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元大関で歌手の増位山太志郎さんが死去

大相撲で大関増位山、引退後は三保ヶ関親方として活躍、同時に歌手としても活動した、増位山太志郎さんが死去されたという残念な知らせが。心よりお悔やみ申し上げます。

増位山さんはあの大横綱北の湖とともに初土俵を踏み、1980年に大関に昇進。大関としては短命で終わってしまって、当時小学生だった私の記憶にはあまり残ってない。北の湖と輪島の強さばかりが目立っていましたしね。

しかし歌手としては、ほかに類のない色っぽい声、もっとはっきりいえばエッチ、スケベこのうえない歌唱がとてつもなく印象に残っています。それも子どものときはわかりませんでしたが、オトナになってからはその歌声に触れるとその魅力にゾクゾクしていました。

 

最大のヒット曲は「そんな女のひとりごと」ですね。なんと130万枚も売れたという。

 

ところどころ裏がえる声が最高にイヤラシイ(もちろんいい意味で)。もはやフェロモンボイスとも呼ぶべきセクシーさ。いちばん「エロい声」の歌手をあげろ、と言われたら私は増位山さんと浜圭介先生、もしくは松平健を推しますね。

 

同じくらい売れた、最初のヒット曲が「そんな夕子にほれました」。

 

「ムード歌謡」ってのはこうやって演るんだよ・・・と言わんばかりのムーディーさ。カッコよすぎですなあ。

 

女性の名前を冠した曲がいくつかあって、その名前は「夕子」「冬子」「麗子」「あき子」など。いかにも昭和。私(昭和40年代生まれ)のクラスメイトにも「あき子」や「夕子」はいましたねえ。「麗子」は違う漢字の人はよくいたな。「冬子」は思い出せない。いずれにしろこれが現代のキラキラな名前だったらこのムードは出ない。個人的には「冬子のブルース」が好き。

 

まあどの曲も似てるから、この曲がとくに好きとかそういうのもあんまりないんですけどね、この唯一無二の「色気」がイイんであって、それが感じられる楽曲であればワンパターンであってもべつにかまわないのですよ。逆にいつもと違うことやられたらファンはガッカリする。そういう域に達するほどの個性を確立する歌手ってのはじつはそんなに多くない。「たまには変わった曲を!」とか「こういうのはどうかな?」とかやる必要がない、いややってはいけない、というところまで行けば、それこそが「一流」という証になると思いますねえ。いまはもっと売れたいとか思ってポップな曲やったりする奴が多すぎ。

歌謡界はまた惜しい人を失ってしまった。昭和に活躍した人たちの訃報にふれることもこれからどんどん増えると思うと悲しい。追悼の意をこめてその作品を聴きなおしてみます。

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