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工藤あやの・津吹みゆ・羽山みずきがそれぞれ新譜を発売!その感想。

ともに東北出身、3人で「みちのく娘!」というユニットも組んでいる

工藤あやの・津吹みゆ・羽山みずきが、

10月3日にいっせいに新譜を発売しました!

全員、私が注目している若手女性歌手。

もちろん全部購入し、ひととおり聴いてみたので、

現時点での感想を書いておきます。

津吹みゆ「望郷さんさ」は現時点での彼女の最高傑作でしょ!

まずは、今回話題にする3作のなかで

最も「うおお・・カッコいい」と唸らされた

津吹みゆの5枚目のシングル「望郷さんさ」。

amazon.co.jp 望郷さんさ/由良川恋文

 

民謡調であることを予感させるタイトル。

私は民謡テイストを前面に押し出した曲は

(曲にもよるけど)ちょっと苦手なので、

あまり期待しなかったのですが・・・

 

これは・・・カッコいいじゃないか。

とくに、カラオケ愛好家たちに挑戦状をたたきつけるかのような、

3小節にわたる「さああああああああ~あああああ~」と、

それに続く「望郷さ~ん~さ~」という高音の伸びが、

哀愁をおびつつも聴いていて心地よく、

病みつきになる魅力がありますね。

 

たしかに民謡調ではあるけれど、これは泣きの演歌ですね。

間違いなく、現時点での彼女の最高傑作でしょう。

 

カップリング曲の「由良川恋文」は、タイトルからわかるように舞台は京都。

典型的なマイナー調演歌。泣きのイントロからして引き込まれますね。

こちらもかなりイイ感じですが、

なにしろ「望郷さんさ」がめちゃめちゃカッコいいので

比べちゃうとちょっとインパクトは弱いかな。

羽山みずき「古いタイプの女です」

つづいて羽山みずきの4枚目のシングル

「古いタイプの女です」。

amazon.co.jp 古いタイプの女です/ひとり鍋

 

ミュージック・ビデオでは割烹着を着て、

愛した男性に尽くし、だまってついていく、といった感じの

まさに「古いタイプ」の女性を演じています。

NHKの朝ドラのワンシーンみたいですね。

これはこれで彼女のイメージにはピッタリハマっているので

いいと思うんですけど、

「女性は男性の陰で家庭を守るのが当たり前、というイメージを描くのはケシカラン」

とかわけのわかんない批判をする人がいそう。

 

それはともかく、「あなたと一緒」ならなにがあろうとも幸せ、

という、ほんわかした世界観が聴いてて気持ちいい。

 

しかし個人的には、カップリングの「ひとり鍋」のほうが気に入りました。

こちらは、寒い夜に「おひとりさまのお鍋」が煮えてるのを見つめながら、

去ってしまった「あなた」を想う歌。

 

さみしげな曲ですが、どこかさわやかというか希望を感じさせる曲と歌唱です。

これはひたすら可憐で美しい彼女の歌声のせいもあるんでしょう。

「癒し」の効果を感じる美声。

今回の2曲は、彼女のそういった特長を生かす曲ですね。

 

関係ないけど、私もたまにやるんですよね。「ひとり鍋」とか「ひとり焼き肉」とか。

困ったことにそういうときはたいがい、独り身の気楽さよりも寂しさのほうが勝るもので、

それを打ち消すために酒をいっぱい飲んだりするのです。

工藤あやの「工藤あやの ファースト・アルバム」

こちらは→工藤あやの ファースト・アルバムが10月3日に発売予定!

で予告記事を書いた、工藤あやの初アルバム「工藤あやの ファースト・アルバム」。

amazon.co.jp 工藤あやのファースト・アルバム

 

今回はこれまでの4枚のシングルに収録されていた8曲と、

新録のカバー(「亜麻色の髪の乙女」「夫婦善哉」)、

新曲(「恋微熱」「あした天気になあれ」)

で全12曲という構成。

 

デビュー当時はポッチャリした田舎娘という感じだった彼女も、

それから5年、痩せてすっかりイメージが変わり、

さきのシングル「恋ごよみ」は、

ビジュアルのイメージの変化にあわせるように(もしくはその逆か)、

これまでの野暮ったさを払拭する方向の曲でした。

 

その方向性は今回の新曲「恋微熱」(奥村チヨみたいに「恋」シリーズにするつもりかな?)

でも継承されてました。

曲は中森明菜あたりが歌ってそうな歌謡曲。

しかしこれは、曲うんぬんよりもその声の変化にちょっとびっくり。

 

これまでの、まるでNHKのうたのおねえさんのような

さわやかさとなつかしさのあふれる歌声から、

若干湿り気を帯びたアダルトな歌声に。

もし予備知識なしで聴いたら「あれぇ~?これ誰?」と思うだろう、っていうくらいの変化。

これは歌手として「幅が広がった」ということなんだな、

と好意的に解釈すべきなのかも。

 

しかし私は、もう一方の新曲「あした天気になあれ」が気に入りました。

こちらは彼女の師匠、弦哲也先生の作曲。

「花咲く丘」を彷彿とさせる哀愁あふれる曲。

もはや、さすがだ・・・というため息しか出てこない素晴らしさです。

 

既発の8曲も、こうして並べて聴いてみると

捨て曲はいっさいないなあ・・・と感じますね。

まあ、全部が弦哲也という神が書いた曲だから当然といえば当然なんでしょうが、

それを2315円+税というお手頃価格で全部聴けちゃう、となれば、

これはもう買わなきゃあダメでしょう。

 

というわけで、3人とも素晴らしい作品を出してきましたね。

こうしてみると、「みちのく娘!」で組んでいるにもかかわらず、

方向性はそれぞれ全然違いますね。

今後の展開に注目です!

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