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今週聴いたもの:2023年4月13日~4月19日

岸田首相の応援演説会場で爆弾テロを画策した若者が逮捕された和歌山の事件。

報道によると容疑者の若者は政治に非常に関心をもっていて、みずから立候補しようとしたが年齢が若すぎてダメだったらしい。

動機に関しては黙秘しているそうだからなにもわかりませんが、アホなマスコミや「専門家」は「政治や選挙制度に不満をもって破壊行動に出た。合理的な行動ではなく理解できない」とか、ただの憶測、「こういう容疑者像なら視聴率につながるだろう」っていうストーリーを勝手につくって無責任な情報を垂れ流していますね。いまに始まったことではないとはいえ相変わらずのゴミさ加減でウンザリする。「理解できない」っていうのはお前の想像力が足らないんだろっていうだけのことでしょう。彼が既存の政治や選挙制度に絶望して犯行に及んだというのが間違いないとするなら、私はその気持ちはなんとなく理解できる気がする。もはや今の日本には夢も希望もない。私のように人生が残り少なく人生からすでに「降りた」人間ならいいでしょうが、彼にはそれが我慢できなかったんでしょう。そこで自殺を選ぶ若者も多いようでそこも詐欺集団自民党が招いた日本の闇ですが、彼は自殺ではなくテロでぶっ壊すことを選んでしまった。

報道されている彼の主張をみると、主張していることそれ自体については「正論」としか言いようがないものもだいぶ含まれている気がしますけどね。被選挙権を得られる年齢に関してはともかく、選挙の供託金や政治家の世襲の問題なんかは、(政治にちゃんと関心をもっているまともな人なら)そこに問題が存在しないっていう人のほうが少ないでしょう。供託金は「候補者の乱立」を防ぐためと言われるけれども、乱立してなにが悪いんだよ。昨今の地方の選挙みたいに立候補者がいなくて無投票になるよりそっちのが全然いいだろ。多少は必要だとしても高すぎる。「違憲」と考える人がいてもおかしくない。

世襲政治家がほとんど例外なくバカ揃いなのは自民党を見てりゃあ一目瞭然(なにかしゃべるたびに非常識さとバカさ加減がバレまくる元首相のムスコとか、あんなのによく投票するよね。選挙制度も問題だが選挙民がなにも考えずイメージだけでテキトーに投票しちゃうのも問題)だし、マスコミが容疑者の人柄にフォーカスして「こいつはこんなおかしな奴」っていうふうに持っていこうとするのは、国民の関心が世襲や選挙制度の問題点に集まらないようにしたいという政権側の意向を酌んでのことなんだろうか、と勘繰りたくなる。

ワイドショーのコメンテーターなんかには「テロはもちろん許されない。しかしたしかに選挙制度にも問題がある」っていうふうに言う奴はいないのね。それ言うとバカな視聴者に「テロリストの肩をもつのか」とか批判されちゃうし、そういう人間を出すとテレビ局じたいが批判されるからそもそも呼ばないんでしょうが、問題は彼の人柄ではなく動機であり、彼の動機が選挙制度への不満だったとするなら、事件をきっかけにその選挙制度について考え直す必要があるのかないのか、という議論をしないと、また同じようなことをする奴が現れるでしょう。投票では変えられない、立候補したくてもできない、じゃあもうどうしようもない、まずは既存の政治家を殺しちゃえ・・・、っていう人間が出ないようにするためには、投票で政治を変えられる、カネがなくても立候補できる、行動すれば世の中を良くすることができる、っていう希望を見いだせる社会にしないと。希望がないからテロに走る奴が出てくる。岸田はじめ自民党の詐欺師たちにはそのあたりをまじめに考えてほしい。警備を強化したところで国民に絶望しか感じさせない無能詐欺師たちが政権を握っているかぎりなにも変わりはしない。襲われるのは自分たち自身に問題があるせいでもあるんだ、と自民党の奴らが気づくことは永遠にないんだろうなあ。

