アメリカで人種差別が問題になっているなか、民主党の大統領候補のバイデン氏は副大統領に女性を登用すると明言、そして一説には人種的マイノリティの女性をあえて起用するのでは、と。マイクロソフトやグーグルなども「黒人の雇用と幹部も増やす」なんて表明しているらしい。
「人種差別に否定的」という姿勢をアピールしたいんでしょうが、これもある意味差別的ですよね。人種で冷遇するのが差別なら、優遇するのだって差別でしょ。ていうか、人種問題を自分のコレクトネスのアピールに使う時点であざといともいえる。
バイデンも、やれ女性を選ぶとか余計なこと言わずに「人種や性別や家柄にとらわれず、国益にかなう人材を登用する」って言うべきなんじゃないのかなあ。あえてこんなこと言うっていうことは、結局選挙に勝つためにそのほうがいいと思っているから言うんだろうなあ。そのあざとさに吐き気がしますね。
それに、もしここで黒人女性副大統領が誕生したら、「あいつは黒人だから、女だから副大統領になれた」という話になるでしょ。人種差別がこれだけ騒ぎになってなかったら、彼女を選びましたか?と疑われることになる。どっちにしろ差別的じゃないでしょうか。
こういう話をきくと、結局トランプもバイデンも、基本的に変わらねえんだな。と思っちゃいますね。
性別や人種はどうでもいいから、途中で大統領になる可能性もあることを考えるなら、とにかくまともな人に副大統領になってほしいものです。
DEAD END「DEAD LINE」
先日、DEAD ENDのギタリスト、足立「YOU」祐二氏がお亡くなりに。ご冥福をお祈りいたします。
私はDEAD ENDの熱心なファンではありませんでしたが、このアルバムは高校生のときに聴きまくりました。1986年の「DEAD LINE」。
DEAD ENDの作品中最もヘヴィでファスト、いわゆる「ジャパメタ」色が濃い作品だと思うんですが、久しぶりに聴きなおすと・・・カッコいい。80年代のジャパメタのアツさを体感できる作品ですね。
そのビジュアルから、ビジュアル系の元祖みたいに言われることも多いようですが、このアルバムで聴かれるのは正真正銘のメタル。リフも歌メロもキャッチーだし、YOUのギターソロは様式美系ともいうべき格調高さで聴きどころは満載。「Back in the Shadows」「Perfume of Violence」なんかはもう最高です。
音源は10年ほど前に出たCDも含め入手困難ですが、もしみつけたら財布と相談してぜひとも手に入れるべき名盤です!
オススメ度・・・★★★★☆
葵かを里「花伊集の女」
「加賀友禅の女」を聴いてその圧倒的カッコよさにブッ飛ばされ →聴いて震えろ!葵かを里「加賀友禅の女」!、それ以来少しづつ旧譜をチェックしている葵かを里の、2006年に出したアルバム。「花伊集の女~葵かを里 沖縄を唄う」。
Amazonには情報がなかったので私が手に入れたものの画像を。
情報が少ないのでよくわからないのですが、公式HPによれば、
「親川・石川両先生による、3作品(花伊集の女・望郷岬・勝連うみないび)を含めた沖縄を唄ったアルバム。」とのこと。
「花伊集の女」「望郷岬」は沖縄っぽさは希薄なふつうの演歌っぽいと感じましたがなかなかイイ。
「花」「童神」などおなじみのスタンダード曲では、いまの成熟した色っぽい歌唱と違ってかなり若さの感じられるみずみずしい歌唱が聴けます。
個人的ハイライトはやっぱり「勝連うみないび」かな。この曲は以前に記事にした「葵かを里全曲集~加賀友禅の女」にも入っていました。→葵かを里「全曲集~加賀友禅の女~」を聴いた
その全曲集の「勝連うみないび」とこの「沖縄を唄う」でのそれはアレンジがだいぶ違っています。「全曲集」のアレンジのほうはけっこう作り込まれている感じでしたが、こちらのほうは演奏が最小限になっていて、より生々しい歌が聴ける感じですね。うみないび(王女)の哀しみがよりダイレクトに伝わってくる。個人的にはこっちのほうが気に入りました。
まだ数回しか聴いていないのでこれからもっと聴き込もうと思っているところ。
オススメ度・・・★★★★
SUSPERIA「ATTITUDE」
ノルウェーのデス/ブラック・メタル、SUSPERIAの2009年作。
このバンドの作品は初めて聴いたんですけど、けっこう歴史が長いらしい。そのなかで音楽的変化もあったようですが、この作品で聴けるのは、SENTENCEDあたりに通じるものもあるメランコリックなメロディが印象的なデス/スラッシュ・メタル。カッコいいじゃないか!
↑この曲はそんなに良くないけど、4曲目の「Elegy And Suffering」なんかはかなりいい感じ。いかにも北欧っていう、荒涼とした寒々しい雰囲気がたまりませんな。
個人的には、ここでもっともっと哀愁のメロディをぶち込んでくれ!と思った瞬間に「あれれ?そうなるの?」ってガッカリするところもけっこうあって、ちょっとだけ残念だったのですが、これはイイ。ほかの作品もぜひともチェックしたい。歌メロをきちんと聴かせようとしつつもアグレッシヴなヴォーカルもカッコいい。
ジャケット絵の残念さで判断すると損するという好例。
オススメ度・・・★★★★
といったところで今回はこのくらいで。