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今週聴いたもの:2023年5月11日~5月17日

G7広島サミットが開催されていますね。

岸田は集まったG7首脳らを平和記念公園や原爆資料館などに連れていき、「ウクライナに侵攻したロシアが核兵器による威嚇を行う中、サミットの機会に被爆の惨禍を訴え、核軍縮・不拡散のメッセージをG7として打ち出したい考え」らしい。

ふ~ん。岸田が外務大臣のときに首相をやってた安倍は「核共有」とかぬかしてたけど岸田本人は違う考えなのか。きくところでは本人は「核廃絶はライフワーク」とかのたまうこともあるらしい。

ではなぜ核兵器禁止条約に参加しないのか。ほんとうに廃絶したいなら参加するべきじゃないのか。核兵器不拡散条約には参加しても「禁止」には賛成しない、ってことは、つまり「現在の保有国が核をもっていてそれを抑止力として使うのは仕方がない。日本も「核の傘」守られているしそれは必要。核保有国がこれ以上増えなければいい」という考えを持っているんだな、と海外の首脳や日本国民に思われても仕方がないのでは。

要は核を脅しとして使う「抑止力」まで否定する「禁止」条約には賛成できないということなんでしょう。まあ現実を見ればそうならざるをえないっていうのもわかるけれども、それをヨシとするならエラそうに言ってる「核廃絶はライフワーク」と矛盾するし、プーチンのやってる「核の脅し」はなにがいけないの?ということにならないか。プーチンも「抑止力」として核を切り札にしてるわけでしょ。

岸田のような「最低限の核は必要。抑止のための脅しとしては持っていてもいい」みたいな姿勢の人間が広島に首脳を集めて原爆資料館をみせて「核はこんなに悲惨なんだよ!」と言ったりしても説得力はないよね、とならないか。じっさいアメリカの「核の傘」を含む拡大抑止については「重要だ」ってぬかしてるし、まさに支離滅裂。それじゃあ核を威嚇に使うロシアに文句言えないだろ。

唯一の被爆国で、しかも憲法には戦争放棄をうたっている日本の首相なら、現実がどうであろうと「どのような理屈をつけようとも核兵器は存在じたいが許されない」と主張するべきじゃないか。広島をみせて「核はこんなに恐ろしい!だから使っちゃいけない!」ではなく「だから核はつくるのも持つのも許されない!」って言うのが、被爆国日本の首相のあるべき姿じゃないのか。

イギリスのスナクは読売新聞への寄稿で「核不拡散・核軍縮の理想のため、団結し続けなければならない。核による威嚇、核戦争はあってはならない」とか(自分の国は核持って抑止力という脅しにしているくせに)ぬかしていましたが、諸外国のこういう「核を自分たちが持つのはOK。『抑止力』だから。『脅し』じゃないから。要は使わなきゃいいんだ。あ、ほかの国は持っちゃダメね」っていう勝手な考えの外人どもに「いやいやいや、核兵器はこの世に存在しちゃいけない絶対悪なんだよ。勘違いすんな」って教えてやらなきゃあ、わざわざ多額の警備費をつかって広島くんだりまで呼ぶ意味がないでしょう。そこまで言ってこそ「さすが被爆国の首相」と尊敬されることになるのでは。

そのへんがブレブレなんだよなあ。安倍がぬかしてた「核共有」について「政府として議論することは考えていない」「非核三原則を堅持する立場や、原子力の平和利用を規定している原子力基本法をはじめとする法体系からから考えて認めることは難しい」と発言していたけれども、法がどうのだの非核三原則がどうのとか言うのではなく、「私の信念としてそんなことは許さない」くらいのことを言ってほしいものです。現実問題として核を一気に廃絶するのはほとんど不可能だとしても、まずは「どんな状況であろうと核兵器は廃絶されるべきもの」っていう認識を世界中が共有し、そのうえで現実に即してどう取り組んでいくべきか、っていう話をしなきゃ、いつまでたっても「抑止のためには核をもつのは仕方ないよね。有事のときには核使っても仕方ないよね」っていうのが変わらないでしょ。岸田にかぎらずそういう確固たる信念がみえない奴しかいないから日本は信頼されないんだなあ。

岸田はウクライナの大統領に会いに行って「必勝」と書かれたしゃもじをプレゼントしたらしい。その点だけを見ても奴の戦争というものに対しての感性がわかる。そんな奴に「核廃絶!世界平和!」とか言われても、G7首脳は「は?」ってもんでしょう。「必勝」ってことは、「戦争がんばれ!勝つまでがんばれ!」ってことでしょ。ウクライナ側が理不尽に侵略された側、とするなら人道的な支援をするのは当然のことだとしても、戦争はしない!核廃絶しなければならない!っていう国の首相が戦争を応援するの? という違和感をもったのは私だけ?

