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今週聴いたもの:2023年4月27日~5月3日

世界で最も著名なヘヴィメタルバンドのひとつであるMETALLICAが、先日ニューアルバムを発表しましたね。

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前に書いたようにMETALLICAは私にとってはすでに「終わった」バンド。→METALLICAの「ブラック・アルバム」が発表から30周年。

だから新作が出ようが買おうという気はまったく起こらない。晩節を汚さぬよう早く引退するべきだという気持ちしかありませんが、彼らくらいになればそのバンドビジネスに連なってそれで飯を食ってる人もたくさんいるんでしょうから、もはや勝手にやめるわけにはいかないんでしょう。

YOU TUBEにはミュージック・ビデオがいっぱい上がってるのでそれに関してはいちおう聴きましたよ。それで(もし万が一)カッコよかったなら買うことも考えようと思いましたが・・・

残念ながらというか予想通りというか、どれもこれも同じような退屈な曲。わりとシンプルな、リフが中心のまぎれもない「ヘヴィ・メタル」であるところは悪くないですが、なにしろリフも歌メロもフックがなく印象薄いし、ムダに長すぎる。どう聴いても「4分にまとめられたよね」っていう、長くなる必然性の感じられない展開の曲ばかり。IRON MAIDENもそうだけど、トシ喰うと長い曲をやりたくなるもんなの?

「同じような曲ばかり」でも、そのワンパターンが唯一無二の魅力を放っていて「それがいいんだよ!」となっているのならいいけれども、これは・・・眠たくなるような「全部同じ」さ加減しか感じないなあ。メンバーはよく曲を覚えられるよね。

まあビデオになってない曲は聴いてないので、ひょっとしてほかの曲がめちゃめちゃカッコいいから世界各地でチャート1位とかになってるのかもしれない(ありえないと思うけど)。中古で安く買えるようになって、そのときにお金に余裕があれば買って聴いてみることにしましょう。少なくとも今買う気にはまったくならない。

とりあえず売れているのであればそれはメタル界にとってはイイことなんでしょう。しかし私などはこんなダルい音楽が「ヘヴィ・メタル」であるというふうに若い人たちに認知されてほしくない。その意味で「METALLICAの新作だから」というだけの理由でこれが売れてしまうってのは憂うべきことだと思ってます。

THE NEW ROSES「DEAD MAN'S VOICE」

ドイツのロックン・ロールバンド、THE NEW ROSESの2作目。2016年作。

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90年代にブレイクし現在も活動している(らしい)USのロックバンド、THE BLACK CROWESに触発されてバンドを始めた、というバンドらしい。そういうバンドなのでサウンドもそこから想像されるとおり。ロックン・ロールをベースとしながらもブルージーな曲もあったり、けっして型にはまらない幅広いスタイルの音像。音だけ聴くとアメリカのバンドとしか思えないですねえ。アメリカンな楽曲のなかにふとドイツっぽさが垣間見えたりすると面白いのかなという気もしましたが・・・。

思いっきりアメリカンなのは個人的にはバツだけれども、アルバム全体がキャッチーなフックをもつ曲で埋め尽くされているのは悪くない。ていうかかなりのハイクオリティ。いまどきこのスタイルは流行らないだろうけど、こういうサウンドが滅んでしまってはロックそのものが終わってしまう。買っておくべき作品でしょう。

おススメ度・・・★★★★

PORTA NIGRA「FIN DE SIECLE」

ドイツのブラック・メタルバンド、PORTA NIGRAの1st。2012年作。

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1曲目の入りがなんかCANDLEMASSみたいで、そこへトム・G・ウォリアー(CELTIC FROST)みたいなガナリ声が絡んできて、おお、なかなか期待できそう?と身を乗り出して聴きました。

しかし格調高い正統派メタルっぽかったのは1曲目だけで、その後には(ヴァイキングメタル期の)BATHORYを彷彿とさせる、エピカルなブラック・メタル曲が並んでました。ヴォーカルはヒステリックな裏声で叫んでみたり、悲壮な曲では哀しみを絞り出すような声で歌ってみたり、曲によって表現方法を変え一本調子にならないように頑張ってる。この手のバンドは全部同じ曲に聴こえるバンドも多いというなか、けっしてそうはならない幅の広さをきちんともっているところがイイですね。ほかの作品もチェックしたくなりました。

おススメ度・・・★★★★

VALE OF PNATH「THE PRODIGAL EMPIRE」

USのテクニカル・デスメタルバンド、VALE OF PNATHの1st。2011年作。

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いわゆるテクニカルなんちゃらが嫌いで、そういうのはDEATHだけ聴いてりゃあそれで充分、と思ってる私ですが、予備知識がなかったので買ってしまったCD。どうせ・・・とまったく期待しないで聴いてみますと、

ブルータルな要素もあるテクニカル・デスという感じか。演奏技術はたいしたもんだけど、なにか耳に残るリフや展開といったものがあるかっていうと別になかった。残念ながら予想を裏切られることはなかったですねえ。演奏者が気持ちよくなってるだけのマスターベーション・メタル。聴かせどころゼロ。なにかを聴かせようっていう意識が感じられないからそれも当然か。テクニックを磨くことよりも、曲を練ることに時間と労力をつかってほしい。思いつきの曲でテクを披露してドヤられても、カネを払って聴こうという気にはならない。

おススメ度・・・★★

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