岸田首相が所信表明演説で「経済!経済!経済!」と連呼し、経済に対して「大胆な取り組みに踏み込む」そうですよ。「コストカット最優先」の対応のせいで消費と投資が停滞し悪循環を招いたから、これからは「持続的な賃上げや活発な投資がけん引する成長型経済」への変革をおこなうという。
いやいやいや、消費と投資が停滞する悪循環経済で日本が傾くようにしたのはお前ら自民党だろ。まずはそこを反省して「間違っていました」と認めるところから始めろ。それに、お前らみたいなのが政権を握ってるから国民は絶望してカネ使う気にならないんだから、それを言うならまずお前らが退陣しろ。
いつなんどきもいままでやってきたことの総括も反省もせずただただ「これから大胆に、しっかりとがっちりと、頑張りま~す」と言うだけ。そんな政治なら高校生でもできるでしょ。民間企業の経営者なら、失敗してもなんの責任もとらず「やります」と言うだけで済むなんてことはありえない。金持ちでもないくせにいまだに自民党に投票してる人たちはそこをよく考えてみてほしい。自分の勤めている会社のトップがいつまでたってもなんの成果も出せないうえにひたすら「これからやりま~す」しか言わない奴だったらどうですか?そのせいで給料が上がらず自分の生活が脅かされたらどうですか?「頼むから辞めてくれ」って思うでしょ。自分の会社の社長をやめさせるのは一般の社員の立場では難しいけれど、政治家の場合はそいつに投票しないで選挙で落とせばいいだけです。なぜそれをやらないの?
そして経済のためにさしあたってなにをやるのかといえば、お決まりのバラマキと、誰がどうみても「選挙のためのポーズだろ・・」としか言いようがない、なんの効果も意味もなさそうな「所得税減税」。それが「税収の増加分の還元」なんだそう。
いやいやいや、なんだよ「還元」って。そもそも税金は国民のためにつかわれるべきものであって、その意味ではすべてが「還元」されるべきものと言えるわけで、ことさらに「還元」とか言うこと自体がおかしい。「税金は俺たちが好きに使っていい俺たちのカネ」と思っているから「余った分を還元」などという言葉が出てくるんだろ。「還元」とかパチ屋かよ。そもそも取りすぎること自体をやめよう、という発想にならないんだろうか。マジで気が狂ってる。
経済対策だというならどう考えても消費税減税が最も効果があるだろ。それには時間がかかって即効性がないから給付のほうがいい、とかぬかしていたくせに、やることは同じように法改正が必要で時間がかかる所得税減税だって。しかも1年間だけ。バカすぎて吐き気がしてくる。世耕なんかは「来年の夏のボーナスに間に合うように」などと相変わらずアホすぎる妄言を吐いててほんと絶望するしかない。それでどこにスピード感があるんだよ。それにそもそもボーナスなんかもらえないような人たちが物価高で苦しんでるんだろ。いつもわけのわからないことしか言えないんだからもう黙ってればいいのに。自分が愚か者であるという自覚がない人が権力を握るとほんとうに始末が悪い。
そして、「ロシアが!北朝鮮が!」とか大騒ぎして「防衛力の強化!そのために増税!」とかわめいていた「防衛増税」は見送るんだそうですよ。ロシアは相変わらず戦争してるし、北朝鮮もあいかわらずミサイル打ってるのに。だったらつまり防衛力の強化も増税もやってもやらなくても大差ない、べつにやってもやらなくてもいいと認識してるってことじゃないのか。ほんとうに喫緊の課題だと思ってるなら経済がどうであろうがやらなくてはならないことだろ。どうせ増税してカネを確保したところで北朝鮮のミサイルを見失っちゃって「日本海に落ちたと思われる」とかいうだけで終わるのは変わらねえんだろうし。
ほんとにもうこいつらはいったいなにがしたいのか。なにも考えてないんだろうなあ。ただただ「支持率が!このままでは政権が!じゃあバラマキと減税すっか!」というだけ。だれでもできる仕事でおカネいっぱいもらえてほんと幸せな奴らだな。
何千回でも言うけど、こんな奴らにいつまで投票する気ですか?先日の長崎4区の衆院補選では信じがたいことに自民党の金子とかいう世襲の奴が当選していたけど、その金子家に頼んでうまい汁を吸ってきた人間どもが投票するんならともかく、格差社会の底辺のほうにいる人たちもこんなのに投票しちゃうってのはいったいなんなのだろう。選挙民が賢くならないから詐欺師どもが政権に居座り続けている。政治家の家に生まれ株屋で働いてたお坊ちゃま野郎に物価高で苦しむ庶民の気持ちがくみ取れると思いますか?
