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「新・BS日本のうた」の公開収録を観覧してきました

いつも感想を記事にしている、NHK BSプレミアムで放送されている歌番組「新・BS日本のうた」。

日本全国各地の会場でその収録を公開していて、収録を観覧するためにはネットにてその回を主催するNHKの各放送局のサイトにアクセスして応募、さらに抽選に通らなければなりません。

2023年度 新・BS日本のうた 年間予定 

ネットがすっかり普及したこのご時世といえども、視聴者の大部分がご年配であるこの番組の観覧応募がネットのみでハガキなどでは応募できないっていうのは不親切そのものだと思うんですけど、まあ観覧は無料だし、受信料を払っているか否かということも確認しない(払ってる人だけに限定すべきだと思うが)ようなので、視聴者のほうはそれくらいは我慢しなくてはならないんでしょう。

私も割と近くで開催される予定があるときは欠かさず応募するようにしています。「うたコン」が「歌謡コンサート」だった時代には何度も観覧に行ったし、数年前には「ごごウタ」を観に行ってその様子を記事にしたりしましたが、→NHK「ごごウタ」の観覧に行ってきました! 「新・BS日本のうた」はなにしろ応募できる機会が少ない(あまり近くには来てくれない)っていうのもあって、いまだ観覧に参加できたことはなかったのです。

しかし先日初めて当選した旨のメールが。その数日後に観覧についての詳細が書かれたハガキが送られてきました。

 

当選メールが来たのが開催の2週間前。仕事してる人だとそこから予定するのは難しい人もいるでしょうが、幸か不幸か私は勤め人ではないのでそれだけ余裕があれば充分。場所は東京都府中市の「府中の森芸術劇場」。開演が18時、終演予定が20時で、その時間から帰宅するのはほぼ無理なので現地に一泊することにし、泊まるところを予約したり、泊まるついでに済ませるべき用事の予定などをたて、当日を迎えました。

人が多い場所は疲れる

クルマで行くと置く場所に困るしカネもかかるので電車、節約のために鈍行でゆっくりと現地へ向かいました。

私が住むところはクルマでの移動が生活に不可欠な土地柄。最寄りの駅までは歩いて20分ほどと割と近いけれども、無人のその駅に電車が来るのは1時間に1本以下で、しかもめちゃめちゃ高い。バスも夜7時くらいには終わってしまうし、とにかく公共交通機関を使うのはひさしぶり。

最初は座って読書していましたが、東京に近づき何度か乗り継ぎをするうちにどんどん混雑。

経由した武蔵小杉駅は若いころに通勤等で使っていたのですが、その変わりように驚いた。ていうか乗り換えの遠さが尋常じゃない。私が使っていたときは南武線と東横線がつながってるだけで単純そのものだったのに。その広~い駅構内、みんなものすごいスピードで歩くので田舎者にはちょっと怖い。私もサラリーマンだったころはそんなスピードで生きていたわけだから人のこと言えないけど、これではお年寄りは駅を使うのたいへんだろうなあ。乗り継ぎそのものは便利になったんでしょうが、社会的弱者にはやさしくない駅だなあと感じました。こういうところに「(年取った人や病気やアクシデントでそうなった人も含め)社会的不適合者は世の中から排除するべき」「すべては『自己責任』」というふうに変わってしまった日本の社会の歪みが現れている気がします。

 

そんなことを考えながらようやく府中駅に到着。「府中の森芸術劇場」の最寄り駅は隣の東府中駅なのですが、泊まるビジネスホテルが府中駅の近くのためこちらで降りて先にチェックイン。そこから一駅くらいなら歩いていこうと思っていたところ、思いのほか開演時間が迫ってきてたし歩くとけっこう遠いみたいなので、数年ぶりにタクシーを使うことにしました。

府中駅のタクシー乗り場から乗り込みます。府中の森芸術劇場と告げると運転手さんは「今日はどんな催し物があるんですか?さっきのお客さんもそこへ行かれました」と言うので、「NHKの歌番組の収録があるんですよ」「終演予定が20時だっていうから、それくらいの時間にまた行けば帰りのお客さんを捕まえられるかもしれませんねえ~」などという会話に。

