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今週聴いたもの:2023年8月10日~8月16日(PRONG、POWERGAME、ANCIENT DOME)

夏の全国高校野球選手権大会が開催中ですね。

私は球児ではありませんでしたが、生徒有志の応援団に参加し、炎天下のスタンドで学ランを着て大声を張り上げていた思い出があります(もちろん地方大会での話)。

それが35年以上前の話で、そのときも暑くてたいへんだったと記憶していますが、今はもうそのときとは暑さのレベルが段違い。この暑さの中で学ランなんか着て激しいアクションで応援を展開したら、いくら若くても熱中症でバタバタ倒れてしまうでしょう。

この暑さのなか屋根もない甲子園球場で高校生に野球やらせるのはもはや虐待にあたるのではないのか。

きけば高野連は甲子園大会の入場料だけで数億円という収入になるそうだけれども、この時期の開催でなければそんなに客が来ない、っていう都合もあるんでしょう。プロ野球スカウトにとっては将来の金の卵をさがし金儲けにつなげる大チャンス、メディアにとっては視聴者を惹きつけられるような突出したヒーローや感動の物語を発掘してカネもうけにつなげる大チャンス。学校関係者にとっては自校を宣伝して金儲けにつなげる大チャンス。

高野連は放映権料をとってないとか、理事は無給(本当か?)だとか、それをとらえて「非商業化を徹底している」という論調もあるようですが、いやいやいやそれだけで「非商業的」と言えるか?甲子園大会をみて「アマチュアリズムが徹底している」なんて感じる国民はほぼいないでしょう。甲子園大会は高野連と高校生だけでやるものではない。グッズを販売する業者とか観客席でビール売る業者とか、そこにはあらゆる利権というものが当然うまれる。高野連そのものが儲かるかどうかは(絶対に猛烈に儲かってると思う)知らないけど、全体を俯瞰してみれば「大人の金儲けのためのイベント」になっていることは間違いない。

どこまでも「選手ファースト」で考えるならもっと涼しい時期にやるとかドーム球場でやるとか周辺の球場も使って分散で開催するとか日没後にナイターでやるとか、いっそのこと春の選抜だけにするとか、選手の負担を減らすことはいくらでもできるはず。でもやらない。それだと儲けが減るからでしょう。

ふつうに街を歩くだけでも暑くて死にそうになるくらいの、この尋常じゃない暑さのなかを数時間も野球・・・。ワイドショーなんかでは「暑いからできるだけ外出を控えて」とかぬかした次の瞬間に炎天下で死に物狂いになって球を追いかけてる高校生の映像出して「がんばれ~」とか言ってて、なにかおかしいと自分たちで思わないのか。

このままでは「熱中症で選手が死亡!」「熱中症で応援団の生徒が死亡!」とかいうあってはならない事態が必ず起こる。ていうか甲子園大会に限らなければ前から起こっていますよね。カネのために高校野球に群がるシロアリたちは自分たちが高校生だったころと同じ感覚で考えてるからわからないんでしょう。そしてもし犠牲者が出たら責任のなすりつけあいをするんだろうなあ。いや、熱中症で選手が死んだら監督や高校側のせいにすればいいのか。そう考えれば高野連や朝日新聞がこの問題に正面から向き合おうとしないのも納得。

ここで文科大臣あたりが「秋にやれ秋に」とか大声で言い出せば「さすが」ってなるんですけどねえ。「選手の体調を最優先に」とか他人事のようにぬかしただけ。本気でそう思うなら真夏の開催をやめるという選択肢しかありえない。そこで生徒の命を守るためにみずから汗をかいて改革しようと動くのが政治家としてあるべき姿のはずですけどねえ。ただ言うだけ。ポーズをとるだけ。政治のほうにも利権のことしか頭にないボケッとした奴らしかいないのが日本という絶望の国。高野連は文科省の管轄する団体なんだから、もし甲子園で生徒が死んだとなれば文科大臣の責任は免れないはずだけど、そうなったときの保険のために当たりさわりのないことをいちおう言っておいた、というふうにしか感じられない。そう考えるともし球児が死んだらゴミみたいな政治家に投票して大臣なんかにさせた我々国民の責任でもあるわけだ。未来を担う若者たちを守るためには、やっぱり自民党をつぶすのが最優先事項、ということですな。

PRONG「CLEANSING」

80年代から活動する、US出身のヘヴィロックバンド、PRONGの5作目。1994年作。

Amazon.co.jp クレンジング

いまだ活動してるってのを全然知らなかった。初期はスラッシュメタルよりのサウンドで、そのへんの作品は聴いたけれどこのアルバム以降くらいからはやれクロスオーヴァーだのなんだのになって興味がなくなり全然知らない、っていうか聴いたかもしれないけど全然覚えてない。

う~ん、退屈。90年代がロックにとっていかに暗黒の時代だったかを象徴するような退屈さですなあ。個人的好みを抜きにするなら曲自体はそんなに悪くない気もするし、現在まで生き残っているのもなんとなく納得できるデキではあるけれど、心を動かされるようなカッコいい曲はない。

おススメ度・・・★★★

POWERGAME「SLAYING GODS」

ドイツのパワーメタルバンド、POWERGAMEの3作目。2022年作。

Amazon.co.jp Slaying Gods

あまりにダサすぎるジャケ絵に聴く気をそそられる。そしてそのサウンドは、ツイン・リードのハモリを多用したスピードあふれるパワー・メタル。

流麗な速弾きを聴かせてくれるギターはなかなか。しかし致命的なのはヴォーカルの音程がアブナすぎるところ。わざとやってるのかな。曲を書いてるのはギター兼ヴォーカルの人のようだけど、なぜ自分が歌える歌メロを書くようにしないんだろうか。なんか聴いててムズムズするような不安定感。上手い専任ヴォーカルを入れれば段違いにいい作品になったと思うんだけどなあ。残念。

おススメ度・・・★★☆

ANCIENT DOME「PERCEPTION OF THIS WORLD」

イタリアのスラッシュ・メタルバンド、ANCIENT DOMEの2作目。2010年作。

Amazon.co.jp Parception of This World

これまたダサいジャケ絵。メンバーはけっこうトシがいってそうな感じ。ひょっとして古臭いスラッシュだったりしたら嬉しいが・・・

期待したとおりのオールドスクールなスラッシュ・メタルでした。EXODUSあたりを彷彿とさせる、USっぽいスラッシュ。イタリア産メタルらしさはまったく感じませんね。高速で刻まれるリフがスラッシュ・ビートにのって突っ走るのはなかなか爽快。

・・・ではあるけれど、カッコいい曲はあんまりないなあ~。歌がキャッチーだったりしたらまた違った印象になるんだろうけど。1曲だけ聴くならともかく、アルバム1枚通して聴くと飽きる。もう1回あの曲聴きたい!っていうフックがほしい。

おススメ度・・・★★★

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