「紅白歌合戦」の常連、「ご当地ソングの女王」、まさに演歌界の第一人者となった水森かおりの新曲が今年も発表されました。いつもより遅かったですね。今回は大阪が舞台! タイトルは「大阪恋しずく」!
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もちろん予約して買いましたよ。Amazonの特典はメガジャケで、メガジャケは正直いらないので今回は楽天で買いました。うちわが特典でした。まあそれも私は使わないんだけど。メモ帳とかボールペンとかにしてくれないかな。
珍しく、「しあわせをつかんだ女性」を歌ったメジャー曲!
大阪の曲はいままでに何曲かありましたが、ひょっとしてシングル表題曲としてはこれが初めて?ちょっと思い浮かばない。
それも珍しいけれどもっと珍しいのは曲そのもの。彼女のシングル曲はメジャー調もマイナー調もありますが、メジャー調であったとしても「恋にやぶれた女性が希望をもってやりなおす旅に出る」みたいな感じで、つまり悲しさや辛さがベースになっていたのが、今回は逆。苦労をかさねてついにしあわせをつかんだ女性の心情が大阪を背景に歌われている。満面の微笑みで歌うMVってのはいままでにあったかな?
その方向性としては珍しいけど曲自体は王道の演歌ってのがまた。最初にラジオで聴いたときは、その「よくあるしあわせ演歌」っていう作風に「これがシングル?カップリングの間違いでは?」と思いました。私の好みはやっぱり「越後水原」みたいな哀愁のドラマティック演歌ですからね。
しかし何度も聴いてると「さすがだ。同じことはやらないってことだな」というふうになっちゃうのが弦哲也マジックというものか。いや水森が歌っているからこそなのか、わからないけどとにかく耳にこびりついちゃうキャッチーさがある。そして気が付くとヘヴィローテーションになっている!
カップリング曲も良かった!
カップリング曲はタイプAが「大阪凍て月」。こちらも弦哲也先生の曲ですが、いつもどおりの哀愁演歌。タイプ的にはこっちがシングル表題曲になりそうな感じですね。必殺技の3連符の連打で始まるところなんか聴くと「ああいつものやつだ」と安心する。
それも良かったんですけど個人的にはタイプBに入ってた「我が輩は猫である」が印象的でした。曲名をみて楽しい曲なのかと思ったら大間違い。飼い主(「ママ」)と暮らしていたネコが「ママ」の異変を感じ取って・・から始まる、ネコ目線で歌われるとっても哀しい曲。これはペットと暮らしているご年配の方には間違いなく突き刺さる曲じゃないですかね。私も数年前までじぶんひとりと犬1匹で暮らしていたから、この曲みたいなことになる可能性もなくはなかったので。
それから、どちらのCDにもラストに「ようかんマーチ」という曲が。これは知らなかったんですが「NHKみんなのうた」で流されていたらしい。楽しい曲でいいですね。
ということで、いつもと違ったしあわせな曲がシングルに、そしてカップリングには「いつもの」と、演歌とはまったく違うタイプの曲、しかもそれが充実の佳曲揃い、と、例年よりもさらに価値の高いシングルになっていました! こんな内容ならタイプCでもタイプZでも出してくれれば全部買いたい!今年も出してくれるはずの「歌謡紀行」アルバムにも期待しましょう!