SATAN'S WRATH「GALLOPING BLASPHEMY」

ギリシャのサタニック・メタルバンド、SATAN'S WRATHの1st。2012年作。

Amazon.co.jp Galloping Blasphemy

先々週の記事で2ndアルバムを紹介。それがかなりカッコよかったもんだから早速買ったのがこれ。→今週聴いたもの:2023年3月30日~4月5日

NWOBHMバンドのSATANそのものなミステリアスかつメロディックなリフに吐き捨てヴォーカルがのるという珍しいタイプ。そのスタイルはこの1stですでの完成されている。SATANとPOSSESSEDを融合させたようなスラッシュ風味のクールなヘヴィ・メタルを聴くことができます!

ヴォーカルはやっぱりイマイチと感じるけれども、なにしろリフがいちいちカッコいいのが素晴らしい。サタニック・メタルときいて「どうせ・・・」と思って聴かなかったら大損しますね。SATANやMERCYFUL FATEみたいな正統的メタルから、POSSESSEDもしくはSLAYERのようなスラッシュ曲にいたるまで、全編クールなリフの洪水でノックアウトされちゃう快作!

おススメ度・・・★★★★

IRON MASK「HORDES OF THE BRAVE」

ベルギー出身の様式美ギタリスト、ダッシャン・ペトロッシのバンド、IRON MASKの2作目。2005年作。

Amazon.co.jp ホード・オヴ・ザ・ブレイヴ~光速の鉄仮面~

MAGIC KINGDOMというバンドでもいくつか作品を出してるそうですが私はいずれも未聴(だと思う)。

まずは裏ジャケに写っているバンドの中心人物・ダッシャン・ペトロッシらしき人の風貌があまりにイングヴェイ・マルムスティーンにクリソツでビックリ。持ってるギターもポーズも限りなくイングヴェイに寄せてる。これは間違いなく意識してやってるんだろうけど、ここまでやるか。こりゃあサウンドもまるっきりイングヴェイなのかな、と思ったら・・・

予想どおりまるっきりイングヴェイなネオクラシカルサウンドでした。しかし前にも紹介した太田カツ率いるARK STORMあたりと比較すると、ギタリストの「俺様のプレイだけを聴けぇ!」っていう感じは希薄で、ギターの自己主張ばかりがウルサイというようなサウンドにはなってない。その意味では非常に好感がもてる。でも一聴して「スゴイ!」って感じるような曲はなかったかなあ。↑に貼った曲も6分以上もある割にはイマイチ盛り上がりに欠ける気がする。

おススメ度・・・★★★☆

KRAKE「CONQUERING DEATH」

ノルウェーのシンフォニック・ブラックメタルバンド、KRAKEの1st。2012年。バンド名はAの上に〇がついてるのが正式みたいですが面倒くさいので申し訳ないけど「KRAKE」で表記します。

Amazon.co.jp Conquering Death

ぶ厚いキーボードサウンドを織り交ぜたブラック・メタル。DIMMU BORGIRあたりに近いのかな。

この手のいわゆる「シンフォニックなんちゃら」があまり好きじゃないってことは何度も言ってますが、そこに耳の残るフックがたくさんあったり、胸に迫る哀愁のメロディが満載だったりといった個性があれば話は別。そういうのにめぐり合うことを期待してこういったB級バンドのCDも買い漁るわけです。

しかし残念ながらこの作品にはそういうのはないなあ。いかにも北欧といった寒々しい雰囲気はなかなかだけど、ただそれだけな気がする。もうちょっと曲を工夫してほしいんだけどなあ。(聴き手が)盛り上がるところが全然ない平板なサウンド。クレジットによると作曲もプロデュースもほぼ全部キーボード&ギターの人がやったようですが、「もうちょっとここをこうしてくれればカッコいいのに!」っていう曲もけっこうあるので、他人にプロデュースしてもらったりすればもっと違ったものになるんじゃないか。

おススメ度・・・★★★

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