国民の分断を煽りまくった「国葬」という名の政治イベントが終わりましたね。
宗教色を出せないから仕方がないとはいえ、会場は学校の卒業式みたいな雰囲気で、英国の女王の国葬のあとにあれを見ると、「これで費用が英国よりもかかってるとは・・」とちょっと信じがたい気持ちに。それにひとりづつ献花して何時間も全員拘束とかそんな必要あった?国会議員はどうせヒマだろうからいいけど外国の要人なんかはみんな忙しい(はずな)のにかわいそう。
いずれにしろ、この「国葬」を見て、安倍首相の在りし日の映像とかが流れたりしてるのを見ても、「惜しい人を亡くした」とか「国のために頑張ってくれてありがとう」などという気持ちは、悪いけど1ミリも湧いてこなかった。これがたとえば皇族方であれば、国民のために尽くしてくれた姿が走馬灯のように思い起こされて「ありがとうございました。どうぞやすらかに」という気持ちが自然に湧き上がってくると思うんですけど(皇族の方々は生まれながらにしてそれを義務付けられ、その運命を受け入れて生きる人たちなのだからそうなるのは当然。私利私欲のためだけに生きる政治家とは次元が違う)、やはりいち政治家に対してはそうはならない。何度も言うように「拉致被害者を取り戻すために活動してたら北朝鮮工作員に殺された」とか言うんであれば国葬でもいいと思うけど、そんなふうにほんとうに国民のために働いてた姿が残念ながら思い浮かばず、思い浮かぶのは保身のために白々しいウソばかりついてた姿だけっていうのが、多くの国民が国葬に反対した理由のひとつではないのか。
戦争で亡くなった方や震災で亡くなった方に対して「国の儀式」でみんなで追悼しよう、ってのに反対する人はそうそういないでしょう。二階の言葉を借りれば「日本人なら」誰でも自然にその死を悼む気持ちになるはず。だから税金つかってそれをやっても誰も文句など言わない。しかし今回の国葬、残念ながら多くの国民のこころに「自然に」そういう気持ちがわくことはなかった。そのことだけをみても今回の国葬は無理筋だったというのは明らか。
仮に対象者が安倍元首相でなかったとしても、程度の差はあれそういうふうになったでしょう。すべての人に支持され尊敬される政治家などあり得ない。だからいち政治家の葬式を国の儀式として(法律で「首相は国葬」ってなってるんならともかく、そうなってないのに)強行したことに対して多くの国民が怒った。
ともかく、安倍元首相の失政のおかげで日本はガタガタになった、という認識しかない私のような人間には「茶番」としか言いようがない政治イベントでした。「弔問外交」などぬかして人の死を政治利用してる首相の姿をみて気持ち悪くなっただけ。「国葬に反対する奴は安倍さんや遺族に失礼」とか言ってた人はあれ見てなんとも思わないんだろうか。その死を政権や党のためにあんなふうに利用するほうがよほど故人や遺族に対して失礼なのでは。
STRIKE MASTER「MAJESTIC STRIKE」
メキシコのスラッシュ・メタルバンド、STRIKE MASTERの3作目(?)。2011年作。
ジャケ絵は安っぽいがバンド名やバンドロゴはオールドスクールなスラッシュメタルを期待させる。こういうのが掘り出し物だったりするんだ!
期待したとおりの、徹頭徹尾突っ走る、スピード重視の爽快なスラッシュ・メタルでした!サウンドプロダクションは良くないがそのおかげで80年代のB級スラッシュっぽさがさらに増していい味を出してる。でも演奏はかなりしっかりしてて、相当に実力のあるバンドなんだとわかる。
1曲だけ6分の曲があるけど、ほとんどの曲がひたすら突っ走ってあっという間に終わっちゃう。その潔さがキモチいい。ベースとギターが全力疾走でユニゾンするのがカッコいい。その疾走のなかにチョイチョイ「オっ!」と身を乗り出しちゃうような印象的なフレーズが挿入される。
ヴォーカルのラインにもうちょっとキャッチーなところがあってもいいかな、という気もするけど、爆発的エネルギーをブチまけることを優先した結果がこの喚き散らすスタイルなんだとしたらこれでもいいのかな。ウルサくて速いのが好きな方に!
個人的な好みでおススメ度はちょっとアップして★★★★。
COMANIAC「INSTRUCTION FOR DESTRUCTION」
スイスのスラッシュ・メタルバンド、COMANIACの2作目。2017年作。
Amazon.co.jp Instruction for Destruction
こちらはさっきの勢い重視スラッシュのSTRIKE MASTERと違って、やたらとテクニカルで複雑なスラッシュ・メタル。とくにリードギタリストはかなりの実力派のようです。
曲はテクニカルメタルなのにヴォーカルはちょっとパンキッシュな感じなのが、このバンドの持ち味というか個性になっているのかな。個人的にはこのヴォーカルはちょっと嫌だなあ。曲からシリアスさが失われる感じ。
それに、ギターはそこかしこに聴かせるメロディを挿入してくれるものの、「おお?これは・・」と期待した瞬間にそれが終わってテクニックひけらかし展開に移行しちゃう、っていうのばっかりで、そのへんがいかにもセンスねえなあ、という気しかしない。これだからテクニカルなんちゃらとかプログレッシヴなんちゃらっていうのは嫌い。 もうちょっと頑張ってほしい。
おススメ度・・・★★★☆
PATHWAYS 「PASSOUT PARADISE」
ドイツのメタルコアバンド、PATHWAYSの2作目(?)。2016年作。
これまでに何度も書いてるように、私はいわゆるメタルコアが大嫌い。最初から知っていればカネ払って聴くようなことはないんですけどね、このバンドは知らなかったし、安く買ったCDに混ざっていたから。そういうときにたまたまあたってしまうのです。
メンバーは人のよさそうなカオしてるけど、音は平凡なメタルコア。いやあ~これは退屈。なんでこうメタルコアと呼ばれるバンドってみんなで同じことやってるんだろう。
まあデスメタルが嫌いな人にはデスメタルは全部同じに聴こえるんだろうから、そんなことは言っても仕方がないのかもしれないけど、いわゆるメタルコアの場合は曲がつまらないっていうことまでもが共通しちゃってるってのが・・・。これ聴いていつどのように「カッコいい!」って震えることができるのか私にはちょっとわからない。曲は軽いのにそこにやかましいグロウルをのっけるから、「ただうるさいだけ」に感じられるのも大嫌い。
メタルを知らない一般の人に「これがメタルというものか」と認識されるのがイヤだから、頼むからこのタイプのバンドはいなくなってほしい。
おススメ度・・・★