アメリカのバイデン新大統領が就任。
前大統領のトランプは慣習を破って就任式に出席せず、自分の業績を自画自賛するだけの「退任セレモニー」をやっていましたね。
トランプはそこで「我々の運動はまだ続く」などと言っていましたが、彼がなにか言ってまた議会襲撃のようなことが起こったら、そのときは「テロリスト」としてビンラディンと同じように扱わなければダメなのでは。もちろんビンラディンのようになんだかよくわからないうちに殺して終わり、なんてことはしてほしくないししてはならないけれども、大統領でなくなった彼はもはやただの頭のおかしい危険人物。いさめてくれる人間も傍にはいなくなるでしょうからほんとに危険極まりない。彼のアカウントを永久凍結したツイッター社の判断は間違ってないでしょう。
それにしても、就任式におけるレディー・ガガの国家独唱は良かった。アメリカ国歌ってなんでこんなに胸に迫ってくるのか。煽情的でありながら厳粛な気持ちにさせられる曲。
バイデンさんの演説も、語りかけるような情熱のこもったものに聞こえ、う~ん、日本の政治家の原稿棒読み演説とは全然違うなあ・・とどうしても感じてしまう。自民党の二階が国会の代表質問で「野党も与党もみんなで協力して政治の力を結集しようではありませんか」なんてこれも棒読みで言ってましたが、いやあまったくそんな殊勝な気持ちねえだろ、あんたがなにを言っても全部ケンカ売ってるようにしか聞こえないんだよ、心にもねえことを白々しい・・・と怒りがこみあげてきたのを思い出しました。
PARADISE LOST「FAITH DIVIDES US - DEATH UNITES US」
イギリス出身の元祖ゴシック・メタル、PARADISE LOSTの2009年発表の12作目。
Amazon.co.jp フェイス・ディヴァイズ・アス、デス・ユナイツ・アス
もはや大御所といってもいいバンド。初期6作目まで(とりわけ「GOTHIC」と「ONE SECOND」)が好きでしたが、それ以降の一時の音楽的迷走もあって、最近の作品はあまり聴いてなかったのです。
このアルバムも未聴で、あまり期待しないで聴いたのですが・・・1曲目「As Horizons End」のヘヴィさにちょっと驚いた。ヴォーカルもガナっているし、ギターサウンドのラウドさも相まってちょっとメロディック・デスっぽくも聴こえたり。
その1曲目も含め、メタル以外のなにものでもないヘヴィな曲が多く、しかしながらPARADISE LOSTらしい耽美メロディがそこらじゅうにちりばめられている。
そのクオリティは「さすがだ・・」と唸らされるもので、やっぱPARADISE LOSTスゲー、といったところ・・・
なのですが、個人的にはイマイチかなあ。印象的な歌メロは少ないし。曲展開がめまぐるしすぎてせっかくの耽美メロディもブツ切れで聴かされるので、感動がいまひとつ伝わってこないなあ。もっとシンプルにメランコリックなメロディを聴かせてほしいなあ。
その意味で私はたとえメタル色が薄くても「ONE SECOND」が好きなんですよね。キャッチーな歌メロがつまった、わかりやすい曲が多かった。それに、ニック・ホルムズがガナっているときの、メロディを追っているようで追ってない半端なヴォーカルがあまり好きじゃない。このアルバムはそれが多くて、そこもちょっと嫌だったなあ。
オススメ度・・・★★★☆
SKANNERS「FLAGELLUM DEI」
イタリアのヘヴィ・メタルバンド、SKANNERSの2002年作品。
80年代から活動しているバンドですが私はこれが初めて。
メロディック・パワーメタル・・・と形容してもいい、聴いていて非常に気持ちのよい、力強く、ときに速い、真っ当なメタルを展開しています。
ジャケ絵からしてエピックなデスメタルを期待して聴いたのにいい意味で裏切られました。ヴォーカルも雄々しくてのびやかで力強い感じでカッコいいし、いやあこれは素晴らしい。歌メロはキャッチーだし、各曲には必ず聴かせどころが用意されている。ほかのアルバムも急いで買い集めなくては。
オススメ度・・・★★★★
WITCHBURNER「BLOOD OF WITCHES」
以前にもアルバムを紹介した、ドイツのスラッシュ・メタルバンド、WITCHBURNERの2007年作。
1曲目と2曲目が途中から聴くとまったく区別がつかない同じような曲で笑っちゃったんですけど、いやいやいや、この手のバンドにそんな無粋な文句を言ってはいけない。それがイイんですよそれが。
とにかく突っ走るオールドスクール・スラッシュ一辺倒。このアルバムは初期のSEPULTURAやDEMOLITION HAMMERなんかを彷彿とさせる雰囲気ですね。
全部同じ曲じゃん・・と思いながらもそのピュアさ加減にニヤニヤしていると、最後の曲「Rock'n'Roller」だけちょっとだけ毛色が違ってて、その曲が実は一番良かった。MOTORHEADもしくはSODOMみたいな、キャッチーなリフの爆走ロックン・ロールといった趣の曲で、誰かのカバーかと思いましたがクレジットは「All songs by WITCHBURNER」となっているのでそうではないらしい。こういう曲をもう少し増やしてもいいんじゃない?
クオリティは高くないけど、こういうの大好き。前に紹介したときは「ヴォーカルはフックがなく全部同じでイマイチ」みたいに書いたのですが認識を改めました。同じでいいんだよ。「全部同じ」なこと自体がアイデンティティとして成立しちゃってるところがなんともステキ。それが許されるバンドはそうそういない。メタルはカッコよければそれでいいのだ。
オススメ度・・・★★★☆
といったところで今回はこれくらいにしておきます。今回はアメリカの大統領の話を書いたので自民党と政府への文句はおあずけ。来週思いっきり書くことにしましょう。