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今週聴いたもの:2024年2月22日~2月28日(SODOM、DRACONIAN、STEEL AGGRESSOR)

また時代劇の話。

いまBS朝日で、北大路欣也主演の「名奉行!大岡越前」をやってます。もう何度も観たんですけど、北大路の越前がカッコよすぎるので何度も観てしまう。

なにか事件が起こって部下の同心たちが下手人を挙げる→越前が「ほんとうにそうだろうか」と疑う→名推理であっと驚く真相を突き止める・・という流れの話が多い。そこに毎回毎回胸をうつエピソードがねじ込まれていて、涙腺が緩くなった私のようなオッサンはすぐに落涙してしまう。

医師役の(その正体は...)石丸謙二郎が迫真の演技をみせる第3話でもその流れで越前によって故人の冤罪が晴らされる。すでに落着(ということに)した事件について調べなおそうとする越前に対し金田明夫演ずる与力らが「いちど落着した件はふたたび取りあげぬのが定め」「お上の御威光にもかかわります」などと言って止めようとする。しかし越前は

 

「それは違う。あやまちがあればみずから正し、常に正しき道を歩んでこそ、お上はお上たりえるのだ」と一蹴する。

 

じっさいの大岡越前がこういう人だったかどうかはともかく、これこそ権力者のあるべき姿じゃないですかね。対して、人権意識が江戸時代とは段違いに向上したはずの現代の日本の権力者はどうか。

いま再審をするかしないかを争っている袴田さんの事件。だれがどう見ても検察がウソをついて袴田さんを犯人にしたてあげたのが明白なのに、いまだにクソ並みの詭弁を弄し続けその間違いを認めようとしない。

詐欺集団自民党は言わずもがな。裏金について説明しろと呼ばれた政倫審でも、「アンケートとったけどわかりませんでした~」「会計責任者にまかせていたから知らなかった~」「私的流用などしてません!それだけは信じてください!」などと、この期におよんでも保身のためのウソとデタラメを繰り返している。「わかりません」「知りませんでした」「そんなつもりはなかった」で済むんならこの世の中に犯罪者などゼロになるはずなんですけどね。誰がお前らなど信用できるか!全員腹を切るしか信用してもらう道はないでしょうねえ。

コロナ対応でも、あのときは全国民がパニックで冷静さを失っていたから仕方がなかったとしても、「なん百億円もかけてマスク配るなんてムダでした」とか、「パチンコ屋を悪者にして自分たちの『仕事してます』アピールに使ったのは間違ってました」とかいう反省を口にする政治家や「専門家」などひとりもいない。

儲けのためには顧客を騙し命の危険にさらすことも平気でやり、バレたら全部を下のせいにするトヨタみたいな会社の経営者たちといい、現代日本には「あやまちがあればみずから正し」などという権力者は全然いないじゃないか。どいつもこいつも同じ。カネと権力と保身のことしか頭にない。あまりに情けない。そんなだから誰にも信用されず、信用されないから権力の座を維持するのにカネが必要になり、カネを得るために詐欺をはたらかなければならなくなる、ってのが奴らには一生わからないんだろうなあ。

 

件の時代劇では最後に大岡越前が(自分がくだした裁きではなかったのに)誤った裁きで処刑してしまったことをその遺族に土下座して謝罪する。対して現代日本の権力者たちは謝ったとしても口だけ、ポーズだけであるのがだれでもわかってしまうくらい心がこもってないし行動も変わらない。もうこんな奴らに期待するのはやめましょうよ。検察や警察の奴らの首をすげ変えるのは一般国民にはムリだとしても、政治家は選挙で落とせばいいんだし、トヨタなんかはその製品を買わなければいい。べつに難しいことじゃないでしょう。

SODOM「ABER BITTE MIT SAHNE」

言わずと知れたドイツのスラッシュ・メタルの大御所、SODOMが1993年にリリースしたミニアルバム。

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この作品は聴いたことがなかった。5作目「TAPPING THE VEIN」を出したあとのミニアルバム。圧倒的スピードで押して押して押しまくる作品を出していたころですね。そういえば1994年のライヴ盤「MAROONED LIVE」には表題曲が入っていたっけ。

