すっかり知名度も上がり、今年は演技にも挑戦したいと言っていた丘みどりの2020年の新曲が発売されました!
両A面シングルで、2曲とも作曲は弦哲也先生。
氷川きよしが脱演歌歌手の動きをみせ(彼の歌唱がどれも軽く聴こえる理由がわかった気がします)ている今、演歌界にとって丘みどりの存在はますますその重要度を増してきた、と言えるんではないか。
そういう意味で彼女の曲が売れるかどうかは彼女だけの問題ではなく演歌界にとって重要な問題。
ぜひとも爆発的ヒットになってほしい・・・と願いつつ聴いてみました!
五島恋椿
「五島恋椿」と「白山雪舞い」の2曲が両A面。
DVDつきのエディションも出ましたが、内容がMVとメイキング映像ということなので今回はCDだけ買いました。「紙の鶴」でやった「弦哲也先生の歌唱指導」はもうやらないのか。先生、お願いしますよ!→丘みどりの新曲「紙の鶴」を聴いた
まず、「五島恋椿」。
「五島」は長崎県の五島列島のことですね。
島を出て行った「あなた」に思いをはせる女性をえがいた曲。せつない気持ちが胸に迫ってくる哀愁演歌。イイですね。
「紙の鶴」同様、一聴したインパクトはデカくないけど聴けば聴くほど味が出てきそうな曲。
対してもう1曲のほうは、一聴して「うお~、凄え~!」というインパクトのあるスケールのデカい曲でした!
「白山雪舞い」
もう1曲のほう、「白山雪舞い」。
「白山」は岐阜県と石川県にまたがる名峰のこと。
こちらは「風の寺」や「鳰の湖」のような、壮大な超絶ドラマティック演歌。
「五島恋椿」とは違ってド派手なインパクト。カッコいい。「五島恋椿」ももちろんイイが個人的にはこっちのほうが好み。こういう曲をポンポン書けちゃう弦哲也先生って人はどんだけ天才なんだろ。弦先生に国民栄誉賞授与を申し出ない政府は愚か者ばっかりだな。
低音から高音まで広い音域をド迫力で歌い上げることのできる丘みどりだからこそ、震えるほどのカッコよさに仕上がっているという印象です。これはカラオケ難易度は超A級じゃないでしょうか。
これは「風の寺」に続いて「幽玄組曲」にしてほしい素晴らしい曲ですね。
「五島恋椿」も「白山雪舞い」も「はらはらと」とか「ふわりふわり」とかオノマトペが多用されているのは、なにか意図的にやってるんですかね。「風の寺」もそうだったし。
とにかく、曲が売れてほしい!
というわけで期待を裏切らない素晴らしい内容。
なによりも嬉しいのは、もっと売れるためにポップな曲をやってみようか・・・とかいう姿勢が今回もなかったこと。
アルバム「女ごころ~十人十色~」もそうでしたが、徹頭徹尾「演歌歌手」としての姿勢は揺らいでいない。ラジオでもいつも「演歌歌手の丘みどりです!」って言ってますしね。そこが嬉しい。
ぜひともこのまま、「演歌歌手」の王道を歩んでいただきたい。「演技にも挑戦」というのはドンドンやってもらっていいと思いますが、「ポップスにも挑戦」とかいうのは、コンサートだけの話にしてほしい・・・と願っています。彼女が徹底して「演歌歌手の丘みどりです!」という姿勢で超メジャーになったなら、それはすなわち演歌が復権するということなのだから。
今後も注目です!