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今週聴いたもの:2022年7月7日~7月13日

テレビなどでは安倍首相殺害事件の話題でもちきり。

撃たれたというニュースに触れた瞬間、参院選は自民党の圧勝になるだろうと思ったし、亡くなったときいた瞬間、安倍氏が神格化され、安倍氏がやったことはすべて肯定され、安倍氏がさんざんやった公文書改ざんや国会での虚偽答弁などの、まさに「民主主義の根幹を揺るが」した罪を追及することはタブーになるだろうと予感しましたが、それもそのとおりになりそう。なんとも気持ち悪い。容疑者はほんとにとんでもないことをしてくれた。暴力ではなにも変わらない、それどころか物事はますます悪い方向へ動く、というのがあらためてはっきりしましたね。

それから恐ろしいのは、「安倍氏の遺志を引き継ぐ」などといって、ときの指導者の判断でいくらでも軍事行動ができちゃうようにする憲法改正への動きを活性化させようという気配もみられること。「憲法改正は安倍氏の悲願」などと故人の名を持ち出せばだれも反対できねえだろ、と思ってやがるのかな。

テレビなんかも予想どおり徹底して情緒的に「安倍氏の悲願」などと言って煽っているけれども、それは彼の悲願であって国民はそうでもないし国民が彼の遺志に従わなきゃならない理由は1ミリもない。マスコミは情緒に訴えるんじゃなくて、それってほんとうに正しいの?問題ないの?おかしいんじゃないの?っていうところを国民に提示するのが仕事だろ。参院選では自民党への「同情票」がだいぶあったようですが、言うまでもなく安倍元首相が亡くなったことと選挙は切り離されるべき問題で、国民は政治家やマスコミの情緒に訴える作戦に流されることなく、どこまでも冷静に考えなくてはなりません。

前から何度も言ってるけど、戦争をしやすくしたところで、いまのなにもかもが弱体化した日本の国力では国を守ることなどできはしない。政治家は戦争しやすくするよりもほかに先にやることがいっぱいあるだろ、という話。

いずれにしろ、日本を弱くした張本人たちである自民党の奴らをまたしても選んでしまった国民は、その代償としてこれからさらに貧しさと重税と絶望に苛まれなければならなくなりました。自業自得とはいえ、とても悲しいことです。

丘みどり「雪陽炎」(紅盤)

丘みどりの目下の最新曲「雪陽炎」のリニューアル盤。

Amazon.co.jp 雪陽炎(紅(くれない)盤)

「雪陽炎」がカッコいいのは前にも書きましたからいいとして、→今週聴いたもの:2022年1月27日~2月2日 注目はあらたなカップリング曲。

「紅花恋唄」は岡千秋先生作曲で、曲名が示すとおり、紅花が名物である山形県が舞台の曲。

聴いてみると、これは誰でも「伊那のふる里」を思い起こすであろう民謡テイストの曲。「伊那のふる里」ほどのキャッチーさはないけど、民謡色はこっちのが濃い感じかな。派手さはないけど、やっぱり丘みどりの歌唱の魅力によって曲の魅力も引き上げられている気がしますね。こういうカップリング曲はこれっきりほアルバムとかには入らない可能性もあるから、ファンはとりあえず買っておくべきでしょう。

おススメ度・・・★★★★

KREATOR「HATE ÜBER ALLES」

ドイツのスラッシュ・メタルの重鎮、KREATORの5年ぶりの新作!

Amazon.co.jp ヘイト・ユーバー・アレス

6月の発売時に予約して買い、すでに何度も聴いたもののいままで記事にしなかったのは、最初に聴いた時点ではいまいちピンとこなかったから。一聴して「ぬお~すげえ!」というインパクトは受けなかったので、すぐに記事にしようという気が起こらなかったのです。

いや、カッコいいんですよ。速い曲のリフや破壊力は80年代の彼らを彷彿とさせる勢い。

 

↑いいねえ。オッサンになってもスラッシュメタルであることをけっしてやめないってところにシビレる。「Demonic future」なんかは完全に往年のスラッシュリフで、ファンがなにをもとめてるかわかってらっしゃる!

しかし、激速スラッシュ・メタルでない、メロディックな曲を聴くと、私などはミレのヴォーカルに不満をおぼえてしまう。これはメロディックになったAMON AMARTHなんかでも感じることですが、メロディを聴かせる曲だとガナるヴォーカルでは物足りなくなるんですよ。「Become Immortal」のようなメロディックな曲で「メロディを追いそうで追わないガナリ声」だと、なんかかゆいところに手が届かない歯がゆさを感じる。

「Conquer And Destroy」なんかは圧倒的スピードパートと聴かせるパートで構成され、聴かせる部分ではクリーン声が入ってますけど、ガナるのをやめてみたらどうかなあ。いや、ガナってもいいんだけどなんとなく半端でむず痒い。

まあミレのあのヴォーカルだからこそKREATORはカッコいいわけで、こんなこと言うのはナンセンスなんですけどね。イマイチと感じる曲もなくはなかったものの、「速い曲が聴きてえ!」という私のような人間の欲求もちゃんと満足させてくれて、しかも聴かせるメロディも充実している快作じゃないでしょうか!

おススメ度・・・★★★★

EVIL ONE「EVIL NEVER DIES」

フランスのスラッシュ・メタルバンド、EVIL ONEの2009年作。

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2曲目にはジェフ・ウォーターズ(ANNIHILATORのあの人だよね?)が参加しているらしい。その2曲目をはじめ、なかなか聴かせる曲が多くてこれは予想外のめっけもの!いいじゃないか!

サウンドはオールドスクールなスラッシュ・メタルだけど、スピードやアグレッションは全体に控えめ。速い曲も「切れ味鋭く疾走」っていう感じは薄くて、METALLICAっぽいシンプルなリフがモッタリと流れるなか、ネッチョリしたハイトーンヴォーカルがたまに音程をハズシつつもきちんと歌う。その歌メロはけっこうキャッチー。リフではなくどこまでもメロディを聴かせるバンド、という印象。全盛期のころのARTILLERYみたいに感じられるところもあるかな。

私にとってそんなアルバムは20枚に1枚くらいしかないんですけど、これは珍しくヘヴィ・ローテーション作品になりました!ジャケット裏で変顔をキメて写真に納まってるメンバーも楽しそうで好感。メタルが好きで好きで仕方がないという雰囲気が伝わってくる。現在は活動してるんだろうか。頑張ってほしい!

おススメ度・・・★★★★

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