兵庫県知事選はまさかの斎藤前知事の再選という結果に。
あれだけの騒ぎを起こして県政を混乱の極みに陥れた人間がなぜ再選できたのか。巷ではSNSを駆使しての選挙戦略が功を奏したという話になってて、テレビや新聞などの彼をブッたたいていた従来のメディアがインターネットに敗北した、という分析をよくみかけますね。
そして、みんながマスメディアに疑いをもって、それが垂れ流す情報を鵜呑みにしなくなったということだからこれは画期的なこと、と前向きにとらえる論調も多いようですが・・・
いやいやいや、結局鵜呑みにする対象がマスメディアからSNSに変わったというだけなのでは。テレビに踊らされるのも危険だが、ネットに踊らされるのはそれ以上に危険でしょ。なぜそんなことがわからないのか。
ネット上ではなんか奴のやったことがすべて陰謀によってでっち上げられたもので最初からなかった、ということにされかけている。本当にでっち上げなのであれば百条委員会で明確に「そんなことはしてません」「私は正しいことしかしてません」と断言できるはずだししなければならなかったはずだけど、奴は「私の記憶では、してないはず」とか、「法的には問題ない。道義的責任?道義的責任の意味がわかりません」とかいう、誰がどうみても「ヘタなこと言って悪事がバレないようにしよう。矛盾が起こらないようになんとかしてつじつまを合わせよう」という意識がにじみ出た答弁しかしてなかった。あれをみてイライラしなかった人は少ないと思うんだけど、奴に投票した人たちはもうそういうのは忘れちゃったんだろうか。いやネットの口コミとかしか見てないからわからないんだろうなあ。
おねだりだのパワハラだのは問題じゃねえんだよ、政策をちゃんとすすめてくれれば! 仮に人格に問題があったとしても、知事として有能ならいいんだよ!とかいう程度の低い論調もネットには散見され、いやほんとバカだなあ、としか。二十数年前に日産自動車にカルロス・ゴーンが来て、猛烈なコストカットと人切りを断行して(とりあえず目先の)業績をたてなおしたとき、日本国民みんなが奴を持ち上げまくったけれど、奴が自分のカネのことしか考えない守銭奴だったおかげで結局は会社に大損害をあたえ、国際手配される犯罪者となって逃げていった。カリスマでもなんでもないただの銭ゲバ外人だった。いまの日産の体たらくがそのせいだとは言わないけれど、その影響もなくはないはず。いわゆる「プロ経営者」みたいな奴はただ単に目先の業績を立て直して実績をあげて大きな報酬をもらうことしか考えてないから、長い目でみてその会社と消費者にとってのいい結果になることは少ない気がする。マクドナルドだのベネッセだのもシッチャカメッチャカになってましたよね。そういう奴らをみれば、権力者には能力だけでなく人格や哲学や理想も必要なんだということがよくわかる。
京セラの創業者として超有名な、言わずと知れた名経営者、稲森和夫氏は、
利己の心で判断すると、自分のことしか考えていないので、誰の協力も得られません。自分中心ですから視野も狭くなり、間違った判断をしてしまいます。利他の心で判断すると「人によかれ」という心ですから、まわりの人みんなが協力してくれます。また視野も広くなるので、正しい判断ができるのです。
と語っておられた。
斎藤があんなことになったのも、結局のところ「利己の心」で仕事していたからじゃないのか。そうじゃなかったら「俺は知事だぞ」とか「○○ほしい。くれないか」なんてことは口が裂けても言わないでしょ(彼は「そんなこと絶対言ってない」と否定することはできなかったから、つまりやってたということでしょう)。そんな野郎が権力の座についたところで、やることはせいぜい、人気と求心力を維持するための、選挙民が喜びそうなこと、それも(たとえば公用車を安いものに替えるとかいうような)すぐに簡単にできることだけで、長い目で考えて将来の県民のために役立つような大きな改革などはできはしない。頭にあることは自分の利益だけで、理想も志もないんだから。
同じことはアメリカのトランプにも言えますね。奴が「利他の心」で仕事をするとは誰も思わないでしょう。しかし愚かなアメリカ国民は奴を選んでしまった。日本国民はそこまでバカじゃないと思っていたが、兵庫県民も同じような間違いをおかしてしまった。民主主義はいよいよ終末期にさしかかってきた感じですね。もはやまともに機能しなくなってきている。それはすぐに答え(らしきもの)をくれるインターネットのおかげで人間が自分で考えることができないバカになってしまったせいなのかも。
で、今回の「新・BS日本のうた」は、北海道北見市での公開収録。
出演は、
前川清、細川たかし、水田竜子、川野夏美、森山愛子、三山ひろし、大江裕、オホーツク太郎、杜このみ、三丘翔太。森山愛子はこの番組これが最後になっちゃうのかな。
大御所の調子がちょっと悪そうだったのが気になったが・・・
今回の曲目は以下のようになっていました。
「与作」・・・・・細川たかし&大江裕
「くちなしの花」・・三山ひろし
「恋のフーガ」・・水田竜子&杜このみ
「君の名は」・・・杜このみ
「君こそわが命」・・前川清
「夜明けのうた」・・川野夏美
「そんな女のひとりごと」・・オホーツク太郎
「つぐない」・・・・水田竜子
「女の漁歌」・・・・森山愛子
「北海ながれ唄」・・大江裕
「ゆうなぎの唄」・・三丘翔太
「北酒場」・・・・・細川たかし
「人恋酒場」・・・・三山ひろし
「中の島ブルース」・・前川清
「北空港」・・・・・水田竜子&三山ひろし
「鷗という名の酒場」・・森山愛子
「霧の摩周湖」・・・・細川&前川&三山
「青い山脈」・・・・川野夏美&三丘翔太
「あざみの歌」・・・細川&川野&三丘
「北海の満月」・・・三山ひろし&大江裕
「蝦夷富士の唄」・・細川たかし&杜このみ
「知床旅情」・・・・全員
「恋...情念」・・・・三山ひろし
「男船」・・・・・・細川たかし
「風潮」・・・・・・前川清
「昴-すばる-」・・・細川&前川&三山
「柘榴坂」・・・・・オホーツク太郎
「北の恋情歌」・・・川野夏美
今回は日曜日に観られず録画にてチェックしたので遅くなりました。だからというわけじゃないけど簡単に。
淡々と次から次へと曲がすすむ構成は、最近はいつもそうだからいいとしても、なんかメリハリがなかったというか、選曲が(私としては)イマイチだったせいか、だいぶ散漫な印象を受けました。やっぱりなにかいつもと違う企画をやったほうがいいと思うなあ。
良かったのは「北空港」や「つぐない」を水田竜子が歌って、その独特の湿り気と気品のある声の魅力を再認識した、っていうことくらいかな。杜このみの「君の名は」も良かった。大江裕の新曲は原譲二(北島三郎)御大ではなく弦哲也先生の作曲らしいが、曲としてはちょっとイマイチかな。
スペシャルステージは細川たかし&前川清&三山ひろしの3人が中心でしたが、う~んなんかみんな調子悪かった?とくに前川清。新曲「風潮」が猛烈につまらない曲ってのもあったからかな。最近は曲に恵まれてない気が。細川たかしもいつもよりウルサさが後退してたような。
川野夏美の「北の恋情歌」はけっこう前に出てたけれどこの番組では歌ってなかったのか。
これも弦哲也先生の曲か。こっちはイイですね。キャッチーだしドラマティックに盛り上がるし、川野の歌唱の幅広さと魅力が発揮される曲になっている! 丘みどりあたりのバージョンも聴いてみたい!
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といったところで今回はこのへんで。