2024年3月にニュー・アルバムを発売する予定のJUDAS PRIEST。その新作から2曲がYOU TUBEに上がってるのを発見。恥ずかしながら知りませんでした。正直なところ(KK'S PRIESTと違って)あまり期待してないので、積極的に情報をチェックしようという気にもならないのです。
シングルとして先行リリース(配信だけなのかな?)されているのが「Panic Attack」。
イントロがIRON MAIDENみたいで「なにこれ・・」と一瞬思ったんですが、その後に入ってくるリフはPRIESTらしさがタップリで、ああよかった・・・という感じ。あの名曲「Painkiller」を彷彿とさせる曲展開。これは間違いなく狙ってやってるでしょう。あれほどのアグレッションは感じられないけれど、驚くべきはロブの高音のスクリーム。これがライヴで出せればスゴイが・・・。
それと、先日公開されたばかりなのが「Trial By Fire」。
う~ん、地味。インパクトのある曲ではないなあ。
まあアルバム1枚とおして聴いてみないと何とも言えないので。でも現時点では「FIREPOWER」の路線を継承したメロディックなヘヴィ・メタルを聴かせるアルバムなんだろうな、という予想はできますね。クレジットが見当たらないのでこの2曲が誰の曲かわかりませんが、パワー・メタル路線をいくKK'S PRIESTよりもキャッチーな歌メロを重視した曲になっていると感じるのは、やはりロブという天才的ソングライターがいるからこそなんでしょうね。パワーという点ではもちろんリッパー・オーウェンズにはもう敵わないけれども、やっぱりロブはスゴイと痛感する。3月の発売を楽しみに待ちましょう!
DIEMONDS「THE BAD PACK」
カナダ出身のロックン・ロールバンド、DIEMONDSの1st。2012年作。
出先でたまたま寄ったブックオフで安売りCDのコーナーを物色したらみつけたもの。ジャケ絵とバンドロゴを見ててっきりスラッシュ・メタルだと思い込んで、なにも考えずに買ったんですけど・・・
80年代のテイストがプンプンと香る、メタル寄りのロックン・ロールバンドでした。L.A.GUNSとかMOTLEY CRUE、GUNS'N'ROSES(ボーナストラックとして「Nightrain」のカバーが。影響されてるのは間違いないんでしょう)あたりを彷彿とさせる古臭いロック。モダンさはまったくない。サウンド・プロダクションが絶妙にチープなのもなかなかいい味を出している。
目新しいところはないけれど、ノリのいいキャッチーな曲が満載で、かなり聴きごたえのあるアルバムでした! GUNS'N'ROSEあたりよりはアグレッシヴでメタルらしいエッジが効いてるのも心地よく聴けるポイント。女性ヴォーカルは一聴して女性とわかる声ながらワイルドさも兼ね備えていて、アクセル・ローズばりの多彩な表情をもつ歌唱を聴かせていて素晴らしい。こういう掘り出し物的な良作がポッと安く買えたりするからブックオフとかでCDを漁るのはやめられない!
おススメ度・・・★★★★
STORMTHRASH「SYSTEMATIC ANNIHILATION」
ベネズエラのスラッシュ・メタルバンド、STORMTHRASHの1st。
Amazon.co.jp SYSTEMATIC ANNIHILATION
これも出先のブックオフで投げ売りされていたもの。知らないバンドですがこれは間違いなくスラッシュメタルでしょ!だってバンド名がTHRASHっていってるし! どうせB級以下なんだろうけど安いからいいや!、という気持ちで買ったら・・・
意外というかなんというか、これがとんでもなくハイクオリティなスラッシュメタルでビックリ。ベネズエラっていうと、狂犬と呼ばれた独裁者チャベス大統領、石油、治安が悪い犯罪大国・・・というイメージしかないけれど、隣国ブラジルのバンドに勝るとも劣らない素晴らしいバンドじゃないか!
スタイルとしてはDESTRUCTIONにかなり近い感じかな。テクニカルかつメロディアスなリフ(4曲目のリフは文句なしにカッコいい)や、たまにヒステリックに声をひっくり返すヴォーカルの歌いまわしなんかはまさにDESTRUCTIONを彷彿とさせる。
日本盤ボーナストラックとしてSLAYERの「Chemical Warfare」(こちらはライヴ音源のようです)とDEATHの「Altering The Future」のカバーを収録。どちらもほぼ完コピだけど、原曲が完璧にカッコいいんだからヘタなアレンジはしないほうがいい。このへんのセンスもいいですなあ。
さっきのDIEMONDSといいこのSTORMTHRASHといい、こんなイイ作品がブックオフの安売りコーナーに埋もれているっていうのは、個人的には嬉しいけれどちょっと悲しいような気もするなあ! ネット検索ではこのあとの作品の情報がヒットしない。いまは活動してないんだろうか。
おススメ度・・・★★★★
VALLEY'S EVE「DECEPTION OF PAIN」
ドイツのパワー・メタルバンド、VALLEY'S EVEの3作目。2002年作。
Amazon.co.jp Deception of Pain
MYSTIC PROPHECYのヴォーカルがその前からやってたバンドだそうで。知りませんでした。MYSTIC PROPHECYは嫌いじゃないけれど個人的には印象深い作品があんまりなくて、そのへんを追いかけようという気持ちもなかったから・・・
で、こっちのバンド。ヴォーカルの男臭さというか暑苦しさはこの時期のほうが上回ってて、この声が好きな人はたまんないでしょう。
しかし曲自体のデキはイマイチかなあ。いやとくに文句つけたくなるようなところはないし、聴き手に媚びるようなところが一切ない硬派なパワーメタルを貫いてるところは称賛に値するってのは間違いないんだけど、冷静に聴くと歌メロは平板で聴き終わるとあんまり耳に残るものがない。MYSTIC PROPHECYのほうを聴けばそれでいい、っていうくらいのものにしか感じなかった。
おススメ度・・・★★★