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今週聴いたもの:2023年12月28日~2024年1月3日(ARMORED SAINT、THE EMBRACED、IMPIETY)

よりにもよって元日に能登半島を襲った大地震。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

報道によれば地震の被害で道路が寸断され、救援物資が届けられない状況も発生しているという。地方だと道路がひとつダメになるとそれだけで陸の孤島になってしまう場所は多いですね。私が住む地域も海や山に囲まれまくっているので主要な道路ののり面が崩れようものならあっというまに陸の孤島になる。デカい地震に襲われれば能登のような状況になることももちろんあり得るわけで、能登の被害を映像で見せつけられるととてつもない恐怖をおぼえます。

しかし、陸の孤島になり得る場所に住んでいるからといって、それについて個人のレベルでなにか備えをすることができるのかというとなにもできない。家に非常用の食料や水なんかを用意しておいて、いざというときに少しでも生き延びる可能性を高めることくらいか。

そういうことを常日頃から気にかけておかないといいけないわけですが、やはりふだんはそんなことは忘れてしまう。とんでもないことが起こったのを目の当たりにしてようやく「備えておかないと」となり、そして忘れる。で忘れたころに、それを見透かしたように災害はやってくる。

自然の圧倒的脅威ってものにはどう頑張っても人間は抗いようがない、と絶望させられる。防災の意識と知識をたかめ、できるだけの備えをしておくしかやることはないのか。

ARMORED SAINT「SYMBOL OF SALVATION」

USのヘヴィ・メタルバンド、ARMORED SAINTの4作目。いちど解散する前の最後の作品。1990年作。

Amazon.co.jp Symbol Of Salvation

80年代いわゆるLAメタルがブームだったころにデビューし、現在も活動している(らしい)貴重なバンド。個人的にはNWOBHM臭がプンプンのリフで押しまくる「March Of The Saint」がカッコよすぎる1stがいちばん大好きですが、この4作目も折に触れて聴きなおす、けっこう好きな作品。

 

正統派ヘヴィ・メタルそのものなスタイルは堅持しつつ初期作のような粗削りではなく適度につくりこまれたサウンド。歌メロにはUSっぽい明るさがにじみ出るところがあるけれど、とにかくキャッチーで耳に残るし、そこに湿ったメロディをぶち込んでくるギターソロがまたいい味。素晴らしい作品なのに当時あまり売れなかったんですってね。メタル人気が下火になりかけていた1990年にこのスタイルでやっていたのでは売れなかったのも頷ける気もしますが、日和らずにメタル以外のなにものでもないメタルをやっていたんだから尊敬に値しますねえ。

おススメ度・・・★★★★

THE EMBRACED「THE BIRTH」

ノルウェーのメロディック・デスメタルバンド、THE EMBRACEDの2作目。2000年作。

Amazon.co.jp The Birth

EMBRACEDっていう名前のバンドがアメリカやスウェーデンにいて(いた?)混乱するのでこういうありがちな名前はほんとやめてほしい・・・と言ってもこのアルバムがすでに二十数年前、このあとの作品の情報が見当たらないので活動してないのかな? これはものすごく前に買ったものの聴かずにラックの肥やしになっていたもの。たまたま目に入って、これ聴いた記憶がないなあ・・ということで聴いたのです。いやひょっとして覚えてないだけかも。

どうやら聴いたこと自体を忘れていたようです。なんとなく聴いた覚えが。いや似たようなサウンドのバンドは90年代末~00年代初頭の北欧にたくさんいたから、ひょっとしてそのへんのバンドと混同しているかも。つまりとくに個性的でもなく、ありがちなメロデスってこと。

しいて言えばやたらと曲が長くプログレッシヴな要素もあるところがこのバンドの「らしさ」なのかな。アコースティックギターと女性コーラスだけの曲があったり、「ただのメロデスじゃねえぜ!」といろいろやってる。

まあ悪くない、っていうかけっこういい線行ってるんですけど、ダラダラと長い曲ばかりで印象に残るフックは少ないからとにかく飽きる。次に紹介するIMPIETYと同じように、曲に「思い付きのリフをつなげただけ」感がにじみ出ている。上に貼った曲はドラマティックに聴かせる(聴かせようとする)曲で、ここでSENTENCEDばりにヴォーカルがエモーショナルに吠えてくれたりしたらカッコいいのに、残念ながらそんな魅力は感じないありがちなデス声ヴォーカル。でも、90年代~00年代の北欧メロデスならなんでも聴きてえ!という方なら買って損はないかも。

おススメ度・・・★★★

IMPIETY「WORSHIPPERS OF THE SEVENTH TYRANNY」

シンガポールのデス/ブラック・メタルバンド、IMPIETYの10作目(?)。2011年。

Amazon.co.jp Worshippers of the Seventh Tyr

メルカリ IMPIETY CD

東南アジア系のエクストリームメタルはそんなに聴き込んでいるわけではありませんが、いまのところ個人的には「う~ん・・・」というバンドにしか巡り合えてない気が。このバンドはご当地シンガポールではエクストリームメタルの先駆け的な存在でかなり有名らしい。

いちおう曲は「Ⅰ」から「Ⅶ」までの7曲と裏ジャケには記されているけれど、CDプレイヤーに38分で1曲で表示される。組曲ということなのかな。大作主義のバンドなのか。

 

ファストでイーヴルなブラック・メタル。スローなパートだけ聴くとHELLHAMMERみたいなところもあって雰囲気は悪くないし演奏もまともにやってるけれど、全編まるっきり同じような曲というかリフやフレーズばっかりで組曲がどこでどう切れているのかさっぱりわからないなあ。ご当地のファンはどうだかわからないけど、思い付きのリフを延々と聴かされるだけでエキサイトできるほど日本や欧米のマニアは甘くない。難しいことしようとしないで3分くらいの曲をセオリーどおりにやることから始めたらどうか。

おススメ度・・・★☆

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