俳優の中尾彬さんが死去、というニュースが飛び込んできました。81歳。心よりお悔やみ申し上げます。
テレビでは衰えたような様子はまったく見なかったのでビックリ。最近はバラエティ番組などにも出ておられましたね。しかし時代劇ファンの私としてはやはり「暴れん坊将軍」シリーズでの尾張大納言宗春役が印象深い。
たまに出るっていうくらいの、純レギュラーとしての出演でしたが、出た時はそのド迫力に観ているほうも気圧された。初期のころなどは、松平健がまだ若すぎるということもあって上様に謁見して睨みあうところなんかはもう完全に主役を喰ってる感じでしたねえ。
↑中尾さんもまだ若くイケメンな、第一シリーズ第一話がYOU TUBEで観られます! まだ定番フォーマットの出来上がってない初期のころはほんと面白い!いやフォーマットが出来上がって以降も(始まって10分でその後の展開が全部読めちゃうとしても)「様式美」を楽しめるという意味で面白いので、つまり全部面白い。女御庭番役の夏樹陽子の美人さ加減も見もの!
宗春は上様と対決するたびに一応は上様に屈服するんですけど、屈服する様子のなかに混ぜ込まれる「今に目にもの見せてくれるわ」という迫力は、まさに中尾さんの目力があってこそでしたね。
憎たらしい役を徹底的に憎たらしく演じる悪役はほんとイイなあ。こういう人をみると「一流の俳優ってほんとスゲェ・・・」となる。追悼の意をこめて出演作を見直してみます。、
WISDOM「WORDS OF WISDOM」
ハンガリーのパワー・メタルバンド、WISDOMの1stフル。2006年作。
現在はすでに解散している模様ですね。ハンガリー語ではなく英語で歌っています。ハンガリー語など東欧の言語はメタルとの相性がいいっていうのはPOKOLGEPなどが証明しているので、じつはそれを期待してたんですけど。
しかしこのバンド、そのクオリティは北欧やドイツの一流どころと比較しても遜色ないレベル。モダンさはまったくないですけどね。曲によっては80年代っぽさも感じられるくらい、古くてダサい。でもねえ、それがイイんですよ。
こんなふうな、ちょっとポップさをまじえたキャッチーな曲もあったりする。曲は基本的にコンパクトで、どこまでも歌メロをきかせる姿勢が徹底されているのがイイですなあ。ぶ厚いコーラスやクッサい歌メロ、これでもかというくらいハモりまくるギターなどからBLIND GUARDIANっぽいと感じるところが多いかな。いずれにしろストレートにわかりやすい歌をぶつけてきてくれる素晴らしい作品!。東欧はほんと侮れませんねえ!同名異バンドが腐るほどいるバンド名はなんとかしてほしかった。
おススメ度・・・★★★★
HOLY CROSS「UNDER THE FLAG」
こちらもありがちなバンド名。フランスのパワー・メタルバンド、HOLY CROSSの1st。2009年作。
ジャケ絵はB級スラッシュを想像させるけれどもじつは正統派のパワー・メタルを聴かせるバンド。いろいろなことやってドヤってみようとかいうのは一切ない。まだまだこういうバンドがいてくれてるのは嬉しい。
男らしいコーラスもカッコイイし、どこかで聴いたようなリフや展開ばかりであっても許せると思える剛直さが清々しい。イイじゃないか・・・
と言いたいところですが、どの曲も似たような雰囲気のうえに歌メロが非常に平板で、1曲だけならまだしもアルバム全体を聴きとおすとちょっと・・・「このリフさっきも出てこなかった?」みたいなのが多い。ヴォーカルはヘタというわけではないんだけどなにしろ狭い音域のなかでウネウネする歌メロばっかりなので印象に残らない。1曲だけ違う人の歌が入ってくる曲があったがこれはゲストみたいな扱いらしい。その人に歌ってもらったほうがもっと良くなりそう?
おススメ度・・・★★★
STARSPAWN OF CTHULHU「THE CURSED VISION」
イタリアのドゥームメタルバンド、STARSPAWN OF CTHULHUの2作目(?)。2022年作。
ジャケットとバンド名をみて、プログレッシヴな展開でドヤる汚いデスメタルなんだろうなあ・・・と予想しましたが大違い。ひたすらドヨ~ンとした荒涼たるドゥームメタル。
前に紹介したデンマークのALTAR OF OBLIVIONをちょっと思い出しました。ジメジメ、ドヨ~ンとしたなかに哀愁のメロディをぶちこんできてくれるところがイイね。イイけどそのへんがイマイチ中途半端というか、もっと徹底的に泣きまくってくれればもっとよかったかな。
いずれにしてもいい作品! 次の作品もぜひとも聴いてみたい!
おススメ度・・・★★★☆