島津亜矢の新曲「凛」が3月20日に発売されました。
実は数日前まで発売されていたのを知らなかった。
私が迂闊といえばそうなんですが、
もっとハデにプロモーションしてほしいなあ・・という気も。
で、あわててamazonでポチって購入。
聴きましたので感想を簡単に。
王道演歌でひと安心
タイトルは「凛」。
「心」「道」につづき漢字1文字の曲名。
(蒼彦太もここ3曲を漢字1文字でやってますね。「樹」「泥」「梲」(うだつ)。なかなかイカシてます)。
「凛」は堂々たる王道演歌。
またまた人生そのものをテーマとした歌詞がカッコいい。
「道」は人生の重みを感じさせる重厚な曲でしたが、
「凛」はそれほど重々しくなく、ちょっとさわやかな風味も感じさせますね。
ビックリするようなところはないけれどしみじみといい曲です。
個人的にはもうちょっとキャッチーさが欲しいかな。
カップリングの「晩夏」も「凛」と同じく四方章人氏の作曲で、
「朝に真白き花をつけ 夕べにくれない」酔芙蓉の花をモチーフとした歌詞がとにかく美しいバラード。
まさに「あなた恋しと月に泣く」かのような、哀しみのあふれる歌唱が素晴らしい。
歌唱はいまさらなにを言うまでもなくいつもどおりのデキ。
もうなにを歌っても安心して聴ける。
これはぜひとも売れてほしいものです。
演歌ファン以外の層に媚びる曲でなくてよかった
ポップスをカバーしたアルバム「SINGER」シリーズが売れていたり、
紅白歌合戦でのカバーが話題になったりして、
でも本人の曲がなかなか注目されない・・・という状況にみえます。
このあたりで「演歌じゃないほうがもっと売れるんじゃね?」とレーベルや事務所が考え、
演歌ファン以外の層に媚っび媚びのポップな曲が
シングルとして出てきたらどうしよう・・・
という心配を実はしていたのです。
しかしそんな心配は無用だったようです。
しっかりと彼女にふさわしいオーセンティックな演歌でした!
正直言って私は「SINGER」みたいなアルバムもカバーもおなか一杯なんですよ。
話によると彼女自身は「SINGER」シリーズの選曲にはあまり関わってないらしい
→amazon.co.jp 月刊 歌の手帖(2019年3月号)
ですが、彼女のような人が歌ってもなんかサマにならない曲もけっこうあって、
逆に彼女の評価を下げちゃうんじゃないか、という気もします。
たとえば大川栄策のような名人であってもSEKAI NO OWARIとかゲスの極み何とかみたいな軽~い曲を歌ったら絶対にカッコよくないわけで、
彼女のような凄い人が万人受けを狙うかのようにポップな曲を歌っているのを聴くのは・・・
それも必要なことだし有意義なことだとは思いつつももう食傷気味。
徹底的に重厚演歌に徹してほしいものです。
紅白でポップスのカバーを要求されたら「嫌です」と言ってほしい。
彼女にはそれを言うだけの実力があるんだから。
それはともかく、
新曲がきちんと演歌であったことは嬉しい。
ぜひともこれが大ヒットして、
彼女の演歌の魅力が知れ渡ってほしいものです。
今後も期待です!