そういえば初乗り料金が500円になってるのも知らなかったです。640円とかだと思っていた。運転手さんに訊くと「近くまでしか行かないお客さんが使いやすいようにするため」だそうで、たしかにワンコインでちょこっと乗れるのはいいのかも。しかし客側には「近くまでしか行かないと運転手に嫌な顔される」という意識の人もいますからねえ、運転手さんにそれを言うと「今このご時世ではそんな運転手はもうやっていけません」と応えていましたが、そのへんはどうなんだろう。

800円程度を支払って降車し、送られてきた当選ハガキを係員さんに見せ府中の森芸術劇場に入ります。開演の18時の10分くらい前。

マスクしてる人が大半だが、外してる人も皆無ではなくちょっと安心

席は1階席で、場所としてはステージからわりと遠めのところで、良くもなく悪くもないところ。座席は最初から指定されていてハガキに書いてある。このへんは「うたコン」とかも同じらしい。「歌謡コンサート」時代は早く並べばわりといい席が割り当てられるようなシステムだった気がする(「ごごウタ」は入場順を抽選で決め、先に入った人が空いてる席を自由に選べた)けど、トラブル防止のためにはこれがいちばんいいんでしょうね。

 

ちなみに私は家を出てからここに来るまでずっとノーマスク。電車の中でも周りの人は大部分の人がマスク姿、そしてこの会場でもほとんどの人がマスクしてましたね。もう暑いっていうくらいの陽気なんだから外せばいいのに。まあ自由なんだからいいんですけど、それでも自分の席から見渡して見える範囲内で数人はマスクはずしてる人がいたからちょっと安心しました。

 

始まる前にNHKの係の人がステージに登場、まずはこちらの方からご挨拶があります・・・と紹介したのが府中市の高野律雄市長。政治家ってのは人がいっぱい来るところには顔出したがるもんなのか、それともご当地の自治体の長を呼ぶのはこの番組の慣例なのか。そのへんは知りませんが挨拶自体は無難な内容で手短かで悪くなかったかな。

それからNHKの管理職の人が挨拶。肩書は長すぎて忘れた。「この公開収録をできるのも皆様がお支払いくださる受信料のおかげです。ありがとうございます」とか言った時のお客側のまばらな拍手が微妙すぎて面白かった。国民が受信料に関して抱いている複雑な感情が伝わってきました。それにそれを言うなら応募の時点で受信契約の有無を確認したほうがいい。それをちゃんとやっていれば、みんな「我々はちゃんと払っているぞ!」という気持ちになってもっと盛大な拍手をしたでしょう。

それから今やってる大河ドラマ「どうする家康」の話題に触れるも、そっちもお客さんの反応はイマイチ。見てないから知らないけれどもあまり評判良くないようですね。

 

そして司会の渡辺アナが登場し挨拶。NHKプラスの紹介とかをして、「今回は母の日に放送するぶんです。『今日は母の日です!』って言いますけど『なにいってるんだこいつは!』とか思わないでください」とか言って笑いをとってましたね。そうか母の日に放送するのか。するとそれ関連の曲が中心になるわけね。

ここで「拍手」の練習を少しやってから、最後にまた係の人が出て「注意事項」を。ここで「感染対策のため大声出さないで」とか言われるのかなあ、と嫌な予感がしましたがそれはなかった。携帯の電源切ってとか、始まったら席を立たないでとかいう注意でした。

声出すなとは言わないのか。ってことは、最近の放送回で大声で「○○ちゃ~ん!」とか応援する人がいないのは、「大声出さないでください」とNHKが要求しているのではなく、ファン側が自主規制で静かにしている、ってことなのね。個人的には大声で「○○ちゃ~ん!」とかはやめてほしいと思っていますが、高野市長が言ってたようにみんな「幸運」に恵まれてせっかく観覧に来たのだから、マスクなんぞ外して思いっきり大声で応援すればいいのに。この機会を逃したら次にいつ見に来られるかわからないのだから。たいして怖くもないコロナなんぞを恐れてそのチャンスをフイにするのはまことにもったいない。

