「ご当地ソングの女王」水森かおりの2024年の曲が発売されました!
タイトルは「三陸挽歌」
今回は岩手県の曲、ということでいいのかな。まだ彼女の「ご当地ソング」にとり上げられてない徳島県と福岡県のどちらかが来るのかなと思ってましたが予想が外れた。
とりあえずタイプAとタイプBの2エディションが出ました。
作曲はいつもどおり弦哲也先生。カップリングの曲も全部弦先生か。水森かおり&弦哲也という組み合わせなら期待を裏切られる気がしないので、当然予約して両方購入しました!
今回は一聴した感想を。
力強いリズム、キャッチーなメロディが超カッコいい!
ラジオで「三陸挽歌」という曲名が発表されるのをきいたとき、あれ?三陸なんとかって曲なかったっけ?という既視感を感じ、CDラックにある「歌謡紀行」シリーズを端から調べたら、「歌謡紀行8~安芸の宮島~」の「三陸海岸」に行きつきました。
これはちょっと紛らわしい。ネットで「三陸挽歌」をさがすと「三陸挽歌」しか出てこないから問題ないけど、「三陸海岸」を検索すると検索エンジンが余計な気をつかって「三陸挽歌」を表示してしまう。そんなことはどうでもいいけど、この機会に「三陸海岸」を聴きなおしたら、演歌色のうすい物悲しい曲で素晴らしかった。
これだけたくさんのご当地ソングを出していたら場所がかぶったりするのは仕方がない・・・けれど、これは「いや三陸は前にもやったよ?」という異論が誰かから出なかったんだろうか。まあ曲名よりも曲のなかみが大事、そっちはどうかといいますと・・・
おお~これはカッコいい。私はいつも「素晴らしい曲」というニュアンスで「カッコいい」と表現(語彙力が乏しいから仕方がない)することが多いけれど、この場合の「カッコいい」は文字通りの「カッコいい」。重厚で力強いイントロからして勇壮なかんじ。
大波がうってザワザワしている大海原を想起させる力強いリズムにのって、哀愁をおびた湿り気のある歌唱が炸裂する!
そして聴けば一発で覚えちゃう超印象的な「ザン ザザザン ザン ザン ザザ~ン」がいいね。ここでバックで歌ってるのは聴いてすぐわかった、弦哲也先生。この部分を男性の声にしたのは大正解ですねえ。これは水森本人の提案でこうなったらしい。コンサートでお客さんにシンガロングさせればさぞかし盛り上がることでしょう。いつもながらこういう耳に残るフックを必ず入れ込んでくれるところが弦哲也先生の偉大なところ。
そのザンザザザンのあとの「わたしは ひとり・・・」で哀しみがあふれ出る。ここが最高ですねえ。
哀しみを吐き出したあと、最後には「涙ときのうは 海に捨てていく」と、ザンザザザンという波のように力強くあしたにむかって生きる決意が描かれる。このへんの展開はいつもどおり。
いずれにしろ「ザンザザザン」が猛烈にキャッチーなのが最大のポイントで、これはものすごく人気になりそうな予感! 高音の部分がカラオケ的には難易度が高そうかな?
カップリング曲も両方が岩手県の曲。「北上川旅情」は「三陸挽歌」とはうってかわってやさしいリズムで展開される。北上川をみたことはないけれど、その川の流れに哀しみが洗い流されるような感覚をおぼえる曲。場面転換が巧みでさすがだなあ。
「龍泉洞」は丘みどりの「紙の鶴」にちょっと雰囲気が似てると感じた(それも弦先生の曲だから当たり前だけど)、わりとオーソドックスな演歌。さわやかな哀愁をふくむ歌唱は水森かおりならではの味。それが好きになってしまえばそこから抜け出せなくなる!
ということで「三陸挽歌」、ここ数年の曲と並べても出色のデキといえるカッコいい曲でした! 現在の演歌界の第一人者といえる歌手と、演歌界最強最大の作曲家が組んでつくった曲だから当然といえば当然だけど、それを長いこと続けてるってのがほんとスゴイ。「なんだよこの退屈な曲」っていうのがたまにはあってもよさそうなものなのにそういうの全然ないもんね。タイプCタイプDの追加発売に期待しましょう!