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思い出の名盤:ARTILLERY「TERROR SQUAD」

先日、デンマーク出身のスラッシュ・メタルバンド、ARTILLERYの名作3rdアルバム「BY INHERITANCE」について記事にしました。

思い出の名盤:ARTILLERY「BY INHERITANCE」

この記事でも書いたように、たしかに「BY INHERITANCE」は歴史的名盤であるのは間違いないんですけど、私が個人的に最も好きなARTILLERYの作品はそれではなく、2ndの「TERROR SQUAD」のほうなのです。

80年代のスラッシュ・メタルの魅力を知るためには欠かすことのできないアルバムです。

ヒドいジャケ絵の80年代メタルアルバムには名盤が多いというのはウソのようで実はホント

「TERROR SQUAD」は1987年発表の2ndアルバム。

Amazon.co.jp Terror Squad -Digi-

 

ジャケットの絵はとにかくヒドイ。前作「FEAR OF TOMORROW」も安っぽい絵だったけど、それなりに恐怖感をあおるクールさがあった。でもこの「TERROR SQUAD」はそれすらもない。

↑LPの裏ジャケ。私が所有するものを撮影。裏も手抜きだなあ。予算の問題だったんだろうから仕方ないのか。メンバーの名前くらいちゃんと書けばいいのになぜかみんなイニシャルだけ。

 

クレジットをみるとフロントカバーの絵はどうやらギタリストのヨルゲン・ザンダウによるものらしい。ほかのメンバーは「お前が書くのかよ!」とか「マジでこれ使うの?」とか文句を言わなかったのか。ひょっとしてクールだと思ったのかな。

まあ、これを「クールじゃないか!」とメンバーが考えたとしてもそれはわかる気はします。

なにしろこのころのメタル界はこういったヘンな絵のジャケ絵がたくさん採用されていた。

しかも、クソみたいな絵のジャケットを採用しているアルバムに限って、とんでもない名盤だったりするわけです。

このブログですでに紹介したものでいえば、EXODUSの「BONDED BY BLOOD」しかり、WHIPLASHの「POWER AND PAIN」しかり、PANTERAの「PROJECTS IN THE JUNGLE」しかり・・・。

思い出の名盤:「スラッシュ・メタル」の定義・・・「BONDED BY BLOOD」/EXODUS

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PANTERAの最高傑作は、誰が何と言おうと・・・

ジャケットデザインは立派で凝ってるのに中身はクソ・・というものも多かったけど(現代はそんなのばっかり)、それ以上に「ジャケットはチープだけど中身は最高」っていうのも多かった時代でしたね。

「TERROR SQUAD」もジャケ絵のサイテーさ加減でスルーしちゃったら人生の損失ですよ・・と言えるくらい、中身はサイコーにクールなアルバムでした。

鋭利かつキャッチーなリフが疾走する爽快なスラッシュ・メタル

1stアルバム「FEAR OF TOMORROW」はジメジメと湿った陰鬱なスラッシュ・メタルという感じでしたが、「TERROR SQUAD」では湿り気が後退し、そのぶんスピードがアップ。

クランチの効いた鋭いリフが疾走し、そこへガナリつつもきちんと歌えるハイトーンヴォーカルが個性的な歌メロをのせる・・という独自のサウンドを聴くことができます。

↑A面トップの「The Challenge」のアタマのリフだけでもうKOされちゃう。カッコいい。

 

前作は北欧っぽい寒々しさが感じられ、まるで今でいうところのドゥーム・メタルみたいな曲もあったりしましたが、今作はそれとはだいぶ変わってまるでアメリカのいわゆる「ベイエリア・スラッシュ」のような音像に。「Let There Be Sin」なんかはなんとなくDARK ANGELみたい。この速さと騒々しさがたまりませんな。

といっても、歌メロがしっかりしているから北欧っぽい湿り気が消え去ったわけでもなく、このアグレッションとメロディのバランスがこの作品をただ騒々しいだけのスラッシュ・メタルと一線を画す要因になっているのかな。

スラッシュ・メタルはスピードとリフのクールさがキモ・・・というのはいつも言っていることですが、その点で言うならこの作品はまさにスラッシュ・メタルの大傑作。日本国内盤は出なかったようですが・・・いまからでも再発してくんないかな。

1st「FEAR OF TOMORROW」も名作

私がARTILLERYのサウンドに初めてふれたのは1985年の1stアルバム「FEAR OF TOMORROW」。

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先述のように、こちらはジメッとしたサウンドで、ブラックなスラッシュ・メタルという感じ。曲展開もけっこう複雑で、「TERROR SQUAD」とちょっと違って、何も考えずにキモチよくアタマを振れる・・というスピードはそんなにない。裏ジャケットの「thanks to・・」のところには「Hello to Metallica and Slayer,do you remember Copenhagen?」という記載があって、曲にもそのあたりからの影響が素直にあらわれている気がしますね。ギターソロなんかはモロにSLAYER。

↑ジメジメした湿り気を含みつつも要所ではアグレッションを叩きつけてくる。個人的には2曲目の「The Almighty」が最も好き。バキバキいいながらもメロディアスなベースが超クール。

 

「キモチよくアタマをふれる」・・といえば、初期のデモに収録されていた「Hey Woman」はやたらとカッコよかった。これはヘッドバンガーズ狂喜乱舞の名曲でしたね。

↑1stアルバムを聴いた後に、1985年にNEW RENAISSANCE RECORDSから出ていたコンピレーションアルバム「SPEED METAL HELL」に入っていたこの曲を聴きました。なんでこれアルバムに入れなかったのかなあ・・・と不思議になるくらいのカッコよさ。

ちなみにその「SPEED METAL HELL」アルバム、デモ音源の寄せ集めでヒドイものはかなりヒドかったんですけど、このARTILLERYとWHIPLASH、SAVAGE GRACEだけはかなりカッコよくて光っていました。中古レコードで見つけたら即買っておくべきでしょうね。とくにWHIPLASHの「Thrash Till  Death」は必聴!(のちに「THRASHBACK」アルバムに再録)。

 

それは余談でしたが、スラッシュ・メタルを好きならARTILLERYの1stと2ndはなんとしても聴いておくべき名盤ということで。80年代はほんとにスラッシュ・メタルの輝かしい黄金期だったんだなあ。今後もスラッシュの名盤について書いていきます!

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