今夏に予定されている東京五輪が新型コロナウィルスの影響で開催が危ぶまれていることに関して、東京五輪組織委員会の高橋理事が「1,2年の延期が現実的な選択肢」と発言。
これに対して森喜朗組織委会長が「計画を変えることは考えていない」「たいへん軽率なことをおっしゃった」と不快感を示した、というニュースをみました。
いやいやいや、これはどう考えても森さんに危機意識が足らないっていう話でしょ。さすが自民党出身だな。これからどれだけ新型コロナが広がるか見当もつかない危機的な状況なのに、「計画は変えない!」と言い張って最悪を想定して行動しようとしない。いや行動どころか「考えていない」んですから恐れ入る。これでは老害と言われても仕方がない。
リーダーがこんなだから、スタジアムの件にしろエンブレムの件にしろ、東京五輪は最初からケチがつきまくりだったんじゃないでしょうか。そしてコロナにとどめをさされるか。
いずれにしろ、オリンピックは日本だけでやるものではないのだから森さんがダダをこねたところでこの流れは止められないでしょう。計画通り実施したとしても選手が参加を見送ったり各国がボイコットしたりするでしょうね。
それはそれとして、今週聴いたものの感想。
西田あい「My Story」
西田あいの、「愛が足りなくて」につづく久しぶりの新曲。
今回は2タイプ同時発売。
Amazon.co.jp (Aタイプ)My Story/帰郷~いまでもクスノキの下で
Amazon.co.jp (Bタイプ)My Story/雨のしずくと青い空
Amazonで「デカジャケット付き」を買いました。前にも書いたけど「デカジャケット」って欲しい人いるの?どう考えても価値がない特典だと思うんだけどなあ。熱心なファンは違うのかな。デカいから小売店での万引き防止には多少の効果がありそうだけど、Amazon限定だもんね。
表題曲はポジティヴな応援歌ながらさわやかな哀愁もただよわせる曲。なんか松田聖子あたりが歌っていそうな曲だな、と感じました。
正直いうと曲そのものは印象が薄かったです。もっとキャッチーさが欲しかったなあ。
しかしその空気感というか、艶ややかな湿り気というか、とにかく彼女独自のしっとりとした雰囲気、歌唱が好きになれれば、曲のイマイチさは払拭される気がします。MVは最高だし。
私としてはタイプBのカップリング曲「雨のしずくと青い空」のほうが気に入りました。アダルトな雰囲気でダークな哀しいメロディが心に響きます。こっちがA面でよかったのでは。
オススメ度・・・(タイプA) ★★★☆
オススメ度・・・(タイプB)★★★★
CHRIS POLAND「RETURN TO METALOPOLIS」
MEGADETHに在籍していたことで知られるギタリスト、クリス・ポーランドの、1990発表のソロアルバム。全編インスト。
彼が参加していたMEGADETHの2ndアルバム「PEACE SELLS...BUT WHO'S BUYING?」は80年代スラッシュ・メタルの名盤であり、私も大好きな作品で聴きまくりました。
Amazon.co.jp ピース・セルズ...バット・フーズ・バイイング?
なのでちょっとだけ楽しみにして「RETURN TO METALOPOLIS」を聴きましたが、いやあつまんなかった。
テクニックは凄いし、メタルにとどまらずいろんな種類の音楽のテイストを取り入れている(バッキングのリフはスラッシュ・メタルっぽい)のもイイんだけど、もう一度聴きたいとはまったく思いませんでした。
ギター小僧はこれで興奮するんだろうけど、私はもっとエモーショナルなものを聴きたいなあ。
しかも音がスカスカ。それは「贅肉を削ぎ落した」ととらえることもできるかもしれないけど、曲自体が平凡だからなんのエキサイトメントも感じない。ひょっとしてほんとうはもっと作り込みたかったけどなにかの事情でこのデキで発表したんじゃないか、と思っちゃうくらいスカスカなサウンド。
オススメ度・・・★★☆
DREAMS OF SANITY「KOMÖDIA」
オーストリアのゴシック・メタル、DREAMS OF SANITYの1997年作。
3枚のアルバムを残して解散したらしい。女性ヴォーカル2人を含む7人組。
邦題が「神曲」ということで、荘厳でドラマティックなゴシック・メタル・・・をやりたかったんでしょうが、もうほんとに異常に退屈で最後まで聴くのはまさに拷問でした。
ダブル女性ヴォーカルのハーモニーを聴かせたいという気持ちは伝わるけど、歌メロがまるでお経のような起伏のなさで、しかもヴォーカルはふたりともヘタ。
バックの演奏もどの曲も同じような感じで眠たくなってくる。とにかく聴いててまったく心に響くものがない。BGMにすらならない。
オススメ度・・・★
SHY「SHY」
いつもマイナーなものを取り上げてこき下ろしているばかりじゃねえか、と思われるのもイヤなので、たまには文句ナシの傑作を。
イギリスのメロディアス・ハード、SHYの最後の作品。2011年作。
先日在庫が売れたので、送る前に聴きなおしてみました。
いやあ・・・いつ何時聴いてもSHYはいいなあ。アメリカのバンドにはマネできない湿り気が最高。
SHYの作品では「BRAVE THE STORM」がいちばん好きな私としては、これが発表されたとき、トニー・ミルズのあまりに個性的なあのヴォーカルが聴けないのではなあ・・・と思ったのですが、ここで歌っているリー・スモールの歌唱は、トニーにはない雄々しさや深みというものがたっぷり湛えられていて、トニーよりもいいんじゃない・・・と感じたのをおぼえています。
そしてヘヴィかつキャッチー、泣きまくりの楽曲群は文句のつけどころがない。ひとつだけあるとすれば、「Union Of Souls」で聴けるような長尺ギターソロがさらにいっぱいあればよかったかな、というだけ。弾きまくり泣きまくりのギターをもっともっと聴きたかった。
中にはBON JOVIみたいなポップな曲もあるけど、それもギターソロが始まった瞬間に格式の高いハード・ロックとなっちゃう、スティーヴ・ハリスのギターはテクニカルかつメロディアスでとても感動的。
このアルバム発表後、バンドの中心人物であるそのスティーヴ・ハリスが亡くなり、SHYは終わってしまう。このアルバムでの泣きまくりのギター・ソロを聴くとほんとうに残念としか言いようがないですね。
さきに書いたように個人的SHYの最高傑作は「BRAVE THE STORM」だけど、こちらはもう「メロディアス・ハードはこうやって演るんだよ!」というお手本のような名盤。いまなら入手は容易みたいなので、いまのうちにぜひとも音源を手に入れておくことをおすすめしておきます!
オススメ度・・・★★★★★
といったところで今回はメタル系に関しては古いモノばかりになりました。買わなきゃあと思う新譜はあんまりないから仕方がない。
また来週。