、透明感のある歌唱は「カムイワッカ(神の水)」のイメージにピッタリな気がします。
「遠州灘」はもうワンコーラスで「あ、弦先生の曲だろ!」とわかっちゃう曲。雄大なイメージはまさに「遠州灘」って感じ。さわやかなメジャー調のなかにほのかな哀愁を漂わせるっていうのは弦先生&水森かおりのコンビの必殺技ですね。さすがだ。
「足羽川ざくら」は大陸的な雰囲気が印象的。テレサ・テンあたりが歌ってそう。「足羽川」は福井県なんですね。恥ずかしながら「足羽川」と言われて読み方(あすわがわ)も場所も知りませんでした。
「つつじ吊り橋・恋の橋」は栃木県那須町にある「つつじ吊り橋」がモチーフの曲。昭和歌謡っぽい雰囲気ですね。哀しげでキャッチーなメロディがいい曲ですけど、メロディはちょっと既視感があるかな。「ここはあの曲にちょっと似てる」っていうのが何か所もありました。
第一人者ならではの安定感!
既発曲が6曲とはいえ、毎年毎年発表していつつもいつもいつも素晴らしいものを出してくれるのはさすが。
とくにカバー曲を聴いていると思うんですけど、やはり誰が何と言おうと現在の演歌界の第一人者は水森かおりですね。追い落とされる可能性があるとすれば、丘みどりくらいのものか。
「歌謡紀行出ます!」と言われたら、なんの心配もなく予約できちゃう。絶対に裏切られることがないから。この安定感は並ぶものがほかにいないと思いますね。まだ買ってない方にはいますぐポチることをおススメします!
余談ですが年末は紅白歌合戦に出るんですかね。選ばれるのは当然としても、ここのところやってる「イリュージョンとコラボ」とかもうやめてほしいなあ。あれだったら絶対に巨大衣装とかのほうがいい。
だって歌がおざなりになっちゃうもん。本人は否定するかもしれないけど私にはそういうふうにしか感じられない。三山ひろしのけん玉ギネス挑戦をみればそれはもう明らかでしょ。
歌でシビれさせてほしいんだよなあ。そのへんをわかってないNHKはまさに愚か者の集団。バラエティ番組だから仕方がないのか。歌では数字が取れないと思っているんでしょうね。話題性だけを考えてゴミみたいなのをいっぱい集めてやってるからそうなっていることに気がつくべきでしょう。
まあ、今年は無観客開催で「コロナ感染拡大防止を最優先」って言ってるくらいなんだから、そんな演出も今年は難しいのかな。でも、華美な演出を省いたりしたら大半の出場者は「なんだこりゃあひでえな!」ってことになっちゃうでしょうね。どうするんだろ。
ともかく、三山ひろしは仕方がないとしても、水森クラスになったら「いやいや、歌をやりに来てるんで。イリュージョンはイリュージョンでそれだけでやってください」くらい言えばいいのにな、と思います。
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