自民党の二階幹事長が、菅首相の自民党総裁任期満了にともなう総裁選について記者会見で「菅首相は『続投してほしい』の声が国民の間にも強い」と発言していたそうですよ。
これには爆笑した国民も多かったんじゃないでしょうか。しかしこれ、本人はどういう気持ちで言ったんだろう。
そんなわけない、っていうのがわかっていて戦略的にわざと言ったんでしょうけどね。しかしその場合はつまり、国民の声をすくいあげようという意志なんかありません、って公言することにならないか。「国民が何と言おうと知ったことか。国民が政府与党の失策を忘れるうまいタイミングをはかって選挙を実施すればどうせ勝てるんだから」と思ってる、というのも透けて見えてくる。
逆に、まさかまさか、ほんとうに菅再選を国民が願っていると思ってるんならそれもものすごく恐ろしい。麻生さんなんかは新聞読まないらしいから、ひょっとすると二階さんもそうなのかな。都合の悪いことには目をつぶっちゃうから実態を知らない、ということもありえる?そこまでひどいとは思いたくないけど・・。周りの若い奴らも、怒られるのが嫌で都合の悪い報告は上げてなかったりするのかな。それで本気で菅続投が国民の願い、って思っちゃてる?まさかねえ?
しかし、国民の大多数は80過ぎた老人がクルマ運転してるだけで「もうアブナイから免許返納しろ」とか騒ぐくせに、80過ぎてまだ権力に執着してアホなことばっかり言ってる政治家に対しては「引退しろ」って騒がないのね。我々国民がその気になればいつでも引退させられるのに。選挙で負けさせればいいんだから。国を動かすってことは、クルマの運転よりも数万倍も危険なことですよ。
それにしても、引き際を自分で判断できずに地位や権力にしがみつく人っていうのは見苦しいなあ、ということを自民党の老人たちや横綱白鵬とかを見てて痛感する今日この頃です。まあまともな組織なら河野さんとか石破さんあたりの立場の人が「麻生先生も二階先生も、党にも国民にも迷惑なんでそろそろ隠居してください」って言うと思うんですけど、そういう動きは自民党という昭和な古い体質の組織には起こらないんでしょうね。横綱白鵬があの恥ずかしすぎる相撲をとってまで勝ちにこだわって引退を回避してるのも、「お前はもうとっくに潮時だよ」って言ってくれる人が誰もいないからでしょうね。まさに裸の王様。いつも裸の相撲取りが裸の王様なんてシャレにもならない。
河野さんあたり、それくらいやってくんないかなあ。省庁のハンコ廃止くらいでドヤってる場合じゃないでしょ。自分たちの身内を改革してから「行革」と言ってほしいものです。
葵かを里「ひとり貴船川」
これは「今週聴いた」のではなくもうすでに聴きまくってるものなんですけど、聴けば聴くほど評価が上がってきちゃうすばらしい曲なので、遅ればせながらここに書いておきます。5月に出た、葵かを里の目下の最新曲「ひとり貴船川」。
表題曲はいつもどおりのしっとりとした哀愁を漂わせる優雅な雰囲気の曲。いつも同じ、といえばそうなんですけど、最近はもう「それがイイんじゃないか!」というふうに私の中でも変わってきました。もう永遠にこの路線で行ってほしい。
超絶傑作「加賀友禅の女」同様、イントロからして猛烈にカッコいい。どうすればカッコよくなるのか、ということをよくわかっていらっしゃる。
アレンジも素晴らしいが最大の魅力はやはりその歌唱の色気。これはもう小娘には絶対にマネできない。完全に独自性を完成させていますね。その味が好きになれればもう病みつきに。カップリングの「ほたる火」も泣きまくりの哀愁曲で、表題曲と同じくらい素晴らしい。
これほどの人がどうして全国区の人気にならないのかが不思議で仕方がない。とにかく買っておくべきですよ!
おススメ度・・・★★★★☆
SAVAGE MESSIAH「FATEFUL DARK」
イギリスのパワー・メタルバンド、SAVAGE MESSIAHの3rd。2014年作。
現代的ヘヴィネスの聴いたギターサウンドながら、リフや曲展開なんかはレトロなスラッシュっぽさもあり、でもきちんと歌メロを聴かせるっていう、スラッシュ・メタル寄りの正統派メタルって趣き。劇的かつスピードあふれる1曲目で「オッ!いいね!」となり、最後まで聴かされちゃった。この1曲目を聴くと、「スラッシュだったころのMETALLICAとか好きなんだろうなあ・・」と。それっぽいところがいっぱいあって面白い。意識してやったのかな。
ほかの曲も「どこかで聴いたような?」ていう展開やリフがあったりするけど、このクオリティならそんなことは些末なこと。曲のデキは素晴らしい。速くてメロディアスでカッコいいとなれば、多少のことは気にならない。
まあしかし、体が震えるような感動をおぼえるキラーチューン、っていうのは、カッコいいのにもかかわらずあんまりないかな。それはやっぱり、どっかで聴いたような、っていうデジャヴを感じさせるところが多いからなのかも。要はオリジナリティがもっとほしいということかなあ。
オススメ度・・・★★★★
LEGION OF THE DAMNED「FEEL THE BLADE」
オランダのデス/スラッシュ・メタルバンド、LEGION OF THE DAMNEDの2008年作。
このバンドは記事にしたことなかったっけ。いくつか聴いていますが、「デスラッシュ」とも形容されることのある、デスとスラッシュを混ぜ合わせたようなサウンドながら、このバンドはヴォーカルがデス寄りなだけで、曲自体はほとんどオールドスクールなスラッシュメタル。
まあそんなジャンル分けはどうでもいいのですよ。メタルは「カッコいいかそうでないか」っていうのがまずは問題にされるべき問題。その意味で言うならこの作品は・・・ていうかこのバンドはいつも、カッコいい。
徹頭徹尾、冷酷なリフをもってして聴き手の鼓膜と精神を蹂躙しようとしてくる。ギターソロを排しているところは個人的にあまり好きじゃないけど、リフのクールさだけで最後まで聴けちゃう。この手のバンドはリフのデキがキモ。そうするとこのバンドは最高。TOXIC HOLOCAUSTなんかもこういう路線を突き詰めればよかったのになあ。ヘドバンしてストレス解消するには最適のバンド!
オススメ度・・・★★★★