表題曲はオーストリアの歌手、ウド・ユルゲンスの1976年の曲のカバー。ドイツ語圏では誰もが知るくらいの有名曲らしい。

 

↑これはライヴ音源。ライヴではいつもやってるのかな? みんなでシンガロングできて楽しそうな曲ですね。

原曲を知らないからなんとも言いようがない・・・と思ってオリジナルも聴いてみました。

 

ABBAを彷彿とさせるキャッチーかつポップないい曲ですなあ。メタルバンドがメタルをカバーするのもいいけど、こういうふうにまったく畑違いの曲をやってくれるのも聴き手としては勉強になってとても良い。

2曲目「Sodomized」は「GET WHAT YOU DESERVE」アルバムに収録されていた曲の別テイク。3曲目「Abuse」はこのアルバムのための曲らしい。当時の彼ららしいハードコアな曲。わずか1分42秒で終わっちゃう。最後の「Skinned Alive」(「TAPPING THE VEIN」に入ってた曲」)の新録はヤケクソ気味のハチャメチャさがアルバムバージョンよりもさらに増してる感じでイイですね。

こういう面白いEPとかをちょくちょく出してくれるところがSODOMのさすがなところ。このミニアルバム、入手はなかなか困難になっているようですが、見つけたら買っておくべきでしょう!

おススメ度・・・★★★★

DRACONIAN「ARCANE RAIN FELL」

スウェーデンのゴシック/ドゥーム・メタルバンド、DRACONIANの2作目。2005年作。

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このバンド名でゴシック・メタルという触れこみであれば、たぶんPARADISE LOSTの影響を受けたバンドなんじゃないか、と誰でも予想するところ。そのつもりで聴いたら・・・

 

その予想はだいたい当たっていた。葬式のBGMのような哀しく陰鬱なサウンドはどこまでも荘厳で、90年代初頭ころのPARADISE LOSTに似た部分が多いと感じられます。ここぞというときに入ってくる女性ヴォーカルの美声もなかなかいい塩梅。ドゥーム寄りのゴシック・メタルとしては非常に高品質。買って損はないでしょう!

ただ、全編とおして聴くと「同じような曲ばっかだなあ~」って感じるのもたしか。アルバム全体としても1曲単位においても緩急ってものが全然ないから飽きる。そのへんがPARADISE LOSTとちょっと違うところなんじゃないか。歌えるヴォーカルがいるんだからもっと耳に残るメロディをブッ込んでほしかったなあ。

おススメ度・・・★★★☆

STEEL AGGRESSOR「A RIVAL OF THE FITTEST」

USのスピード/パワー・メタルバンド、STEEL AGGRESSORの3作目。2016年作。

このバンドは1stと5thをすでに記事にしています。

今週聴いたもの:2024年1月18日~1月24日(羽山みずき、POWER SYMPHONY、STEEL AGGRESSOR)

今週聴いたもの:2024年1月25日~1月31日(STEEL AGGRESSOR、FALKENBACH、DEVASTATOR(US))

1stが良かったからいろんなところを探してようやく手に入れました。どうもメンバーがコロコロ変わるバンドなようで、このアルバムでは中心人物らしきギター兼ベース兼ヴォーカルの人とドラマー、そしてバッキングヴォーカルとティンパニやゴングやタンバリン担当の人の3人がクレジットされている。

で、サウンドは1stの古典的スラッシュスタイルとはやっぱり若干違ってて、BLIND GUARDIANやSTORMWARRIRあたりを彷彿とさせるパワー・メタル。5thはデモ音源かと思ったくらいのヒドイ音だったけど、この作品はそうでもない。

 

しかし5thを聴いた時も思ったけれど、いろいろ詰め込みすぎてガシャガシャしすぎている印象。思いついたフレーズを適当につなげたようにしか感じない曲ばっかりなんだよなあ~。ドラムスも不安定なくせに無駄に手数が多いし。BLIND GUARDIANあたりと違って歌メロにもリフにも胸に迫ってくるようなものがないなあ。

1stがものすごく良かったから期待して買ったんだけどなあ~ちょっと残念。

おススメ度・・・★★★

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