テレビ朝日の深夜番組「タモリ倶楽部」が3月をもって終了するとのこと。
ええ~?この番組好きだったのに。ものすごくくだらないけど面白い独創的な企画はもちろんのこと、名物コーナー「空耳アワー」がとにかく好きでした。コロナの影響で空耳をあまりやらなくなってからはたまにしか見なくなりましたが、タモリさんが現役のうちは続くもんだろうと思っていたので非常に残念。
テレビもネット動画に押されて変革期を迎えたと言われて久しいですね。私が子どものころの昭和時代はテレビ大人気でしたから、ゴールデンタイムにはひとつしかないテレビの前に家族みんなで集合していた覚えが。しかし思い返すと不思議と「チャンネル争い」みたいなことはなかった。そこまでして見たいと思うようなものはあんまりなかったのもありますけど、父が強権的だったからっていうのもあるかもしれません。そこも含めてまさに昭和でした。
いずれにしろテレビの存在感が低下してきているのは事実なんでしょう。まあネットのなかでいくら有名な人であってもテレビに出てなければ一般の人は全然知らない、っていうことが多い(ていうかほとんどそう)ですから、その意味ではまだまだテレビのほうが影響力は強いでしょうが、それもいつまで続くか。いま若い人はほんとテレビ見ないらしいですからね。
かくいう私も現在に至っては映画や時代劇やニュース番組、一部の歌番組以外はほぼ見ないんですけど、映画や時代劇なんてネットでいくらでも好きな時に好きなものが見られますしね、たしかにテレビの必要性ってもうあんまり感じないときも多いですね。滅びることはないでしょうが、テレビCMにカネ出す企業が減ってテレビ業界は縮小、業界人はこれまでのような高給取りではなくなる、っていう時代はもうすぐ来るんでしょう。
SEPULTURA「MORBID VISIONS」
ブラジルを代表するヘヴィメタルバンド、SEPULTURAの1st。1986年作。
Amazon.co.jp Morbid Visions/Bestial Devastation
1991年の4作目「ARISE」までは好きだったもののそれ以降はまったく興味をなくして聴かなくなったバンド。それはつまり「スラッシュ・メタルじゃなくなったから」だったんですけど、この1stではVENOMやSLAYERあたりからの影響を感じさせるブラックメタル寄りのハチャメチャなスラッシュを聴くことができます!
う~ん、このときメンバーはみんな高校生くらいだったらしいから仕方がないけど音質も演奏も曲もお世辞にもハイクオリティとは言えない。ていうかレコード出すなんて10年早い、っていうくらい。しかしこの若さだけを武器に前のめりに突っ走る勢い、それがどうしようもなく好きだったのです。実は「ARISE」よりこっちのが好き。音が悪い?演奏がヘタ?そんなことは些末な問題。速くてカッコよければそれでいいのです。
今回これを聴きなおしたのは先述の「タモリ倶楽部」が終わるって話を聞いたから。初期SEPULTURAはマイケル・ジャクソンやMETALLICAなどと並んで「空耳アワー」で取り上げられる常連。このアルバムは名作空耳が目白押し。
「桐島行け!前へ!叫べ!脇、臭!死んだ!どうしてぇ」の「Morbid Visions」、「おしっこは、前もって済ませ!」の「War」、「握手でした!」「部長、土曜日、めんたい食べる!」の「Crucifixion」、「さあ入れろ!水煮!うめえ!もう一度!好きだ!」の「Show Me The Wrath」など。
ヴォーカルのマックス・カヴァレラは当時英語が苦手だったという話で、そういう人がムリに英語で歌ったからヘンなふうに聴こえるものが多くなったんでしょう。きれいな発音の英語だと日本人の耳にもどうしても英語に聴こえますものね。
空耳のことはともかく、あらゆる意味でクオリティは劣悪であっても、真っ正直でひたすら速いスラッシュ・メタルが好きならなにか感じるものがあるはずの作品。廉価で売ってるみたいですから買っておくべきでしょう。
おススメ度・・・★★★☆
KNIGHTS OF ROUND「ETERNITY」
日本のメロディック・スピードメタルバンド、KNIGHTS OF ROUNDの1st。2007年作。
ジャケ絵やバンド名から想像されたとおりのサウンド。DRAGONFORCEやSTRATOVARIUSあたりを思い起こさせるメロスピ。メンバーはこの時点で相当若いようだけど今はやってるんだろうか。
全編とにかくひたすら真っ正直な「クサメタル」で、その徹底ぶりはスゴイ。この手のサウンドを聴いたとき特有のなんとなく気恥ずかしい感触に全身を支配されちゃう。こういうのでいいんだよなあ。小細工ナシなところが好き。
その意味で聴いてて心地いいし心を動かされるものはあって、この手のサウンドが好きなら買ってソンはないでしょう!ただこのスタイルがあまりに徹底しすぎててメリハリはなく全編同じな印象だし、歌メロにはキャッチーなものが少ないので途中で飽きる。ヴォーカルもなんか「風邪ひいてて不安定なデヴィッド・ディフェイズ(VIRGIN STEELE)」、みたいな感じで相当にクセがある、ていうかイマイチなので、好き嫌いが分かれるかも。
おススメ度・・・★★★☆
ESOTERIC「SUBCONCIOUS DISSOLUTION INTO THE CONTINIUM」
イギリスのフューネラルドゥームバンド、ESOTERICの4作目。2004年作。
Amazon.co.jp Subconscious Dissolution Into the Continuum
90年台から活動しているバンドだけど私はまだ未体験でした。4曲収録で短くても5分、ほかの曲は13分とか16分とかで、こりゃあ相当な変態ドゥームなんだろう、と期待して聴きましたら・・・
全編「ズ~ン・・・・」「グォオオオオオ・・・」だけが繰り返される、アンビエントなドゥーム。
こういうのが好きで好きでしかたがないマニアならともかく、私には全部同じ曲に聴こえたし、途中で眠くなりました。催眠効果抜群。それがイイのかな。どこかで胸が押しつぶされそうな哀愁のメロディとかが入ってくるかも、とか思っていちおう最後まで聴いたものの、そういう盛り上がるところはなかった。どこまでも雰囲気を味わうためのドゥームメタルという印象。
いずれにしろ私にはつまんなかった。眠りたいときのBGMとしては役に立つかも。
おススメ度・・・★★