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思い出の名盤:SLAYER「SOUTH OF HEAVEN」

投稿日:2020年3月4日 更新日:

SLAYERの名盤について思うことを書いてみる記事の続き。

先日は歴史的名盤「REIGN IN BLOOD」について書いたので、今回はその次のアルバム、1988年発表の「SOUTH OF HEAVEN」。

これが出た当時私は18歳、地元の二流大学に入って自堕落な学生ライフを送り始めていたころ。

バイトして得たお金を握りしめて中古レコード店に通いつめ、メタルのレコードを買い漁りつつ知識を増やしていったころでした。

貧乏学生だったのでレコードは中古で買うのが常でしたが(これは今もそう)、SLAYERの新譜となれば一刻も早く聴かなければ・・ということで、やはりいつもの新宿の輸入盤店街に赴き買い求めました。

その変わりようにとにかく驚いた

ジャケット絵はこれまでと変わらず邪悪そのもの。

Amazon.co.jp SOUTH OF HEAVEN

私が当時購入し現在も所有している輸入盤アナログレコードのジャケットのシュリンクには「Contains Language Which May Be Unsuitable For Some Listeners」という文言のシールが貼られていました。歌詞が過激なのは前作同様らしい。

そしてジャケット裏では、みんなで変顔していた前作と違って、落ち着いたクールな表情でメンバーが写真におさまっている。これはちょっと前作と雰囲気が違うのかな・・という気にさせられます。

 

そしてレコードを再生してみると、雰囲気が違う、どころの話ではなかった。

イーヴルな雰囲気でとてつもなくヘヴィでスローな「SOUTH OF HEAVEN」のリフが聴こえてきました。

 

このキャッチーかつ邪悪な雰囲気のリフ、ものすごくカッコいいんですけど、初めて聴いたときは、「Hell Awaits」みたいにイントロが終わったら突っ走ってくれるんだろ?・・・と思って身構えていたのです。しかしこの曲はだんだんと盛り上がるものの超スピードで疾走することはなく終わっちゃって、「あれえ?」という感じでした。

トム・アラヤのヴォーカルは歌詞を見なくてもちゃんと聞き取れるくらいはっきりゆっくりとした感じに。これにもビックリ。

まあ何度も聴くうちに「最高にクールじゃないか・・・」と思うようになったんですけどね、一撃で「うお~~こいつはスゲエ!!」とノックアウトされた「Angel  Of Death」や「Hell Awaits」を聴いたときの感覚とはまったく違う印象を受けました。正直言って最初は「これがSLAYER?速い曲はどうした!」と思いました。

 

しかし2曲目「Silent Scream」は一転してツーバスの高速キックが炸裂するスピードナンバーでした。「South Of Heaven」が長~いハウリングで終わって、間髪入れずに「Silent Scream」になだれ込む流れは最高。さすがだ。

速い曲でもトム・アラヤのヴォーカルはやっぱりゆっくりはっきり。前作までの、ラッパーも真っ青の超早口ヴォーカルとはまったく違う。

B面トップには、発表当時「世界で最も速い曲」と言われた「Chemical Warfare」の続編という位置づけの、「Ghosts of War」というファスト・チューンもありましたが、そこでもトムの歌唱はそれほど早口でなく、けっこうちゃんと聞き取れる。

ギターソロもメロディを意識したものが多いし、どうやらそのあたりが(きちんと速い曲も配置されていたにもかかわらず)当時のファンには「遅いSLAYERなんて・・・」と否定的にとらえられた理由なのかな。

いまになって聴けば、いいアルバムだと思うが・・・

まあ私もそうだったんですけどね。「Behind The Crooked Cross」なんて「なんだこりゃあ」と思ったし、「Read Between The Lies」なんかは今でも好きじゃない。

何度も言うように私がスラッシュ・メタルを聴き漁っていたのは「とにかく速くてカッコいい曲が聴きてえ」という動機からでしたから、スピードがダウンしたこのアルバムはちょっと物足りなかった。だから結局は「REIGN IN BLOOD」や「HELL AWAITS」のほうばかりを聴いていました。

しかしいま聴きなおしてみると、アルバムトータルでとらえるなら、スラッシュ・メタルとしてどうかは別として、高品質なメタルアルバムであることは間違いないと思っています。若干、アグレッションを後退させすぎた感はありましたが・・・。

 

それが不評だったからなのかはわかりませんが、SLAYERは次のアルバム「SEASONS IN THE ABYSS」では少しスピードとアグレッションを取り戻し、速いだけじゃない、でもメロディもしっかり聴かせる・・というSLAYERのスラッシュ・メタルを完成させることになります。

そして待望の初来日も。1990年、私は東京の公演を2回観に行き、次の日に痛くて起き上がれなくなるほどヘドバンしまくってきました。次の記事で「SEASONS IN THE ABYSS」について書くことにします。

思い出の名盤:SLAYER「SEASONS IN THE ABYSS」

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