BUCK-TICK「惡の華」
日本のロックバンド、BUCK-TICKの3作目。1990年作。
ヴォーカルの櫻井敦司さんが先日急逝。心よりお悔やみ申し上げます。
それで聴きなおしてみようと思ったのがこれ。っていうか恥ずかしながらこのアルバムしか音源を持ってないので。じつはこのアルバムすごく好きで当時よく聴いていたんですよ。
90年当時勃興期にあったデスメタルに傾倒していた学生の私がなぜBUCK-TICKのような、一般的には「ヴィジュアル系」ととらえられていたバンドの作品を聴いていたかというと、大ヒット曲「惡の華」のカッコよさにイッパツでKOされたから。
これは今聴いても卒倒しそうになるほどカッコいい。あまりに印象的なメイン・リフは必ず耳にこびりつくし、バッキングも中間部のギターソロも完璧にカッコよすぎる。当時の仲間のひとりはカラオケ行くとこの曲を必ず歌ってて、おかげで私も一言一句全部覚えた。
全体的にBOØWYの影響を感じさせるところが少なくないんだけれども、そこに独特の退廃的な風味とダークで耽美的な雰囲気をくわえたサウンドはまさに唯一無二。ゴシックメタル風の「Sabbat」なんか最高ですねえ。素晴らしいアルバムだなあ。なんで当時の私はこれ聴いて「ほかの作品も追いかけよう」と思わなかったのか。それはやっぱりメタルにのめり込んでいて視野が狭かったからで、ちょっと反省。ともかくこのアルバムはメタルマニアでも楽しめる素晴らしい作品であることは間違いないです。
櫻井さんの急逝はほんとうに残念ですが、BUCK-TICKは活動を継続するとのこと。頑張っていただきたい。
おススメ度・・・★★★★☆
MESHUGGAH「I」
スウェーデンのエクストリームメタルバンド、MESHUIGGAHの、2004年発表のミニアルバム。
ミニアルバムといっても1曲だけ、それが21分。
このバンドの作品はいくつか聴きましたが、プログレッシヴなんちゃらいうメタルが嫌いな私には心に響いてくるものはいままでにひとつもなかった。だからこのバンドの音源を自発的に手にとることはまずない。今回は安く買ったCDの山に混じっていたからたまたま。
で、予想通り退屈でした。音楽的にも演奏テクニック的にも高度なことやってるってのはわかるけれども、私に言わせればそんなもの「だからどうした」というだけの話。演奏者が「おれたちスゲエだろ!」とドヤってるだけのオナニーメタル。いろいろやってても結局ヴォーカルはずっと同じようにただ吠えてるだけだしなあ。なんでそこに頭を使わないのか。じつはなにも考えずにスタジオに入って思いついたものをテキトーに演奏してそれをつなげただけじゃないのか?と思っちゃうくらいとりとめのない曲。 なにひとつ心に残らない。
おススメ度・・・★☆
KAMPFAR「KVASS」
ノルウェーのブラック・メタルバンド、KAMPFARの3作目。2006年作。
このバンドはたまたまYOU TUBEで目下の最新作「TIL KLOVERS TAKT」をみつけて聴いたことがある。どんなサウンドかな、と思ってちょっと聴こうと思っただけなのに思いのほかハイクオリティで結局最後まで聴いてしまいました。
今回入手したのはそのKAMPFARの2006年作品。
寂寥感たっぷりの寒々しいサウンド。先述の最新作ではブラストビートなんかも使ったりしてましたが今作は基本的にわりとスローな曲で占められている。ヴォーカルが何言ってるかクリアにわかるミックスになっていてそれが生々しい味を出している。
曲はもう少しコンパクトでもいいかなという気もするけど、ヴォーカルも「ただ喚いているだけ」になってなくて妙なキャッチーさがあるし、エピカルなフレーズや曲展開もカッコイイ。ほかのアルバムも買わなくては。最後の曲は妙に明るかったりして、プリミティヴなブラックを好む真正のマニアには物足りないかも。
おススメ度・・・★★★★