先週も書きましたが大相撲の話の続き。→令和3年3月21日のNHK BSプレミアム「新・BS日本のうた」
病気やケガのために大関から陥落し、いちどは序二段まで落ちた元大関の照ノ富士が、この三月場所、幕の内最高優勝。同時に、来場所でふたたび大関に昇進することを確実にしました。
なんとほんとに優勝しちゃった。今場所は、杜このみと結婚して赤ちゃんもできた、そちらも元大関の高安も頑張っていて、照ノ富士もついこないだ結婚したということで、どっちが優勝してもドラマティックだなあ・・と思っていたんですけど、いやあ凄い。
これはほんとに凄いことですよ。まあ照ノ富士は故障さえなければとっくに横綱になってすでに10回くらいは優勝し、白鵬なんぞは葬り去って第一人者になってたはずの人ですから、体調が戻れば強いのは当然・・・なんですが、本当に称賛に値するのは「優勝した」とか「強い」とかいうことではなく、病気に苦しまされ序二段にまで落ちたのに辞めずに頑張った、ということでしょう。
優勝インタビューでは、「大関だったときと今と、自分の何が変わったと思うか」と訊かれて、「特に変わってない」と答えていましたが、いやいやいや、立ち振る舞いや表情や態度がだいぶ変わったと感じますね。大関まで駆け上がってイケイケドンドンだったころは、「俺様が照ノ富士だ!」という傲岸不遜さや、調子に乗ってる、という感じがテレビカメラ越しでもビンビンに伝わってきていた。白鵬なんかはあのトシになってもまだそういうガキっぽさが漂っていて見るたびに「しょうがねえなあ」と思っちゃうんですけど、復活してきてからの照ノ富士にはそういうところが感じられない。取り口の荒々しさは前とあまり変わらないけど、張り手やダメ押しなんかをする白鵬とは違って、「気迫がこもってるから自然に荒々しくなる」って感じ。
そういうふうに、力士として、もしくは人間として成長したうえでの見事な復活。地獄をみてきたから成長できたんだろうな。空前絶後の大関復帰劇を果たすまでの彼の苦難や努力を思うと泣けてきちゃった。
彼のような本物のサムライ、男の中の男、鋼のような精神力と想像を絶する努力で偉業を成し遂げた人をみるたびに聴きたくなる曲はこれ。
ケガに気をつけて、このまま一気に頂点にのぼりつめてほしい。しかしけっしてテングになることのなきよう。来場所も注目です!
それはともかく、今回の「新・BS日本のうた」。またしても無観客での開催。
出演は、五木ひろし・川中美幸・小林幸子・島津亜矢・大石まどか・山口ひろみ・氷川きよし。
面白いトークも聞きたかったが・・・
今回の曲目は以下のようになっていました。
「悲しい色やね」・・・・氷川きよし
「喝采」・・・・・・・・小林幸子
「お吉物語」・・・・・・島津亜矢
「ウナ・セラ・ディ東京」・・大石まどか&山口ひろみ
「船頭可愛や」・・・・・川中美幸
「酔いどれ女の流れ歌」・・大石まどか
「アンコ椿は恋の花」・・島津亜矢
「さよならの向う側」・・氷川きよし
「あの娘が泣いてる波止場」・・五木ひろし
「おもいで酒」・・・・・小林幸子
「海鳴りの詩」・・・・・島津亜矢
「越前岬」・・・・・・・川中美幸
「港の五番町」・・・・・五木ひろし
「千本桜」・・・・・・・島津亜矢&小林幸子
「おまえとふたり」・・・五木ひろし&川中美幸
「金沢の雨」・・・・・・島津亜矢&川中美幸
「すみだ川」・・・・・・五木ひろし&小林幸子
「帰らんちゃよか」・・・島津亜矢
「遣らずの雨」・・・・・川中美幸
「ふたたびの」・・・・・小林幸子
「そして・・・めぐり逢い」・・五木ひろし
「青春時代」・・・・・・小林&島津&五木&川中
「南風」・・・・・・・・氷川きよし
「悲恋半島」・・・・・・山口ひろみ
「恋情歌」・・・・・・・川中美幸
川中美幸や五木ひろしや小林幸子といった、トークが面白い人がいっぱいいたにもかかわらず、淡々と歌が続く構成でしたね。まあ無観客なのでギャグ満載でやっても盛り上がりに欠けちゃうからこれでいいと思います。
ベテランの実力者が揃っていただけに内容は素晴らしかった。「そして...めぐり逢い」「遣らずの雨」はイイなあ。五木ひろしや川中美幸はこういう曲を無数にもっているんだから強い。
島津亜矢はまだ「SINGER」続けるの?
氷川きよしの新曲ははじめて聴きました。曲は悪くないけど、松阪ゆうきあたりに歌わせたらもっと壮大で感動的になりそうなのに・・と思うとちょっと残念かなあ。
そういや島津亜矢は「眦」に続く新曲はまだなの?
↑発売されたばかりの「SINGER 7」。私はもう何度もSINGERシリーズはもういいよ・・・と言ってますけどね、今回の「7」は予約して買うのをついにやめた。中古で1000円くらいになったら買うかな。
だって選曲をみてもまったくそそられないんだもん。いい曲もあるけど、「こりゃあ3100円払っても聴きたい」という衝動に駆られない。
いつも言うけど、島津亜矢は「歌怪獣」という自負があるのなら歌う曲をきちんと選んだほうがいい。俳優とかだって一流になればその役が自分にふさわしいかそうでないかで出るものを選んでるじゃないか。「千本桜」なんてクソ曲やらんでいいよ。北島三郎がヒゲダンとか歌ったら「なにこれ・・」と思う(でしょ?)のと同じ。
「SINGER」の選曲は彼女本人が決めてるわけではないらしく、そういうこだわりはないんだろうな。彼女クラスならそこはこだわってもいい、っていうかこだわってほしいなあ。
しかし今回は、これこそ彼女の真骨頂・・と思う「海鳴りの詩」が聴けて良かった。こういうのでいいのになあ。
といったところで今回はこのへんで。