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今週聴いたもの:2024年7月18日~7月24日(丘みどり、RALPH SANTOLLA、GRAVEYARD)

「ドラえもん」ののび太くんや「ヤッターマン」のドロンジョなどの声の出演を長年つとめられた声優の小原乃梨子さんがお亡くなりに。心よりお悔やみ申し上げます、

1970年生まれの私の場合、「ドラえもん」は大山のぶ代さん、のび太はもちろん小原さん、ジャイアンがたてかべ和也さんでスネ夫が肝付兼太さんでしずかちゃんが野村道子さん、というのがもう固定観念として脳内にこびりついちゃってて、いま放送しているのを稀に見るといまだに違和感を感じる。のび太がドラえもんに泣きつくときの「ドラえも~ん」という情けない声は、思い出そうとするとやっぱり小原さんのあの声で脳内再生される。のび太のそんな姿をみるだけで面白かった、っていうか子どものころの私はまさにのび太のようにちっとも取り柄がなくなにをやってもダメな子だったので、それだけでのび太というキャラクターが好きでした。私にはのび太にとってのあやとりや射撃のような「これだけは他人に負けない」っていう特異なこともありませんでしたが。

そういえばあやとりなんかは小さいころに母が一生懸命教えてくれたけれど、ぶきっちょで脳の回転が鈍かった私は全然できるようにならなくて、母も途中であきらめてしまった。お手玉なんかも母が手作りして私にくれてやり方を教えてくれたけど私はすぐに挫折して放り投げてしまった。悪いことしたなあ、と反省。あやとりやお手玉ができなかったこと自体はどうでもいいことだけど、そういう経験がつみかさなって、親は「あの子はなにをやらせてもダメ」と思うようになり(これは思い込みではなく確実。なんでもふつうにできる兄といつも比較された)、私自身も「じぶんはなにをやってもダメ」というコンプレックスをかかえるようになった。といってもべつに親に対して悪い感情はもってない。のび太ママと同じく私の母も「この子はダメだ」と思いつつも見捨てることなく優しくしてくれた。原作のほうの「ドラえもん」にたまに接したりするとそんなことも思い出します。

丘みどり「涙唄 (宵の灯盤)」

兵庫県出身の演歌歌手、丘みどりの目下の最新シングル「涙唄」の新エディション。

Amazon.co.jp 涙唄[宵の灯盤]

これとは別に「感謝盤」も同時発売に。そっちは全4曲でオトクではあるものの、カップリングされるのが「紅ほおずき」(素晴らしい)「風の寺」(超名曲)「何度も何度も~母への想い~」(あんまり好きじゃない)という既発曲であったため購入を見送り。新録曲「走馬燈」が入ったこちらを買いました。

表題曲「涙唄」は「寒いよ 寒いよ」というキャッチーなサビがとにかく印象深い。抑え込んでいた感情が堰を切ってあふれ出るような歌唱は丘みどりの必殺技!

丘みどり「涙唄」が会心のデキ!大ヒットしろ!

注目の新録曲「走馬燈」は、曲名からしてしっとりと聴かせる哀愁曲を予想してたらちょっと違いました。舞台が浅草ということだからか、祭囃子のような跳ねるリズムのフォーク調の曲。「走馬燈~」というサビではコーラスが重ねられているけれどこれは本人によるものかな?

 

これもキャッチーなサビですぐ覚えられていいですねえ。アルバム「女ごころ~十人十色~」に入っていそうな雰囲気。ライヴアルバムもいいがあれみたいな新録曲満載のオリジナルアルバムをまた出してほしいな!

おススメ度・・・★★★★

RALPH SANTOLLA「SHAOLIN MONKS IN THE TEMPLE OF METAL」

2018年に惜しくも亡くなったUS出身のギタリスト、ラルフ・サントーラの1枚目のソロアルバム。2002年作。

Amazon.co.jp Shaolin Monks in the Temple

ソロアルバムは聴いたことがなかったので、みつけてソッコーで買いました。「少林寺の僧侶」というアルバムタイトルといい、「悟道」という邦題といい、ジャケット裏側の「ズヂリセグ」という意味不明のカタカナといい、6曲目の「Satori」という曲名といい、東洋思想に影響されたスピリチュアルな音楽を聴かせるアルバムなのかな、と予想して聴きました。

そしたらスゴイ内容でビックリ。予想したとおり、宇宙的な広がりを感じさせる、スピリチュアルな深みをも感じさせるインスト曲が満載。フュージョン的な曲からオリエンタルな曲までバラエティに富んだ内容で、理解するには全曲じっくり聴き込まないと、と感じさせられる。テクニカルなんだけど、それはよくある「こんなことできるぜ!ドヤア!」というひけらかしではなく、あふれでるエモーションを聴き手に伝えるために使用されている。そういうふうに感じさせるインストアルバムって実はあんまりないんですよねえ。ある意味演歌っぽいいわゆる「うたごころ」があふれているのがステキ。ヴィニー・バーンズ(当時TEN)とヘルゲ・エンゲルケ(FAIR WARNING。R.I.P.)が参加した「Starlight」がいちばん気に入りました! デスメタルギタリストとしてのラルフが好き、という方も聴いてみる価値はもちろんアリ!

おススメ度・・・★★★★

GRAVEYARD「HISINGEN BLUES」

スウェーデンのハード・ロック・バンド、GRAVEYARDの2作目。2011年作。

Amazon.co.jp ヒッシンゲン・ブルース

70年代古き良きハード・ロックを体現している、ときいてはいたから、よくあるBLACK SABBATH直系のドゥーム・ストーナー系のありがちなやつなんだろ・・・とまったく期待しないで聴きましたら、

 

全然そういうのじゃなかった。ていうか曲以前に音そのものが猛烈にレトロなのにビックリ。ライナーノーツによればこれはやはりわざとアナログ機材に拘り真空管アンプを使ったりして「そういう」ふうにしたらしいけど、70年代のロックアルバムをCDにおとしました・・と言われても1ミリも疑うことはないでしょう。

なにしろ曲も完璧に70年代。このへんにはあまり詳しくないけど私が想起したのはやっぱりLED ZEPPELIN。そのZEPはじつはあまり好きじゃないんだけれども、このバンドはいいですねえ。ただ「古いのをマネしてみました」というのでなく、曲が猛烈に充実している。この手の「ヴィンテージ」系はSABBATHっぽいドゥーム/ストーナーバンドばかりが多くて(しかもみんなおんなじような感じで)ウンザリなんですけど、こういうホンモノに出会うともっと追究してみたくなる。

おススメ度・・・★★★★

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