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今週聴いたもの:2020年3月19日~3月25日

先日、NHK BSプレミアムで放送された「こころの歌人たち」(弦哲也先生が出演)の感想を記事にしたところ、いつもの「新・BS日本のうた」の記事よりもかなり多くの方が読みに来てくれていたようでした。

令和2年3月22日放送のNHK BSプレミアム「こころの歌人たち」に弦哲也先生が登場

当代随一の天才作曲家の特集でしたからそれも当然といえば当然でしょうね。

そういうことなら、ここで私も弦先生の音源を聴きなおして、それについて記事にしていこうかな、と。

弦哲也 「犬吠埼」

弦先生は今年音楽生活55周年。それを記念してアルバムが出る・・というのは前の記事で書きましたが、→Amazon.co.jp 旅のあとさき

こちらは2015年に出た50周年記念曲。「犬吠埼」。

Amazon.co.jp 犬吠埼~おれの故郷~

 

以前にもどこかの記事で紹介した曲。作詞は弦先生本人、作曲は五木ひろし。

 

故郷を想う男の心をうたった曲。

カッコいい。これはもう私ごときがなんだかんだ言うのはムダというもの。とにかく聴いてシビれるしかない。五木ひろしはコンポーザーとしても天才だなあ。さすがだ。

この種のカッコよさは、私のように人生をムダに過ごしてきた人間では決して表現できない。こういう曲を歌ってサマになるような人間になりたかった・・と心の底から思います。

3曲目の「我、未だ旅の途中」も好きな曲。こちらは明るく前向きな雰囲気で、私のようなカス人間であっても「人生はまだ途中なんだ!」と、ちょっと頑張ってみようかなという気にさせられます。まあ、凡人の場合は「途中」「途中」と言っているあいだになにもなさず人生を終えちゃうんでしょうけどね。

ともかく、いまならCDも手に入りやすいので、ぜひとも買っておくべきです。

オススメ度・・・★★★★☆

WITCHBURNER「BLOODTHIRSTY EYES」

その名だけは聞いていたものの音源にふれる機会がなかった、ドイツのスラッシュ・メタル、WITCHBURNERの2013年作。これが7枚目らしい。

Amazon.co.jp Bloodthirthty Eyes

同じドイツの(80年代の)KREATORやSODOMを彷彿とさせるド直球のオールドスクールなスラッシュ・メタル。

徹底的にオールドな雰囲気のリフが超スピードでガムシャラに突っ走るところはかなり好み。イイなあ。スラッシュはこれでイイんだよ。速くてカッコよけりゃあそれでイイ。

ヴォーカルは一聴したところではPOSSESSEDのジェフ・ベセーラみたいと感じましたが、そこまでクールじゃないかな。

そのヴォーカルがもうちょっとフックのある歌(?)を聴かせてくれれば・・・といったところ。エクストリームなサウンドだからこそ、ヴォーカルがテキトーじゃダメなんだってば。

オススメ度・・・★★★☆

BLACK FAST「TERMS OF SURRENDER」

アメリカのスラッシュ・メタルバンド、BLACK FASTの2nd。2015年作。

Amazon.co.jp Terms of Surrender

リフにブラック・メタルっぽい風味が感じられるものの、全体的にはテクニカルなスラッシュ・メタルっていう感じ。ひたすらわめくスタイルのヴォーカルはかなり一本調子でウルサイ。

演奏はタイトでテクニカル、ザクザク刻まれるリフは聴いていて快感。ひとしきり突っ走っておいてからスローダウンしてメロディアスなギターソロを聴かせようとするあたりはなかなかニクい。

でも、やっぱりこのバンドもヴォーカル・ラインにフックが全然ないので、どうも中途半端な感じ。1曲だけ聴くとけっこうカッコいいけどアルバム1枚通して聴くのはキツイ。そこを越えてきてくれれば一流ということになるんでしょう。

3曲目なんかもせっかくいい感じの哀愁のギターソロを聴かせてくれてるのに、半端なところでブツッと終わっちゃって、そういうところに詰めの甘さが滲みでているなあ、と。

2018年に最新作が出ているようなので、それを聴いてみたいという気にはさせられましたが・・・

オススメ度・・・★★★

PIMEA METSA「NO BLOOD, NO GLORY」

スペインのフォーク/ヴァイキング・デスメタル、PIMEA MESTAの2ndアルバム。2016年作。

Amazon.co.jp No Blood, No Glory

チープなジャケ絵に惹かれて中古で買ったCD。予備知識なしで聴きました。

ブックレットにはいかにもいい人そうな、ダッサダサなビジュアルの6人のオッサン(メンバーの大半はハゲか薄毛)が写真におさまっています。

そのファッションを見て、KORPIKLAANIみたいなバンドなのかな・・・と予想。

聴いてみると、たしかにKORPIKLAANI同様、北欧の民族音楽っぽいメロディを取り入れたメタル。しかしKORPIKLAANIほどにフォーク要素は露骨ではなく、もっとアグレッシヴでデスメタル寄り。

これはなかなかイイ。ドラマティックな曲展開、キャッチーなリフと歌メロ。キーボード担当のメンバーがいるけどキーボードはあまり出しゃばってこないのもいい。

残念だったのは、SABATONのヨアキム・ブローデンに似た声質のヴォーカルが、せっかくカッコいいノーマル声をもっているのに要らんところで一つ覚えのようにデス声を織り交ぜてくるところ。

こういうデス声の使い方がカッコいいと思っているのかもしれないけど、凡百のメタルコアバンドがそうであるように、逆に楽曲の重みやドラマ性を後退させてしまっている気がします。歌えるんだから徹底的にドラマティック、メロディックに盛り上げてほしかった。

なんかねえ、いい歌メロが思いつかなかったからとりあえずデス声で吠えとけばいいんじゃね?っていう安直さを感じるんですよね。ここでこう盛り上げてほしい・・と思った瞬間、ワンパターンのデス声が切り込んでくるのが歯がゆい。

オススメ度・・・★★★☆

 

といったところで今回はこのくらいで。今週のメタルはヴォーカルがイマイチなものばかりでした。デス声がヘタに市民権を得ちゃったばっかりに、それを安易に使ってわめくバンドばっかり。だからメタルは斜陽なのになあ。

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