いま外はすんごい雪。私の住む地域ではあまり雪は降らないので、ちょっと雪が積もったらもう大変なことに。田舎でもそのへんは都内とかと同じです。
実は昨年12月に愛犬が13歳で旅立ちまして、庭が雪で真っ白になってるのをみて、「ああ、そういえば雪が積もると大喜びで庭を駆け回っていたなあ」と思い出しているところ。唱歌「雪」の「犬はよろこび 庭かけまわり」ってのは本当のことで、その喜び方はもう尋常じゃなかったですねえ。なぜなのか。
それはともかく、長いこと一緒に暮らした飼い犬との別れは、はっきりいって父が亡くなったときよりも辛かった。私よりもっとお年を召した高齢の方の一人暮らしだったらもっとつらいでしょうね。ペットロスで認知症が一気にすすむ、なんてこともあるそうで(私の母は父が亡くなったとたんに急激に認知症が進行した)、そのときに悲しみをどう乗り越えるか、それは飼いはじめる段階から考えておかなくてはならないんでしょう。
かくいう私も、犬がいなくなってから体調がイマイチ悪い。いつも決まった時間に行ってた散歩にも行かなくなったっていうのもあるし、生活のリズムは確実に変わりました。死因は心不全だったようなんですが、もっと適切に治療してればひょっとしてもうちょっと長生きできたのでは?なんて考え始めると辛くなっちゃうし、とにかく寂しいので、メンタルにも悪影響。このへんに慣れるにはまだまだ時間が要りそうです。
それはそれとして、正月だろうが聴くのはやっぱデスメタルからデス!
AUTOPSY「LIVE IN CHICAGO」
言わずと知れたアメリカの大御所デスメタルバンド、AUTOPSYの最新ライヴ作品!オフィシャルなライヴアルバムはこれが初? 2020年3月にシカゴで行われたライヴを収録!
Amazon.co.jp Live in Chicago -Live-
ジャケ絵はわりとおとなしめで、もっと徹底的にグロいのが欲しいところだけど・・・内容はサイコーでした!
いやあ・・・これはカッコいいですよ。1曲目が「Severd Survival」、2曲目が「Twisted Mass Of Burnt Decay」。しょっぱなの初期の名曲でもうノックアウトされちゃう。ほかの選曲も文句ナシ、演奏も文句ナシ。ていうか演奏がどうのこうのなどと言うのはナンセンス。カッコいいんだから聴いて素直に震えればヨシ。
ライヴならでは、っていうアレンジはとくにないけど、彼らのようなバンドはそんなことする必要はない。淡々と聴き手に絶望を叩きつけてくれればそれでよい!
誰にも似ていない、唯一無二のオリジナリティ。聴いてると死にたくなるこのどんよりさ加減。デス声で唸ってりゃあいいと思ってる奴らはこれ聴いて勉強するべきだ。
オッサンになってもず~っと同じことやってくれてるのが嬉しい。デスメタルを知らないという方はとりあえず聴いとくべき最重要バンド!
おススメ度・・・★★★★☆
SINISTER 「HATE」
オランダのデスメタルのベテラン、SINISTERの3作目。1995年作。
現在に至るまで?長いことやっててアルバムもすでに14枚も出してるバンド。聴いたことがあったようななかったような。なぜか中古盤はあまり見ませんね。
聴いたかどうか覚えてないってことは、聴いていたとしてもたいして印象に残らなかったってことなんですけど、ともかく初めて聴くバンドのような感じでそのサウンドに接しました。
で、サウンドは(90年代の作品だから当たり前だけど)由緒正しき90年代のオールドスクール・デスメタル。DEICIDEやSUFFOCATIONあたりを思い起こしてくれればいいかな。
たまにキーボードが使われてたりするけど、メロディアスなところは一切ないですね。このへんは当時欧州で流行っていたメロディック・デスメタルとはまったく違う。無慈悲なブラストビートにのせて徹底して冷酷にデス声で凄んでみせる。
けっこうカッコいい。しかしこの手のサウンドは当時すでに前出のDEICIDEあたりがオリジナルを確立しちゃってて、それを超えるようなものがこの作品の中に感じられるかというと、べつにそうでもないかなあ。ブルータルなのはいいんだけど、背筋が凍るような恐怖やカッコよさというのはあまり感じなかった。やっぱりDEICIDEは偉大だった・・と痛感しなおすだけ。この感想はたぶん90年代当時に聴いたとしても同じだったと思います。
近作でも同じスタイルでやってるのかな。安い中古品があれば買ってもいいかな。
おススメ度・・・★★★☆
HEXFIRE「HEXFIRE」
中国広東省出身のスラッシュ・メタルバンド、HEXFIREのミニアルバム。2015年作。
中国のメタル事情はよく知らないので、当然初めて聴いたバンド。エドガー・アラン・ポーの「赤死病の仮面」や、クトゥルー神話をモチーフに歌詞を書いてたりしてる。ただ突っ走るだけの低脳スラッシュじゃないぜ!というバンドのようです。私はテーノーなほうが好きなんですけどね。インテレクチュアルなところをアピールしてややこしいことやろうとするバンドは大嫌い。
しかしこのバンド、サウンドはなかなか素直な古臭いスラッシュ・メタル。収録されているカバーがSLAYERの「Postmortem」であることからもわかるように、80年代スラッシュに絶大な影響を受けたバンドな模様。日本でもこういうタイプ、80年代中期~後半にはいっぱいいましたねえ。曲展開はテンポチェンジが忙しくなかなか複雑で、METALLICAとか好きなんだろうなあ、という感じ。初期METTALICAのような、気持ちのいいスピードとアグレッションを叩きつけてくれる。いいじゃないか!これは意外。
それにしても、中国でもポーとかクトゥルー神話とか読めるんですね。政治的に共産党が問題視するようなものでなければ大丈夫なのか。SLAYERとかも聴けるんだ。HAVOKみたいな政治的なこと歌うバンドだとやはり聴けないのかな。共産党を暗に批判したりする曲をやったりしたらやっぱり逮捕されるんだろうなあ。プーさんがメタル聴いて「こんな音楽は害悪しかないから禁止」って言ったらやっぱりメタルも全滅するのかな。そんな国で生きるのはたいへんだなあ。その意味では中国の人々にも同情する。そんな危険な国でオリンピック?正気なのかな。
おススメ度・・・★★★★