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山口かおる「デビュー30周年記念ベストアルバム~ジュエル~」:今日聴いたもの

ヘヴィ・メタルにかぎらず、ラウドなサウンドの音楽にいわゆる「デスヴォイス」みたいなのが使われることはここ十数年ほどのあいだに当たり前になりましたね。

私も80年代末頃にそういう声を駆使するバンドが現れはじめたころは「スゲー!クールだ!」と思って好んで聴いていましたが、最近はその表現力にはどうしても限界があることを痛切に感じるようになって、一部の一流どころ以外は「うるせえよ」としか感じなくなってきました。カッコイイ声でやれないなら無理してそんなことすんな、としか思えない。

いっぽうで、世の中には無理しなくてもナチュラルにダーティ、というかイイ感じにカスレたりする、じつにカッコイイ声を自然に駆使できる人ってのが存在する。そういう人はべつに無理していきんで声を汚くしているわけではないから、いわゆるデス声みたいな不自然さやしらじらしさがなく、だから表現力も制限されない。カスレ声もきれいな声も素晴らしくカッコよく歌えるってなるともう無敵じゃないか。

山口かおる「デビュー30周年記念ベストアルバム~ジュエル~」

そういうナチュラルにカッコイイ声をもっていて、その魅力に私がしびれちゃう歌手のひとり、山口かおるの30周年記念ベスト。2024年。

Amazon.co.jp デビュー30周年記念ベストアルバム~ジュエル~

 

昨年これが出たのは知っていましたが、内容は(入手困難な初期の曲も含まれてはいるものの)すべて既発曲、それで価格は5,000円、って言われると「う~ん、欲しいけど価格的にちょっと後回しだな」となってしまっていたのです。それがたまたまAmazonで半額くらいになぜか下がっているのを発見し急いで購入した次第。

日本コロムビア時代のシングル6曲も含め、シングル曲は(たぶん)全部網羅されててその意味ではお買い得。浜圭介先生とのデュエット「二人の世界」もちゃんと入ってる! 伊豆高原旅の駅の牡蠣のお店のテーマソング「牡蠣のうた」はカワイイけどいらなかったかな~。

それはともかく、コロムビア時代の初期曲のころは、桂銀淑ばりのカスレ声はまだ出てこなくて、そこらじゅうにいるふつうの演歌歌手な歌唱。曲は「速達」をはじめいい曲ばかりなんだけどな。

しかし日本クラウン移籍後は個性が爆発。「哀愁フラメンコ」でのラテン路線で完成された気がしますね。

 

これはめちゃめちゃカッコイイ。キャッチーなサビでいちいち声がかすれるところが最高。これと「悲しきカルメン」、それから最近だと「最期の恋人」が私の好きな曲!ていうか好きな曲だらけなんだけど。

 

これは鳥羽一郎のムスコである木村竜蔵の作曲。その才能が爆裂する素晴らしい歌メロ、それを歌う声もカッコいいんだから最高すぎる。

ともあれ、もっと売れなきゃおかしい人! このカスレ声を未体験の方は、まずこのベストを買ってみるべきでしょう!

おススメ度・・・★★★★☆

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