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令和5年5月14日のNHK BSプレミアム「新・BS日本のうた」

5月14日の母の日、私は母が入居する特別養護老人ホームに面会に行ってきました。これまでコロナ感染対策のために面会は大幅に制限されていましたが、8日にコロナが5類感染症になったことにともない制限が(少し)緩和され、これまでは立ち入ることさえ許されなかった母の住む部屋へ3年以上ぶりに入り、そしてこれまた今までは制限されていた、間近で手を握ってあげたり耳元で話しかけたり、といったことをしながら過ごしました。天気悪くて肌寒かったのに「換気のため窓を開けておいてください」と言われたりしたのは不満でしたけどね。いまだにそんなこと言うのね。

これまでアクリル板越しに面会、時間制限、人数制限、いっしょにお茶を飲むことすら許されない、という「ここは刑務所なの?入居者は受刑者なの?高齢で感染症に弱いというだけで、なぜそんな仕打ちを受けなければならないの?」としか言いようがない人権侵害が続けられてきたわけですが、やはり直に触れあうのとアクリル板越しに話すっていうのとではその密度は全然違う。私の母はすでに要介護5、言葉による意思疎通はまったく不可能ですが、手を握ったときに力強く握り返されると「でもまだ、いきている」というのを実感する。コロナがほんとうに怖かった時期はともかく、オミクロンになってたいして怖くもなくなった後も入居者とその家族からこのしあわせをず~っと奪っていたことを高齢者施設の関係者はふかく反省するべきだし、間違っていたと認めるべきだ。

それはともかく、3年以上ぶりに部屋に入ったら、当然だがほとんどなにも変わってなかった。変わったところがあるとすれば、私が面会に行ったときに音楽をかけるのに使っていたCDプレイヤーがぶっ壊れていたこと。ずっと使ってなかったからか。私が入れた水森かおりのCDが入りっぱなしでしたが読み込むことができなくなっていた。新しいの買わなくては。

 

で、5月14日の母の日に放送の「新・BS日本のうた」は「母の日に聞きたい名曲特選!」。

4月27日に東京都府中市で収録が行われました。私は観覧に応募し幸運にも当選、素晴らしい歌の数々を生で体験してきた、ということを先日の記事で書いたばかり。その記事では歌の内容については触れませんでしたので、今回はあらためてそれについて書いておきましょう。

「新・BS日本のうた」の公開収録を観覧してきました

 

出演は、

加藤登紀子、小林幸子、天童よしみ、鳥羽一郎、松前ひろ子、香西かおり、丘みどり、パク・ジュニョン、大江裕、走裕介。

当たり前だが、生で聴くのとテレビで聴くのとでは大違い

今回の曲目は以下のようになっていました。

 

「古い日記」・・・・天童よしみ

「いっぽんどっこの唄」・・大江裕

「泣きぬれてひとり旅」・・・丘みどり

「霧笛が俺を呼んでいる」・・パク・ジュニョン

「柿の木坂の家」・・・・鳥羽一郎

「フランチェスカの鐘」・・加藤登紀子

「ダイナマイトが百五十屯」・・走裕介

「ある女の詩」・・・・・香西かおり

「未練の波止場」・・・・・松前ひろ子

「希望」・・・・・・・小林幸子

「おかあさん」(森昌子)・・・・全員

「おふくろさん」・・・鳥羽一郎

「あゝ上野駅」・・・・走裕介

「悲しき子守唄」・・・香西かおり

「岸壁の母」・・・・・天童よしみ

「青い山脈」・・・・・大江裕

「おかあさん」(高峰三枝子)・・丘みどり

「かなりや」~「やさしいおかあさま」~「あざみの歌」・・小林&松前&天童&香西&大江

「オモニ~母へ~」・・パク・ジュニョン

「東京だョおっ母さん」・・天童よしみ

「雪椿」・・・・・・小林幸子

「海の匂いのお母さん」・・鳥羽一郎

「百万本のバラ」・・・加藤登紀子

「居酒屋夢あかり」・・松前ひろ子

「篝火のひと」・・・・走裕介

「澪標」・・・・・・・香西かおり

 

やっぱり会場でデカい音で聴くのとテレビで聴くのとではエラい違いだなあ~と。1曲目で天童よしみが歌いだしたときはその迫力に「スゲー!」と圧倒されたし、大江裕の声のハリにも「さすがだ!」と唸らされましたが、ライン録音で小ぎれいな音質になり音量バランスも調整されているテレビの音では、悪い言い方をすればその迫力は大幅にスポイルされてしまう。

やはり生歌を聴くことでその歌手の実力がわかるってのはあるんでしょう。みんな良かったけれども、丘みどりの「おかあさん」やパク・ジュニョンの「オモニ」なんかではまさに会場全体が感動につつまれるような雰囲気になった。もちろんテレビの前でもそういうふうに心を動かされることはあるけれども、会場にいる人みんなでその感動を共有するような雰囲気はやはり観覧に行かなくては味わえない。

↑パク・ジュニョンのバージョンは見当たらなかったので小金沢昇司のを貼っておきます。 リクエストがものすごく多かったらしいってのも納得の名曲!セリフはないほうが良かったかも。

 大人数のコーラスやダンスの復活に期待!

加藤登紀子の「百万本のバラ」では数人のコーラスの方が登場しましたね。会場ではこの方たちが誰なのかっていう言及がなくて(放送では名前のテロップが出た)残念だったんですけど、これからは大人数のコーラスやダンスグループなど、地元の方の出演をぜひとも復活させてほしい。「百万本のバラ」でもあのコーラスがあるのとないのとでは大違いのはずで、そのあたりを復活させれば「BSの受信料払っててよかった!」「さすがNHK!」となるんじゃないか。

しかし「のど自慢」がカラオケ音源になっちゃうくらいですから(これについては私も批判しましたが→長寿番組「NHKのど自慢」が驚きのリニューアル、おカネや手間の問題以外にも「現代のデジタル打ち込みの演奏がバンドでは再現困難」とか「演奏者のなり手不足」とか「カラオケ音源で練習してた高齢者はバンド演奏だと逆にうまく歌えないことがある」などさまざまな問題も勘案しての決断だった、とプロデューサーが話してる記事を見ました。仕方がないのかもしれないが・・・)、この「新・BS日本のうた」においても、べつにいなくても番組として致命的な支障が出るわけでもない地元出演者を毎回呼ばなくてもいいよね、と考えるかもしれませんね。

「のど自慢」はその番組形態があまりに特殊だから仕方がないとしても、この番組に関しては守らなければならないところは守り通してほしいものです。

 

ともかく、観覧にも行けたし、そこで聴けた曲は素晴らしかったし、いい体験を(しかもタダで)させてもらえて感謝。意外と本放送ではカットされてるところが多いってのもわかって、観覧に行けばテレビで見るよりも面白いってのもわかりましたしね。加藤や小林の話はもっと長かったし、ある歌手は歌詞を間違えたといってもう1回歌ったり。少なくとも会場では言わなければわからないのに途中で「すみません!」と言ったのは、やっぱりそういうのをわざわざ指摘するヒマな視聴者がいるからなんだろうか。いずれにしろそのときに渡辺アナが言ったように「収録ですからこういうこともあります!みなさん2回聴けてラッキーですよ!」ということで、観覧に行けた人だけが体験できるハプニングでした。その歌手はそれをネタに笑いをとってて、そのへんはさすがだなあと感心しました。また行きたい!

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