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水森かおり「鳴子峡」を聴いた

水森かおりの2021年の新曲「鳴子峡」が発売されました!

コロナがこんな状況では制作もいろいろ大変だったと推察しますが、いつもどおりの時期に出てファンとしては非常に嬉しい。

今回も作曲は演歌の神・弦哲也先生。いつもの黄金タッグで、聴くまでもなくどうせカッコいいんだろ・・というのはもうわかりきっている。

で、聴いてみたらやっぱりさすがのデキでした。しかも、いつもとはちょっと違う感じの曲でインパクトは絶大。弦先生のような神には「マンネリ」という概念は存在しないようです。

宮城県の名勝・鳴子峡が舞台

今回の曲の舞台は宮城県大崎市にある峡谷、鳴子峡。→宮城県大崎市公式ウェブサイト

彼女の曲で宮城県の曲といえば、2010年発表の超名曲「松島紀行」が思い浮かびますね。「松島紀行」は哀愁を漂わせながらも割と明るくさわやかな感じの曲でしたが、今回の「鳴子峡」はどうか。

「鳴子峡」のシングルはとりあえずタイプAとタイプBの2タイプが発売。

Amazon.co.jp 鳴子峡 【タイプA】

Amazon.co.jp 鳴子峡 【タイプB】

カップリング曲も弦哲也先生による曲。タイプAが「秋保大滝」。タイプBが「牡鹿半島」。なんだ、全部宮城県じゃないか!これは意図的にやったのか。

「秋保大滝」はいかにも弦先生の曲・・という風味の演歌。ちょっと「松島紀行」っぽさが感じられるかな。

「牡鹿半島」はしっとりとした憂いをふくむドラマティック曲。ギターのオブリガートがいちいちカッコいい。

それぞれの曲のオリジナルカラオケ、半音下げカラオケ、半音下げガイドメロつきカラオケも用意されていて、さらに「高遠 さくら道」のカップリング曲でサンドイッチマンのふたりが参加した「笑顔で遠回り」の2021年バージョンも両方に収録されているという、なかなかサービス満点の内容。私はカラオケをやらないのでカラオケは全部飛ばすんですけど。

カップリング曲はそれぞれいつもどおり安定したクオリティで、逆に言えばとくに驚きはなかったんですけど、メインの「鳴子峡」は違った。「えっ!なにこれ!」といつビックリしました。

いきなりサビから入る曲構成にビックリ

まず、イントロが短い!そして間髪入れず切り込んでくる「風が風が風が風が・・」という怒涛の3連符の連打のサビは、アグレッシヴですらある。

これは驚いた。大仰なイントロからしっとりと始まり、サビで哀しみをブチまける展開がこれまでの王道でしたが、昨今流行りの冒頭がサビという展開は予想してなかった。3連符の連打はいつもの必殺技だとしても、いきなりファルセットを使ったりして、まるでJ-POPみたいじゃないか。

ストリーミングで音楽を聴くことが主流になった現代では、冒頭から印象的なサビで惹きつけることができないと聴いてもらえないから・・・というのが、短いイントロといきなりサビという展開が多用されるようになった要因と言われていますね。

弦先生と編曲の伊戸のりお先生がそれを意図してこのようにしたのかはわかりませんが、ビックリした。

個人的には長いイントロから徐々に盛り上がる曲のほうが好きなので、これがつまらない曲だったら「なんだよ・・・日和ってんじゃねえよ」と文句を言うところ。しかし・・・さすがは弦先生。絶対に一発で耳にこびりつく印象的なサビで、曲の世界に必ず引きずり込まれてしまう。これは「日和った」のではなく、これが最も効果的だ・・と判断してのことなんでしょう。

それにしてもこの曲は、カラオケ難易度はなかなか高いんじゃないですかね。本人は難なく歌っちゃってるけど、このサビのファルセットをカッコよく歌うのはけっこう難しいんじゃないか。カラオケファンは、挑戦しがいがあると考えるのかな。

歌詞もいつもとちょっと様子が違いますね。いつもは別れた人との思い出を胸に旅する内容ですが、今回は「あなたの写真を 胸に抱き」でわかるように、「あなた」はすでにお亡くなりになっている。

カップリング曲が「いつもの」って感じなので、「鳴子峡」の「いつもとちょっと違うぞ!」っていうインパクトはなおさら大きく感じました。

 

ともかく、サビのキャッチーさという点ではここ数年でもダントツレベルで、しかも哀愁をたっぷりと含みドラマティックな、いつもどおりにカッコいい曲でした!。Amazonの演歌ランキングで現時点で1位なのはまあ当たり前。今年はナマで聴ける機会があるといいなあ。追加で別タイプもいつもどおり出るのであればそちらも期待しましょう!

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