先日、某所のブックオフにて中古CDを物色していたところ、
高校生の頃好きだった懐かしいメタル作品の、
今となってはレアな国内盤紙ジャケット仕様を発見。
最近はブックオフもネットでの相場に合わせて価格設定をしていますね。
なんでもカンタンに探すことのできるネットと、
そんな便利さはないリアル店舗が同じ価格では、
そりゃあみんなネットで買うだろ・・・
そんなことやっているからブックオフは業績が右肩下がりなのでは。
というのはともかく、
ちょっと高かったけれど好きだった作品だし現在入手困難、ということで購入しました。
そういえばこのバンドはカッコよかったなあ・・・
ということで記事にしておきます。
アメリカ・カリフォルニア州出身のスラッシュ/スピード・メタルバンド、
AGENT STEEL。
ロブ・ハルフォードばりのハイトーン・ヴォーカルとハイテンションなリフが疾走する
AGENT STEELは80年代半ばに結成、2枚のフルアルバムと1枚のEPを出して88年にいちど解散、
98年に再結成され、現在も活動している(らしい)スラッシュ/スピード・メタルバンド。
このバンドの特徴はなんといってもジョン・サイリースの、
ロブ・ハルフォード大好きです!と主張しまくる
ハイトーン・ヴォーカル。
超スピードで疾走する曲にそれがのっかり、
しかも印象的な歌メロをもっているところが素晴らしかった。
いちど解散するまでの2枚のアルバムとEPはいずれもUSスラッシュ/スピード・メタルの名盤と言って差し支えないでしょう。
今回みつけたのは、2ndアルバムの「UNSTOPPABLE FORCE」(1987年)と、
EP「MAD LOCUST RISING」(1986年)がカップリングされた日本国内盤の紙ジャケット仕様。
amazon.co.jp アンストッパブル・フォース+マッド・ロカスト・ライジング(紙ジャケット仕様)
「MAD LOCUST RISING」のほうは、オリジナル盤にはJUDAS PRIESTの「The Ripper」のカバーが
収録されていたはずですが、このCDにはなぜか入ってませんでした。
これは詐欺だろ・・・というのはともかく、
「Mad Locust Rising」は「これぞスピード・メタル!」という名曲。
この曲を聴くと、猛烈にカッコいいんだけれど
ヴォーカルはちょっと自己主張しすぎじゃないの・・・
という気もしてこないでしょうか。
自分のテクニックに酔っている感じ。
その傾向は次に発表された「UNSTOPPABLE FORCE」ではさらに顕著になります。
ちょっとヴォーカルがウルサイ、ウザい、と感じるくらい。
1曲目の「Unstoppable Force」はこれまた名曲でしたが・・・
アグレッションと歌のバランスが最高だった1stアルバムが最高傑作
で、ヴォーカルがウザいくらい自己主張している
(実際、ヴォーカリストのエゴが他メンバーと衝突して解散しちゃったらしい)
というバランスの悪さがまだ感じられない
1stアルバム「SKEPTICS APOCALYPSE」が実は最高の出来栄え。
残念ながら今は入手困難なようです。
amazon.co.jp Skeptics Apocalypse
もちろんこのときからジョンのヴォーカルは圧倒的存在感なんだけれど、
クドさイヤラしさはそれほど感じられません。
そして、印象的なサビをもつ曲が多かった。
アグレッションがウリのスラッシュ/スピード・メタルといえども、
歌メロというのはほんとに大事だな、というのがよくわかります。
「スピード・メタル」という言葉はこのバンドのためにある・・・と言いたくなるバンドのひとつ。
気持ちよく首を振りたい、という方にはぜひおすすめしたい作品です。
いちど解散して再結成、そこから3枚のアルバムを出していますが、
いずれも解散前のようなインパクトのある作品にはなってなかったですね。
ぜひともこの作品を聴いて、80年代のスラッシュ・メタルのアツさを体感していただきたい!