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津吹みゆ「夜桜の宿」を聴いた

福島県出身の演歌歌手、「どんと響く!直球ボイス!」津吹みゆが15枚目のシングルとなる「夜桜の宿」を発売。

 

Amazon.co.jp 夜桜の宿/恋人芝居 - 津吹みゆ

もうデビューから10年か。そろそろデカいヒットがほしいところですが、売れるためにポップな曲とかをやったりしてほしくないという気持ちもある。どこまでも演歌で勝負して、それが世の中にひろく認められてほしい。まあポップな曲も似合う、というかなんでも歌えるんだからなんでもやってほしいという気持ちもあるので、やりたいことをやりたいように頑張ってほしい、と言っておけばいいのかな。最近は舞台なんかにも参加しているそうですね。

そんなふうに思っていましたが、今回の「夜桜の宿」は正統派の「宿もの演歌」。大川栄策の超絶名曲「さざんかの宿」を例に出すまでもなく、「宿」を舞台にする演歌ってのは無限にあって、それはもはや演歌になくてはならない舞台装置、テーマになっている。10年やって「そろそろこういうのも行ってみようか」ということになったのかな。

 

 

哀愁のただよう正統的演歌になっていました! アダルトな雰囲気にするためにあえてキーを下げたという話ですが、それでも「直球ボイス」ののびやかさに快感をおぼえさせられるのはいつもと変わらない。

 

さらに、カップリングの「恋人芝居」もイイ感じ。甘酸っぱい哀愁を漂わせる昭和のアイドル歌謡曲っぽい雰囲気と、それに合わせた湿り気を帯びた歌唱、独特の美しいファルセットの魅力も全開で、これ両A面にするか「恋人芝居」を表題にしてもう1回出してもよかったんじゃないの~、と言いたくなる!

 

同世代の歌手たちとは格が違うというところをたたきつけてくれる快作!このへんで大ヒットしてもらって、演歌界の次代の第一人者の座へ近づいてほしいものです。

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