愛媛県の松山刑務所大井造船作業場から受刑者が脱走した事件。
4月30日に逮捕されましたね。
脱走からじつに22日ぶり。
22日間も逃げおおせられた警察の面目は丸つぶれ。
逃げられた刑務所の失態よりも、
これだけの長い間見つけられなかった警察の無能ぶりを問題にするべきです。
これだけの期間、どうやって逃げることができたのか?逃げている間なにを考えていたのか・・・いろいろ興味をそそられる
今回の受刑者は「逃走」という罪の容疑で逮捕されました。
今回の逃走でいろんなものを盗んだりとか空き家に侵入したりとかしてるようですから、
窃盗などさまざまな罪が加算されて、けっこうな期間の刑の追加を受けるでしょう。
コケにされた刑事司法の側はこれでもかとばかりに重い刑にするでしょうね。
本来の刑期はあとわずか、という段階で
脱走をはかったのは
「刑務所の人間関係が嫌になった」からだそうですが、
それならばイヤな相手もめ事を起こすとか、
なにか犯罪にならない程度の問題行動を起こせば
配置換えとかになると思うんですけど
(大井造船作業場は模範囚が行くところらしいので、問題児と判断されれば別の刑務所に移されたりするはず)、
そういうことが思いつかないか、できない人だったんでしょうね。
それにしても・・・
おぼれ死ぬかもしれない海を渡り、
いつ捕まるかわからない恐怖におびえ、
喰うものも寝るところも保証されない逃亡を続けるなら、
捕まってしまったほうが楽だ・・・とは考えなかったのでしょうか。
私なら3日くらいでギブアップして自首すると思いますね。
捕まっちゃえば、とりあえず衣食住は保証されるんだし。
これだけ逃げおおせる精神力と忍耐力があるなら、
なぜもうすこし刑務所で頑張れなかったのか。
そこを解明することによって、刑事司法の問題点も浮き彫りになるのでは。
逃亡の経緯はこれからあきらかになっていくでしょうが、
さらに延びるこれからの刑務所の生活や、出所後に起こるであろう辛いことも、
「あの22日間に比べれば、どうってことない」と考えれば、
がんばって切り抜けて更生していけるんじゃないでしょうか。
懸念されるのは、この事件によって
「塀のない刑務所」はやめろ、と
国民が言い出してしまうこと。
締め付けがユルイ刑事施設のほうが再犯率が低いというのは
よく言われていることで、
こういうことが稀に起こるからといって
その流れを止めるべきではないと思います。
今回は、捕まえられなかった警察がマヌケだっただけであり、
「塀のない刑務所」の存在が悪いわけではない、
とマスコミはしっかり言ってほしい。
一連の報道にふれて思い出した曲
それはともかく、
「逃亡者」といって私が思い出したのはこの曲、このアルバム。
80年代のいわゆる「ジャパメタ」を代表するバンドのひとつ、
EARTHSHAKERの2ndアルバム「FUGITIVE(逃亡者)」。
ついこのあいだ、Blu-spec CD仕様で再発されましたね。
アルバム・タイトルとなっている
「Fugitive」は6分を超える長尺な曲で、
哀愁あふれるリフ、泣きまくるソロは私も一生懸命コピーしたものです。
私はマーシーのヴォーカルが生理的に受けつけなくて
EARTHSHAKERの作品はあまり好んで聴かなかったんですけど、
「逃亡者」といわれてこの曲がパッと思い浮かび
(この曲は犯罪者の曲ではありませんけどね)、
あらためて「FUGITIVE」アルバムを聴きなおしてみると・・・
カッコいい。音はあんまり良くないしヴォーカルはどうしても私はダメだけれど、
曲はものすごくクール。
このアルバムには代表曲のひとつ「More」も収録されていて
(これも、私の世代のギター・キッズのコピー曲の定番ですね)、
個人的にはEARTHSHAKERの最高傑作はどう考えてもコレだ・・・と思ってます。
こんなにカッコよかったのに、
どうして当時は日本のメタルはあんなにも過小評価されていたんでしょうか。
いまのバンドのほうがサウンドや演奏技術は圧倒的に進化しているけれど、
これほどにクールな曲をやっているバンドはごくわずかしかいない、と思いますね。
ぜひとも再発のCDが爆発的に売れてほしい!