「戦争頑張れ!勝つまでやれ!」ではなく、「とにかく一刻も早く停戦を。私がプーチンを説得するから・・・」ぐらいのことを(できるかどうかは別として。どうせいつもできもしないことばかり言うんだからそれくらい言え)言うべきではなかったか。岸田はプーチンとは電話で話したと言っていたが、「電話したけどダメでした~」で終わっちゃうようでは、サミットでどれだけエラそうなこと言っても説得力がない。

まあ岸田はどうせ「サミットを俺の政権のレガシーにするぜぇ!」くらいのことしか考えてないんだろうから、なにかを期待しても無駄というもの。日本国民はほんとうに核廃絶を願うなら、なんだかんだいって軍事力の拡大とそれを口実に増税することしか考えてない詐欺政党自民党に投票するのをまずやめるべき。

METAL INQUISITOR「UNCONDITIONAL ABSOLUTION」

ドイツの正統派ヘヴィ・メタルバンド、METAL INQUISITORの3作目。

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このバンドは以前に4作目を記事にしました。→今週聴いたもの:2021年4月29日~5月5日

今作もどこまでもひたすらトラディショナルなヘヴィ・メタルを聴かせてくれてる。NWOBHM期のバンドと言われれば絶対に信じちゃう、「ヘヴィ・メタル」という言葉をつかう以外に形容のしようがない、コッテコテのメタル!

↑まるっきりSAXONみたいな1曲目がイッパツで気に入りました!もちろんまるっきりIRON MAIDENっていう曲もあって、NWOBHMサウンドが好きならば絶対に聴いておくべきバンド!ヴォーカルはやっぱり音域が狭くてイマイチとも感じるけど、このバンドのカラーにはぴったりのジメっとした味があってヨシ。

おススメ度・・・★★★★

JAG PANZER「MECHANIZED WARFARE」

80年代から活動しているUSの超ベテラン・パワーメタルバンド、JAG PANZERの6作目。2001年作。

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イングヴェイ・マルムスティーンのフォロワーとして有名になったジョーイ・タフォーラも80年代に在籍していたことで知られるバンド。

1stアルバムは聴いたことが。USのバンドながらNWOBHM直系のジメジメなメタルサウンドが魅力的でした。しかしその後の作品についてはまったくチェックしてませんでした。もちろんただ単に機会に恵まれなかったからで、今回は運よく安く手に入ったので楽しみに聴いてみました!

メロディアスなパワー・メタルであるという点は80年代の作品と変わらない。その点は素晴らしいし応援したくなるけど、さっきのMETAL INQUISITORとは違ってレトロなヘヴィ・メタルそのまんまというわけではなく、現代風(といってもすでに20年以上前の作品だが)にアップデートされたサウンドになっている。まあ昔のまんまを貫くバンドもあれば時代とともに変わっていくバンドもあるのは当然で、変わろうが変わるまいが曲がカッコよければそれでOK。で、その肝心の曲はどうかっていうと、う~ん、悪くないけど良くもない。1曲目や4曲目の変則的なリフとかを聴くと「いやいやいや、そうじゃないでしょ」と言いたくなっちゃう。

おススメ度・・・★★★☆

MERCYLESS「SURE TO BE PURE」

フランスのデスメタルバンド、MERCYLESSの4作目。2000年作。

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このバンドも初期作品は聴いたことがある。いかにも90年代っていう、DEATHみたいなデスメタルサウンドだったと記憶。この作品は未聴でしたが・・・

なにこれ。グルーヴ感を重視した、まるっきりインダストリアルなメタルになってて、「デスメタル」っぽさは皆無。これがデスメタルならRAMMSTEINもMINISTRYもデスメタルになっちゃう。

デスメタル風味がなくても曲がカッコよければ問題ないけれども、そういう目が覚めるような曲があるかっていうと別に・・・ヘヴィなリフがひたすら唸るのをバックにオッサンの叫び声がのるだけの眠たい曲が目白押し。耳の右から左に抜けて行ってしまう退屈さ。

おススメ度・・・★★

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