 

そしてようやく開演。内容については放送されてから感想記事にて書くことにしますのでここでは省略。

いまだにアクリルボードを出したり引っ込めたりしてる姿はあまりに滑稽

「大声出さないで」とかいう注意を客にしなかったことは評価できる。しかし出演者と出演者のあいだに置くアクリルボード、それを場面にあわせていちいち出したり引っ込めたり、まあそこは本放送ではカットされるんですが、まだそんなこと一生懸命やってアホだなあ、と呆れた。

空気の流れを悪くするアクリル板に感染予防効果はないっていうのはよく言われていることだし、厚生労働省の「専門家会合」でも「アクリル板の効果の評価は困難」と言っていた。自分たちの間違いを絶対に認めない詐欺師たちが「評価は困難」とかいう言葉を使うってことは、つまり「効果はなかった」って言ってるのと同じことと考えていいでしょう。

我が家の近所のドラッグストアのレジとかにもアクリル板がいまだに設置されてますけど、掃除されてないから猛烈に汚い。もし触ったらそのほうが病気になるリスク高いだろ、ってくらいのもので、そんなものに効果があると思ってる時点でどうかしてるんじゃないのか。

じっさいのところは、たぶん「効果なんかないかもしれないが、『感染対策してます』というポーズはとりたい」ってことなんでしょうね。今となってはそういうのがみっともないっていうか恥ずかしいっていうか頭悪いっていうか、ほんともう早くやめたほうがいいと思うなあ。歌手たちはマスクしないで大声で歌ったりしゃべったりしてるし、客にもマスクしろとか言ってるわけでもないのに、アクリルボードは必要だと思う根拠がまったくわからない。そんなものが必要だと思うくらいならお客を呼んで公開収録とかすること自体が間違っているのでは。

2時間休憩ナシはご年配にはちょっと辛いかも

またまたコロナ対策の話ばかりになってしまいました。それはともかくとして本放送ではカットされる部分も含めて約2時間、迫力満点の歌と演奏が聴けて楽しめました。これをタダで観られるんなら細かいことで文句言ってはいけないな、という感じ。

しかし約2時間のあいだ「席をたたないでください」、っていうのは、中高年が大部分を占める状況ではなかなか無理があるのでは。途中「換気タイム」として換気を実施し、収録を一時中断する時間があって、そのときを狙ってトイレ(かどうかわからないが多分)に立つ人はけっこういましたね。しかしそれもわずか数分なので用を足して戻ってくるには少し時間が足らない。

みんな我慢してたからか、収録終了後のトイレの混雑具合は凄かったですねえ。私もかなりキツかったです。「換気タイム」をもっと長くとって休憩時間にするわけにはいかなかったのかな。

ちなみにその「換気タイム」中には本放送ではカットされるちょっとしたトークショーが。大江裕と渡辺アナ(ふたりは同い年だそうで。大江がそれを言ったらお客さんが「えぇ~?」って驚いて大江が「『えぇ~』ってなんですか?」と突っ込んで笑いをとってました)がダイエットの話とかをしてくれてなかなか面白かった。それほど面白いことは言ってないのになんか笑っちゃうのは大江裕の稀有なパーソナリティのなせる業でしょうね。こういう人に大ヒットが生まれてほしいものです。このトークのような観覧に来た人だけが聞ける特典みたいなものがあったのは嬉しかった。「歌謡コンサート」のときは終演後に3人くらいの歌手が残ってくれてさらにもう1曲聴かせてくれたりしてましたが、この番組ではそこまではなかったです。

 

8時15分くらいに終演。猛烈に長いトイレの列に並んで用を足してから、今度は歩いて東府中駅まで行き、そこから一駅電車にのって府中駅へ。府中駅近くのビジネスホテルに入ってお風呂入って寝ました。このときに収録された内容は5月14日の母の日に放送予定。歌の内容についてはそのときに書きましょう。わざわざ泊りで観に行くだけの価値はあった、と思える素晴らしい内容でした!

令和5年5月14日のNHK BSプレミアム「新・BS日本のうた」

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