2023年から５年間の防衛費の総額を43兆円とするように岸田首相が指示した、というニュースを見ました。
いろんなところで言われているけど、この増額ありきの仕事の進め方はなんとかならないのか。「周りの国がなにするかわからない！防ぐ準備をしなきゃ！」っていうのはわからなくはないとしても、そこから「もっとカネ使おう。いくら使おっか？ どこからカネとろっか？」っていうことばっかりグダグダやってるっていうのが、カネを払う国民の目線からすると「バカなのかな」というふうにしかみえない。
「ここまでしか使えない」っていう線を決めたほうがいい、っていうのはたしかにあるかもしれない。税金を自分たちが勝手に使えるカネと勘違いしている無能政権に「必要ならいくらでも使え」なんて言ったらどれだけカネがあっても足りませんからね。しかし・・・
決められた金額の中で最大の抑止力を整備するためにはどうすればいいのか？っていうのを議論するんならわかるが、現在の動きを見ていると、「この金額でなんとかしよう」ではなく、「とにかくもっとカネ使おう。目標はこれくらいでどお？ カネを確保したらなにに使おっか？」っていうのんきなことやってるように見えて、やっぱりこいつらに任せていたらいくらカネを与えてやったところで国を守ることなどできねえんだろうなあ、と絶望的な気分になる。
「自分の国は自分たちで守る」ってのは当たり前のことなのかもしれないとしても、それを口実にして好き勝手なことやられては困る。世論調査では過半数の国民が防衛費の増額を肯定的に受け止めているらしいけど、「もっとカネ使っていいよ」ではなく、「いまあるカネで防衛力を強化する方法を考えろ」って政治家に要求するのが正しい姿なのでは？ 「カネカネカネいうしか能がない使えない政治家は選挙で落として交代させるからね」っていうプレッシャーを与えないから、無能政治家がテキトーな仕事してばかりいるんだってことを認識しておくべきでしょう。
AUTOPSY「MORBIDITY TRIUMPHANT」
USのデスメタルバンド、AUTOPSYの2022年発表最新作！フルアルバムとしては８作目。
Amazon.co.jp MORBIDITY TRIUMPHANT
長年やっているバンドだとどうしても「もっと売れたい」「たまには変わったことやりたい」「もっと難しいことができることをみせたい」とか思って音楽性を変化させちゃうことが多い。人間ってのは成長するものだし、年齢とともに考え方も感じ方も変わってくるのは当たり前だから、それはもう仕方のないことなんですけど、一方でどれだけ長くやっても同じことをやり続ける人たちもいる。
それがただ単に「成長しない」からなのか、「確固たる信念に基づいて変わらないことを選んでいる」からなのか、それは聴けばだいたい感じ取れる気がする。このAUTOPSYはもちろん後者。今回もいつもと同じ。変わらずひたすらウルサく汚らしい（褒め言葉）、AUTOPSYのデスメタル！ドカドカドカっていう強烈なデスメタルサウンドのなかに、BLACK SABBATH直系のドゥーミーなリフやソロが挟み込まれるのが最高。
ファンがなにを求めているのかちゃんとわかっていらっしゃる。フツーの人には「どれも全部同じ」にしか聴こえないであろうデスメタルのなかで、完全にオリジナリティを確立している数少ないバンドだから、そのスタイルを変える必要なんか１ミリもないわけで、このまま永遠に変わらず頑張ってほしい。そのために我々は音源を買って応援しなければならないでしょう！
おススメ度・・・★★★★
RING OF FIRE「THE ORACLE」
イングヴェイ・マルムスティーンのバンドで歌ったことで著名なマーク・ボールズと、ウクライナのキーボード/ピアノ奏者ヴィタリ・クープリが結成したネオクラシカルメタルバンドの1st。2001年作。
これは前々から好きで折に触れて聴きなおしていた名作！これの前に出ていたマーク・ボールズ名義の「RING OF FIRE」アルバムも良かったけどこれはもっと良い。
キーボードとギターのバカテク・ソロバトル、流麗なユニゾンを聴いてるだけでも気持ちイイけれども、それだけでなく歌メロもマークの歌唱も最高に素晴らしい。聴きどころ満載っていうか全編聴きどころしかない。イントロに続く「Circle Of Time」のカッコよさで引き込まれたあとは、そのままあっというまに最後まで聴き終えてしまう。
まあ（昔の）イングヴェイのバンドに自己主張の激しいキーボードプレイヤーが入ってつくった作品、って言われても違和感はないっていうくらいで、その意味ではオリジナリティは感じられないかな。このサウンドスタイルを築いたイングヴェイはやはり超天才、とも痛感しちゃう。しかしそんなことはどうでもいい。とにかくカッコいいんだから、聴いてふるえればヨシ。ネオクラシカル好きなら絶対にはずせない作品でしょう。日本盤ボーナスの「Sakura Sakura」も必聴。
おススメ度・・・★★★★☆
TEARS OF MAGDALENA「MYTHS AND LEGENDS」
フィンランドのシンフォニック・メタルバンド、TEARS OF MAGDALENAの1st。2008年作。
オペラティックな女性ヴォーカルと、男のデス声が交互に入ってくるけれども、速かったり重かったりといったアグレッシヴな曲は全然ない、ゴシック風味のシンフォニックメタル。
といっても、ゴシックと呼べるほどの陰鬱さもないし、泣きのメロディが満載だったりとかいうこともなく、曲自体はちょっと印象薄いものばかりで残念。ヴォーカルはどちらもひたすら平板だし、バッキングのギターもただ音の隙間を埋めてるだけみたいで退屈。この手のバンドは基本的にあまり好きじゃないんですけど、その理由を明確に提示してくれる典型的なバンド。これしか作品は出てないのかな？
おススメ度・・・★★☆