「ご当地ソングの女王」水森かおりが、「歌で旅するアルバム」24作目の「歌謡紀行24」を発表。演歌ファンにとってはもはやこの時期の風物詩ですね。
私もいつもどおりもちろん購入。DVDは見ないので通常盤で。Amazonで買いましたがメガジャケもいらないのでそれもなしで。メガジャケとかもらっても困るんだよなあ。「水に咲く花 支笏湖へ」のシングルだったか?にはボールペンがついてて今でも使ってますけど、そういう実用的なものがいいなあ。メモ帳とかでもいいなあ。
オマケの話はともかく、大事なのは内容。まあこの人にかぎっては「聴いてガッカリ」ということはほとんどない(「笑顔でいようね」は心の底から「なにこれ・・」と愕然としたが、
あれは曲がとてつもなくつまらなかっただけでそれは彼女のせいじゃないし)ので、その意味では安心して買えるし聴けますね。今回の作品も期待して聴きました!
新機軸が盛り込まれた快作!
まずは表題曲「大阪恋しずく」。メジャー調のシングル曲は珍しくないですが、この曲の場合は主人公の女性が幸せをつかんだ心情を歌っているという点でいままでの曲とは異なる。いままではメジャー調であってもそれは「恋にやぶれたがこれから前を向いてやりなおす」というイメージでしたからね。
この曲の素晴らしさは言わずもがな、なのでいいとして、ほかの収録曲。
個人的に最も気に入ったのが3曲目の「雨の五稜郭」。これは「日本音楽著作家連合作詩・作曲コンテスト」の「作曲部門最優秀賞」の曲だそうで、受賞者の方が誰に歌ってほしいか訊かれて「ぜひ水森さんに」ということになったらしい。80年代のアイドル曲っぽい雰囲気。珍しくブラスセクションが分厚く前に出ていて景気がよくエネルギッシュ。これはいいですね。最優秀賞ってのも納得の曲。
それから、彼女の司会者をつとめている西寄ひがし氏が作曲したという「夢洲ブルース」。これはMBSラジオの関岡香アナのために書かれた曲だそうで、その「仮歌」(デモ歌唱)を水森が担当したことからこのアルバムにも入れたとのこと。つまりカバー曲ってことか。クールファイブがやりそうなムード歌謡曲。万博を舞台にした歌詞はタイムリーで印象的。
あと、「広島ひとりきり」。これは一聴して弦哲也先生の曲だとわかりますねえ。「デデデ、デ~、デデデ、デ~」という3連がいかにもそれっぽい、ていうか水森&弦先生という組み合わせでは必殺技ですからね。
既発のヒット曲も「東尋坊」が珍しく入ってたり、私の大好きな「庄内平野 風の中」「松島紀行」も入ってるし、まあいい選曲になってて、いつもどおりさすがの内容になっています! ここ最近は「ヒット曲+書き下ろしオリジナル曲」の構成がつづいていますが、やっぱりカバーよりも新曲がいっぱい入ってるほうが商品価値は高い。この調子で次作もその次も頑張っていただきたい!
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