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今週聴いたもの:2023年9月28日~10月4日(WITHOUT WARNING、STREAM OF PASSION、DAEMON)

創業者が半世紀以上にわたり史上最悪クラスの性犯罪をはたらき、それが組織ぐるみの「暗黙の了解事項」であったとされ社会的に糾弾されているジャニーズ事務所がその件に関して2度目の記者会見を実施。どうやら「ジャニーズ事務所」は名前をかえて被害者への対応にあたったのちに消滅、別会社を立ち上げ芸能関係の業務を続けるということにしたようです。

これについて経済同友会だかの代表幹事だとかいう財界人が、「一歩前進」と評価した、なんていう記事をみましたが、いやいやいやなに言ってんの。どんだけジャニーズに甘いんだよ。被害を訴える人が何百人というレベルになった、ということについて新社長たちは「これほどだったとは・・・という気持ちです」とかこの期に及んでもしらばっくれて、「噂でしか知らなかった」というウソを貫き通す姿勢を変えてないじゃないか。

「ジャニーに犯されることは我々タレントにとってデビューするための『通過儀礼』だったんです。我々もそれを当たり前のものとして受け止めていました。だから後輩がジャニーに呼ばれれば『おめでとう』と言ったし、ジャニーの求めに応じて後輩を差し出した」とすべて正直に認めるんなら「ほんとうにやりなおす気があるんだな」となりもするけどねえ・・・。じっさい被害者団体の人は「まだ嘘ついてる」と言ってましたしね。

そして会見の際に「指名NG」つまり「この記者には質問させない」というリストを作っていたことが明らかに。

まあそんなことは「記者クラブ」などというクソみたいな制度がふつうに機能している日本では当たり前にあることだろうから驚くに値しないと思うし、これを批判するなら政府なんかはどんだけ批判しても足らないと思うけれども、これがバレてしまっては「反省なんかしてないんだな」「変われないだろうな」と思われても致し方ないでしょう。

それに、ジャニーズ事務所側は「NGリスト作成に関与してない。でも存在は知っていた。副社長は『なんですかこれは?全員あてないとダメですよ』と言った」と釈明しているそうだけど、すると、あてられない記者が「茶番だ!」と騒ぎ立てたとき副社長が言って一部の記者から喝さいを浴びた(そこ拍手するところ?とまともな人なら思ったはず)という「みなさん落ち着きましょうよ。子どももみています」っていうセリフに、吐き気を催すほどの嫌悪感をおぼえないか。彼は一部の記者が意図的にあてられてないっていうことを知っていたんでしょ。ならばあそこは司会者に「端から順番に全員あててください」と言うべき、ていうかそうなるのが自然なはず。

意図的に質問させてもらえなくなっている記者が憤慨しているのに対して、なぜそうなったのかを知りながら「あ~子どももみてますからね。静かにしてね」と言い放った。ならば腹の底では舌を出してざまあみろ、と思ってたんだろうなあ、というのは容易に想像できるし、なによりも子どもをダシにつかったところにものすごい違和感をおぼえる。子ども云々を言うのなら、まずはウソをつくことをやめるべきだ。分別のついた子どもなら、これまで信じてきたタレントが保身のためにウソを貫き通そうとしてみっともない姿をさらしていることにさぞガッカリしていることでしょう。どれだけ意地悪な質問をされようともすべて堂々と受け止める姿をこそ子どもたちにみせるべきでは。

いずれにしろ、安倍元首相の会見や国会答弁と同じくらいの、ウソとデタラメが支配していた記者会見だったと感じました。そういう空間からにじみ出る腐臭というものはどれだけ策を弄しても隠しきれるものではない、っていうのは日本国民は安倍元首相によってさんざん体験済みなので、こんな記者会見をやるのは事務所側にとってはマイナス効果しかないでしょう。

WITHOUT WARNING「BELIEVE」

USのプログレッシヴ・メタルバンド、WITHOUT WARNINGの2作目。1995年作。

Amazon.co.jp ビリーヴ

今は亡きゼロ・コーポレーションから出ていた国内盤を入手。

1993年発表の1st「MAKING TIME」は昔聴いたことがあります。DREAM THEATERのフォロワーみたいな触れ込みとともに紹介されていたと記憶していますが、当時の私は「いやそうでもなくない?」と感じてました。ちょっと複雑な曲構成のヘヴィなアメリカン・ハードロックという印象。なかなかいい曲もあって悪くない作品でした。いやたしかにプログレッシヴな部分はあったにせよ、歌メロがわりとキャッチーでわかりやすかったから、「プログレッシヴ」という形容に違和感を感じたんだと思います。

対してこの2作目は、複雑でテクニカルなリズムの曲も多く、やたらと長い曲も多かったりで、ああたしかにDREAM THEATERっぽい。1stはもっと素直な曲が多かったと思ったけれど。

そのせいか、う~んなんかつまらない、というのが正直な感想。せっかく魅力的なダミ声ヴォーカルがいたんだから、テクニックを披露してドヤア(ギタリストはたしかにスゴイ)とかやらないで、どこまでも歌メロのカッコよさで勝負すればよかったのになあ~。短命で終わったのも致し方なし、としか言いようがない。1stは買う価値ありですけど。

おススメ度・・・★★★

STREAM OF PASSION「DARKER DAYS」

オランダのシンフォニック・メタル、STREAM OF PASSIONの3作目。2011年作。


Amazon.co.jp ダーカー・デイズ

哀愁のただようイントロを聴いてちょっと期待したものの、どうせ安直なデス声ヴォーカルが全部ぶち壊しにするんだろうなあ・・・と思ってたら全然そんなことなかった。しっとりと湿ったはかなげな女性ヴォーカルがクラシカルな世界観を美しく彩るサウンド。ゴシック・メタルと言えなくもないけれどどちらかというとメタル色は薄い。

 

かなりのハイクオリティでこの手のサウンドが好きなら買って損はない・・と思うけれども、私は途中で飽きてしまった。ヴォーカルは魅力的だけど歌メロがイマイチなのも手伝ってひたすら一本調子に感じるし。1曲だけ聴けば「おお~」ってなりますけどね、アルバム1枚聴きとおすにはメリハリがなさすぎる。要は曲がイマイチってこと。

おススメ度・・・★★★☆

DAEMON「THE SECOND COMING」

デンマークのデスメタルバンド、DAEMONの2作目。2004年作。同じのがいっぱいいるこういうバンド名はほんとやめてほしい。

Amazon.co.jp The Second Coming

ジャケ絵をみてブルータルなデスメタルを予想しましたが、実はいわゆる「デス&ロール」サウンドを聴かせるバンドでした! 「デス&ロール」と言われればその代表格はENTOMBEDということになるでしょうが、ギターのサウンドも曲もENTOMBEDにかなり近い。

それで曲がたいしたことなければ「ENTOMBEDを聴けばそれでいいよ」ということで「いらねえ」となりますが、このバンドそんなに悪くない。短いシンプルな曲のなかに耳に残るフックのあるリフやヴォーカルラインをきちんと詰め込まれている。このバンドならではっていうところは感じないけれども、歪みきった音色のカッコいいリフは病みつきにさせられる魅力をもっている!BLACK SABBATHの「Sympton Of The Universe」のカバーもイイ感じ!

おススメ度・・・★★★☆

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