哀しみの演歌と絶望のメタルを聴き漁るブログ

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新譜レビュー 演歌・歌謡曲

水森かおりが新曲「笑顔でいようね」を発売

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先日、水森かおりが新曲「笑顔でいようね」を発売。

2021年はすでに「鳴子峡」を出していて、これはシングル2作目ということになりますね。これは珍しいことですが、コロナでコンサートがなかなかできないから、そのぶん新曲製作を頑張った、ということなんでしょう。

で、今回は演歌色ナシ、という話が前もってされていて、ふ~ん、そうなんだ、どんな曲なのかな・・・ということで楽しみ(ちょっとだけ嫌な予感も)にしてて、発売前にラジオで聴いたんですけど・・・・

あくまでもオマケ、という位置づけなのかな。しかしそれでも・・・

ラジオで聴いたときはひっくり返った。なんだこれ。演歌色ゼロどころか、まるっきり21世紀のJ-POP。

まあそれでも仮にも水森かおりの新曲ですから、いちおう買いましたよCDを。

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2タイプ発売されましたがカップリング曲も同じで、違うのは3曲目として入ってるカバー曲だけ。

 

で、「笑顔でいようね」。CDでフルで聴かなきゃあわからないじゃないか、ひょっとして最後まで聴いたらすごく盛り上がる曲なのかも・・・と聴いてみましたが・・・・

残念ながら何度聴いてもサッパリ覚えられない、なんとも平板な曲。こんなご時世だから、前向きなメッセージを発信することが主目的であって、メロディはたいして重視してないのかな。しかし曲自体がまったく印象に残らないので、そのメッセージもまったく伝わってこない。だって覚えられないんだもん。耳に残るフックというものは一切ない。

あまりに平板すぎて、これって歌い手が水森かおりである必要ある?、っていう気しかしませんでした。その持ち味がまったく活かされてないでしょ。

フワフワしたゆるくてやさしい雰囲気は、伝えたいポジティブなメッセージに沿っているものであるようには感じられますけど、胸に迫ってくるものはまったくない。歌詞もどこかで聞いたようなフレーズのオンパレードで、十代の若者ならこの雰囲気だけで「イイよね」ってなるかもしれないけど、彼女のファンは酸いも甘いも嚙み分けたような中高年が大半でしょ。そういう層にこの曲が刺さるとは思えない。

いまやってるNHKの朝ドラの主題歌「なないろ」を聴いたとき、あまりにとってつけたようなムリヤリな歌メロや、盛り上がるところが全然ない平板さが生理的にダメで、心の底からつまらねえ曲だなあと思ったんですけど、そのときと似たような感覚。

 

まああくまでも今年の曲は「鳴子峡」であって、これはアディショナルなシングル、という位置づけなんでしょう。カップリングの「ひとりじゃないわ」は麻こよみ氏作詞、大谷明裕氏作曲(「蜃気楼」などがこのコンビ)で、ラジオでも水森かおり本人が「カップリング曲は安心のコンビ・・」みたいに言ってましたから、つまり「笑顔でいようね」は安心・安定ではなくて「冒険」という認識はあるわけだ。

しかし、「冒険」という認識があるなら、この曲はマネジメントやレーベルが「いや、この曲はダメだろ。つまんなすぎる」とか、もしくは本人が「私がこれ歌うんですか?ほんとに?」という話になったりしなかったのかなあ。

キャッチーなサビがほしい

いや、べつにJ-POP風であること自体には文句はないんですよ。水森かおりらしさというか、その持ち味が発揮されてるなら。もしくは印象的で胸に迫ってくるようなメロディがあれば。しかし残念ながら「笑顔でいようね」にはそのどちらもない。

もうちょっとキャッチーなところがあればなあ。最近はキャッチーなサビをあえて配置しないという風潮もあるらしいんですけど、いやいやいや、だから盛り上がらない平板な曲ばっかりになって、だからCDが売れないんじゃないの?

 

クラシックにしろロックにしろ演歌にしろアニソンにしろ、人口に膾炙してるような名曲はみんなほとんど例外なく、キャッチーなフレーズを持っていますよね。逆にいえば、そうでない曲は時の流れととともに忘れ去られる。今はトイレットペーパーよりも薄っぺらな曲ばっかりやってるAKB48だって、ブレイクし始めたころのヒット曲はみんな猛烈にキャッチーだった。だから売れたのに。今回の「笑顔でいようね」もまさに数年後には「ああ、そんな曲もあったっけ。でも、どんな曲だったかなあ~?」となるのはたぶん間違いない。もう何十回も念のため聴いたけどいまだに鼻歌で歌えない、いや歌えるんだけど、心に残る曲であればそれだけ聴けば「自然に」フンフン~って鼻歌が出ちゃいそうなものなのに、この曲はそうはならない。歌詞も頭に残らない。

「鳥取砂丘」や「釧路湿原」や「越後水原」や「松島紀行」のサビはおそらく一生忘れないと思いますけどね、弦哲也先生の偉大さのひとつは、「水森かおりのいつものご当地ソング」らしさをきちんと残しつつも、必ずキャッチーなフレーズをもたせて「同じような曲」と感じさせないところなんだなあ~と再認識。

そのあたりの超絶名曲と比較しても仕方がないのはわかってるし、水森かおり自身の歌唱にはまったく文句はないけど、曲はイマイチだったなあ~というのはファンだからこそ正直に述べておきたい。これはシングル曲のカップリング、もしくは「歌謡紀行」アルバムにオマケで入れればよかったのでは。

 

いろいろ文句を書きましたがそれもファンだからこそ。そうでなければわざわざこんなふうに記事に書いたりしません。もちろん彼女自身に文句はないですよ。曲のデキに不満、というだけ。

今年の「歌謡紀行」、「20」は10月20日に発売予定。そっちに期待しましょう!

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