コロナが収まらない中、入院勧告を受けてもそれに従わない人に懲役などの刑事罰を科すことができるようにするという感染症法の改正(いや改悪)案。どうやら刑事罰の部分は見直されそうな流れになっているようです。
いやいやいや、見直しは当たり前でしょ。ていうか、「なにをバカなことを!」って大騒ぎする人が少ないのは、もうどうかしてるとしか思えない。
私も含め、入院なんかしたら仮に生き残ったとしてもその後の生活が立ちいかなくなるような人だって世の中にはいっぱいいるわけですよ。入院勧告に応じたら入院の費用は都道府県が出してくれるらしい(だったらそれ以外の人間の治療費も出さなければ不公平では?)けれども、そんなもんはなんの助けにもなりませんよ。
そういう事情があって「(重症でもないかぎり)入院なんかするわけにはいきません。感染広げないようにおとなしくしてますから勘弁してください」っていう人を懲役に行かせようとするわけでしょ。これはつまるところ、「感染するのが悪い」「入院できないっていうくらい貧乏なのが悪い」ということであり、感染が罪、貧乏が罪、という「差別」を助長することになるのでは。テレビのコメンテーターとかは「感染者に対する誹謗中傷や差別はやめて」などとしたり顔でぬかしているくせに、こんな悪法をアホな政治家が通そうとしても騒がないのはどうかしている。自分自身が差別主義者だからだな。
「入院させられる。そうしたら退院後に飢え死に」となれば、私なら絶対に検査など受けないし多少具合が悪くてもそれを隠しますね。そうなったら罰則は感染拡大防止にはむしろ逆効果・・・っていうのが、貧乏を体験したことがない議員センセイ(議員をセンセイなどと呼ぶことはやめるべきだ)たちにはわからないらしい。
だいたい、こんな法改悪を考えつくっていうのは、政治家たちが「コロナの蔓延は民衆の行いが悪いから。俺たちのせいじゃない」っていうふうに思っているからなのでは。「お前らが俺たちの言うこときいておとなしくしてりゃあこんなことにはならなかったんだよ」って思ってるから、「言うこときかない奴は懲役ね!」ってなるんでしょ。
それに、「感染拡大防止に協力しないのが罪」というのなら、この段階に至っても「政治家は会食が仕事」などとぬかして銀座とかで飲み食いして歩いてる国会議員なんかはいの一番で懲役に行かせなきゃダメだろ。入院勧告に応じないのも、「会食は危険だからやめて!」と言われても会食するのも、どちらもたいして変わらないのでは?
朝花美穂「演歌魂(台詞入特別盤)」
先日の記事で「買う」って書いた、朝花美穂の「演歌魂」の新バージョンを遅ればせながらチェック。
→令和3年1月17日のNHK BSプレミアム「新・BS日本のうた」
「演歌魂」に追加された台詞はほんのちょっとで長いものではないので、聴いた印象はオリジナルとそんなに変わりませんね。しかし、聴けば聴くほどこの曲カッコいい。
「蹴躓いたり 転んだり いいじゃないか 胸に魂 あるかぎり」ってのはなかなか胸に迫るいい台詞ですな。私自身も「胸に魂」のある生き方をしているかどうかは疑問で反省しなきゃならない気持ちになるんですけど、これは歌手のほうも自戒をこめて聞くべき言葉じゃないか。昨今は歌を聴いても「胸に魂」があるのを感じない歌手ってすごく多い気がするんですよね。たとえ売れなかろうが「胸に魂」をもって自分がイイと信じる歌をやる・・っていう信念が感じられない人ばっか。
朝花美穂にはぜひともその信念を貫いて演歌一筋で頑張っていただきたい!
オススメ度・・・★★★★
9.0「TOO FAR GONE」
アメリカのハード・ロックバンド、9.0(ナイン・ポイント・オー?)の唯一のアルバム。1990年作。
その素性をまったく知らずに聴きました。メルカリで安く纏め売りされてたものを買ったなかに混じっていたCD。
聴いてみると曲はまるっきりVAN HALEN。ギタリストは凄いテクニシャン。あれれ、こりゃあタダもんじゃない。
調べてみるとギタリストのクレイグ・スモールはポール・ギルバートなどを輩出したGITの出身で、マイク・ヴァーニーに発掘された人らしい。レーベルがシュラプネルだったのにあとで気がつきました。ヴォーカルはCACOPHONYにいたピーター・マリノ。
ああ、そっち系なんだ。でも。シュラプネル系のいわゆる速弾きギタリストとはかなりスタイルが異なりますね。イングヴェイ系のネオクラシカルっぽさはない。曲も含めエディ・ヴァン・ヘイレンに影響されすぎなのでは・・・っていう感じ。
ギター小僧の方にはかなりオススメ。曲も私の好みのタイプではないけど悪くない。VAN HALEN、いわゆるLAメタルなどをお好きな人なら満足できるでしょう。
オススメ度・・・★★★☆
CANDLEMASS「LUCIFER RISING」
スウェーデンのドゥーム・メタルの重鎮、CANDLEMASSの2008年発表のミニアルバム。
CANDLEMASSは好きなバンドですが、この作品はたまたま未聴でした。
ヴォーカルはロバート・ロウ。個人的にはCANDLEMASSのヴォーカルはメサイア・マコーリンが至高なのですが、この人もなかなかカッコいいんですよねえ。
それはともかく、1曲目の「Lucifer Rising」のカッコよさにちょっと驚いた。速くてキャッチー。ドゥームというより正統派メタル。3曲目は初期の名曲「Demons Gate」の再録。これもイイですね。
しかしこのミニアルバムの価値を高めているのは、そのあとに入ってるライヴ部分。なんと9曲も入ってる。2007年のアテネでのライヴのようですが、オーディエンスの声も含めて生々しく迫力満点、選曲も文句ナシで素晴らしい。どの曲でもシンガロングする声がよく聞こえて、名曲「At The Gallows End」「Samarithan」でのオーディエンスとバンドの一体感は感動的。
↑これはメサイア・マコーリンが歌うオリジナル。最高。
これまで聴かなかったのを激しく後悔。これは手に入るうちに買っておくべきです。
オススメ度・・・★★★★☆
といったところで今回は終わります。