菅首相が近く行われる自民党総裁選に出馬しないと表明し、退陣することが確定となりましたが、なんか菅首相の仕事を「難しい状況のなかでよくがんばった」みたいに再評価する論調も出てきてるようですね。
いやいやいや、ケータイ料金の値下げはよくやったと思うけれども、コロナに関してはどうなのかなあ。
未曽有のパンデミックのもとでは、誰が首相をやったところでうまくいなかっただろう、というのはわかる。外国の首脳も完璧にやってる人なんかいませんよね。しかし、「国民の命と生活のために!」という確固たる信念と「この方針でやるんだ!失敗したら俺が責任をとる!」という命がけの覚悟をもったうえで推し進めた政策が失敗したんであればそれは「仕方がないよね」という話にもなるけど、菅さんの場合ははたしてそうでしたかね。
国民が知りたいと思っていることを記者から問われても「アンシンアンゼン」という呪文を唱えるだけで逃げてまともに答えなかったあの姿勢からも明らかなように、とにかく支持率を維持するために「失敗したくない、失敗したと思われたくない」っていうだけだったから、思い切ったことができず、半端な政策を小出しにしてただけ。だから、「やったことはただ単に緊急事態宣言を出したり引っ込めたりっていうだけ。先手先手だったのはGOTOだけ、感染対策はすべて後手に」っていう印象しかない。これで「よく頑張った」とかいう感覚が理解できない。コロナでひどい目にあった人ならそんなふうには思えないでしょう。
失敗したっていいんですよ。まさに未曽有の事態なんだから。「責任はすべて私がとる。私も命をかける。だから国民のみなさん力を貸してください!」っていう姿勢が見えれば。しかしそれがみえたことが安倍&菅にあったかといえば・・・一瞬たりともなかった。
まあ、公文書の改ざんや、自分のファン感謝祭にからむ公職選挙法違反、そして虚偽答弁で国民をだまそうとした詐欺(これは立件できねえのか!)など、数々の犯罪行為をやらかしてもまだフツーに議員やって「キングメーカー」を気取ろうとしてる、前首相だったニヤケ男よりは、いくらかはマシだったのかもしれない。しかしそれは、犯罪人よりはマシっていう話なだけで、首相として「頑張った」と評価できるかどうかという話とは別。
いずれにしろ、自民党に政権を任せている限り、誰が首相になろうともなにも変わりはしませんよ。岸田さんがいきなりテレビとかに出まくって菅さんのダメだったところを否定してカッコいいこと言ってるけど、今まではいったいなにやってたんだよ。岸田さんのみならず、自民党のやつらが今言ってるカッコいいことはただ単に「そう言ったほうが総裁選・衆院選にプラスになるから」言ってるだけ。自民党の議員の行動原理はすべて「選挙で勝つ」「自分の影響力を拡大する」っていうことだけが支配しているから、そのときそのときにいちばんカッコよく聞こえることだけを言うだけ。そこに「国民のため」っていう信念や、自分なりのモラルや信条というものは存在しないから、言うことはコロコロ変わるし、いつまでたってもなにひとつ改革できない。
とにかく、「パンデミックだから誰がやっても同じ」なんて言ってる場合じゃないですよ。次の衆院選、これまでの自民党のウソやデタラメのことをよく思い出しつつ、必ず投票に行くべきです。
で、今回の「新・BS日本のうた」。
北海道中標津町での開催。お客さん入っててよかったですね。
出演は、
市川由紀乃、由紀さおり、山口ひろみ、中西りえ、北山たけし、三山ひろし、福田こうへい、水田竜子。
今回はひたすら歌を聴かせる構成。これでよい!
曲目は以下のようになっていました。
「石狩川悲歌」・・・・・三山ひろし
「立待岬」・・・・・・・水田竜子
「おゆき」・・・・・・・福田こうへい
「さすらい」・・・・・・市川由紀乃
「宗谷岬」・・・・・・・山口ひろみ&北山たけし
「日和下駄」・・・・・・中西りえ
「川は流れる」・・・・・山口ひろみ
「北の漁場」・・・・・・北山たけし
「愛人」・・・・・・・・由紀さおり
「男の残雪」・・・・・・福田こうへい
「能登の海風」・・・・・中西りえ
「大間崎」・・・・・・・山口ひろみ
「達者でナ」・・・・・・福田こうへい
「新聞少年」・・・・・・三山ひろし
「なみだの桟橋」・・・・市川由紀乃
「思い出さん今日は」・・由紀さおり
「爪」・・・・・・・・・由紀さおり
「カルチェラタンの雪」・・市川由紀乃
「シルエット・ロマンス」・・福田こうへい
「慕情」・・・・・・・・三山ひろし
「雪恋華」・・・・・・・市川由紀乃
「望郷列車」・・・・・・三山ひろし
「北の出世船」・・・・・福田こうへい
「恋におちないように」・・由紀さおり
「みちのく夢情」・・・・水田竜子
「風物語」・・・・・・・北山たけし
こないだのコロッケが出たときと違って、淡々と歌を聴かせる構成になっていましたね。北海道という土地柄にあわせた選曲もよかった。
→令和3年8月22日のNHK BSプレミアム「新・BS日本のうた」
たまには笑える演出があってもイイけど、基本はこれでイイと思いますね。三山ひろしや市川由紀乃や福田こうへいなど、充実しまくりの実力者が揃っていましたしね。福田こうへいの「シルエット・ロマンス」は意外な選曲で、さすがに上手いとは思ったけど、やっぱり似合わないかな。三山ひろしの「望郷列車」は久しぶりに聴いたけどいい曲だなあ。
中西りえはけっこう久しぶりの登場かな。「能登の海風」は昨年末に出た曲。ラジオとかで流れるの少なくない? 作曲は弦哲也先生で、カップリングも弦先生の曲らしい。実は買ってなかったんだけどこれはやっぱり買っておいたほうがいいか。
前作の「ひとり珠洲岬」は切ない感じの曲でしたが、こちらは重量感のある正統的ド演歌。しかし「ドンドドドドドドン!」というフレーズなど、必ず耳に残るフックが用意されているところがさすが弦先生。
これはカッコいい。個人的にはしっとり系の曲のほうがいい味が出ると思ってるけど、中西りえのシングル曲はいつもカッコいい。もっと売れなきゃおかしい。
といったところで短いですがこのへんで。この番組、今後はお客さん入りでずっとやっていくのかな。あれだけのディスタンスをとってれば感染は大丈夫でしょう。これでムリなら永遠にムリなんだから、もう金輪際無観客ではやらないでほしいですね。