スイスの女性5人組ヘヴィ・メタルバンド、
BURNING WITCHESの2枚目のアルバム、
「HEXENHAMMER」を聴きました!
デビューアルバム「BURNING WITCHES」が
それはもう恐ろしくカッコよかったので
→スイスのBURNING WITCHESのデビューアルバムが出色の出来!
今回も期待して発売を心待ちにしていました!
今回はその感想を。
徹底的に硬派、本格派、王道のメタル
ギタリストのひとりとベーシストが交代したようですが、
サウンドはまったく変わってませんね。
いや、ヘヴィさはさらに増したかも。
JUDAS PRIESTなどのオールドスクール・メタルに
現代的なヘヴィネスをミックスしたようなサウンド。
おどろおどろしいオープニングSEの「The Witch Circle」に続き、
ヘヴィかつスピーディ、メロディアスなツイン・リードが炸裂する
「Executed」が始まります。
おおお・・・来たあ・・・これは自然に首が振れ、
「E!! XE!! CU!! TED!!!」とシンガロングしちゃうこと必至のキラー・チューン。
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ヴォーカルはヒステリックなシャウトをそこかしこに混ぜてみたりして,
ちょっとだけ前作と違ったこともやってみていますね。
「Possession」なんてリフだけ聴いているとまるでDEATHみたいで
とにかくヘヴィなんだけれど、
全曲にキャッチーな聴かせる歌メロが含まれているところがさすが。
個人的にいちばんの聴きどころだと思ったのは
MANOWARを彷彿とさせるヘヴィで大仰、
まるで映画音楽のような盛り上がりをきかせる「Dead Ender」、
それに続くこれまたヘヴィな「Hexenhammer」ですかね。
どちらもキャッチーな歌メロをもっていて、
ライヴではシンガロングできること間違いなし。
これこれ、ヘヴィかつキャッチーなリフと歌メロ。こういうのが聴きたいんだなあ。
これくらいのガチでホンモノのメタルを叩きつけられては、
演奏しているのがオトコかオンナかなどを気にするのは愚かの極み。
ただ無心に首を振り、「HEXENHAMMAR!!!」と叫ぶのみです。
オンナであることをことさらに武器にしようとしているようにみえる、
キャバクラ嬢のようなカッコでピロピロいうメタルをやっている
どこぞの「嬢メタル」(この言葉大嫌い)バンドたちとは
確実に一線を画していますね。
こういう王道メタルが売れてほしい
90年代以降は、ひとくちにメタルといっても
ほんとうに様々なスタイルが出てきて、
NU-メタルだのメタルコアだの、はたまたBABYMETALのような異端が登場したりと、
私に言わせれば「こんなもんメタルじゃねえよ・・」
というしかないような軽~い曲のバンドたちが
世の中から「メタル」と認識され、
それが現在のメタルシーンの停滞につながっているような気がしてます。
メタルがメタルであるための条件とはなにか、を考えると、
それは音がウルサイかどうかとか速いかどうかではなく、
やっぱり「曲が」ヘヴィかどうか、メタルを感じさせるかどうか、ということだと思うんですよね。
軟弱そのものの曲をメタルっぽいヘヴィなサウンドで演ったからといって、それすなわち「メタル」とはならないし、「メタル」とは呼びたくない。
そういう風に考えれば、
BURNING WITCHESのようなバンドはまさしく真の「ヘヴィ・メタル」バンドといえるわけで、
こういうバンドが評価されてくれないと
メタルにはほんとうに未来がみえてこない気がします。
ともかく、BURNING WITCHESの「HEXENHAMMER」、
素晴らしいアルバムでした!
ほんもののメタルの復興を願うファンならば・・・
迷わず買うべきです。