先日も話題にした中古車販売大手「ビッグモーター」の大規模組織犯罪のかずかず。次から次へとあらたな犯罪が発覚してきているなか、経営陣はやっぱり「下が勝手にやった」という趣旨の釈明を繰り返していましたね。
思えばこういうのはビッグモーターにかぎったことじゃないですね。企業がなんか不祥事をやると日本の場合はほとんどの経営者が「知らなかった」ですませて下に責任をかぶせて逃げる。世界に冠たるトヨタ自動車も車検で不正やりまくったり社員がパワハラで自殺したりしてもトップは「会社の隠蔽体質のせい」などとまるで他人事みたいな言い訳をしていましたもんね。企業の体質はイコール経営者の体質だろ。昨日今日外部から乗り込んできた経営者がそれ言うんならともかく、十数年もトップをやってきた創業家出身社長とかがそれ言うんだからねえ。唖然とするしかない。みっともないことこの上ない。
そもそも国をひっぱる立場である政治家がほとんど例外なくこの「下の人間が勝手にやりました」体質の奴ですもんね。よく恥ずかしくもなく議員なんてやってるもんだと感心する。政界も財界もそういう奴しかいないんだから、ビッグモーターの件はまさに氷山の一角、「どうせほかの会社も似たようなことやってるんだろ」というふうに理解するべきでしょう。
ビッグモーターの件では「知らなかったはずはないし、知らなかったとすればどんだけ無能なんだよ」という論調もみられますね。それはまさにそのとおりであり、すると政治家の「秘書がやった。私は知らなかった」なんてのも同じようにとらえ、そんな政治家は選挙で落とさなくてはならないはずなんですけど、なぜか政治家については今回のビッグモーターのように世間総がかりで袋叩きにしようという動きには毎度毎度ならないんだなあ。たかだかいち民間企業の経営者のウソ・犯罪行為と、税金で活動し公権力をふるう議員のそれとでは、どっちのほうが悪質で危険かは誰でもわかることだと思うんですけどね。
そう考えれば、ビッグモーターなんぞよりも、どいつもこいつもいつなんどきも「秘書が」「知らなかった」「覚えてない」「違法ではない」で済ますクソ議員しかいない自民党というデタラメ団体のほうをつぶすことに国民は全力をそそぐべきなはず。反社会的企業は消費者がそこにカネを落とさないようにすれば(巨大自動車企業みたいに政府に守られている存在でないかぎり)自然に滅びる。同じようにウソツキデタラメ政党も、選挙民が投票しなければ勝手に滅ぶのだから、我々が次の選挙の時にやるべきことはもう明らか。国民が重税に喘ぐこのご時世にヒマなのをいいことに議員たちは海外にバカンスに行きまくってる。それが100%自腹ならともかく、そうじゃないですからね。ロクに公約も果たせないくせによくバカンスなんぞに行く気になるよね。こんな奴らにいつまで投票する気ですか?
で、今回の「新・BS日本のうた」は、香川県丸亀市での公開収録。
出演は、
細川たかし、城之内早苗、岩本公水、竹川美子、大江裕、エドアルド、みちのく娘!(工藤あやの、羽山みずき、津吹みゆ)。
選曲も各歌手のパフォーマンスも素晴らしかった!
今回の曲目は以下のようになっていました。
「女のみち」・・・・細川たかし&大江裕
「アンコ椿は恋の花」・・岩本公水
「酔っぱらっちゃった」・・城之内早苗
「恋の十字路」・・・・工藤あやの
「望郷」・・・・・・エドアルド
「おひまなら来てね」・・岩本公水&竹川美子
「ひなげしの花」・・津吹みゆ
「折鶴」・・・・・・羽山みずき
「酒場川」・・・・・竹川美子
「座頭市子守唄」・・大江裕
「郡上しぐれて」・・津吹みゆ
「春蝉」・・・・・・岩本公水
「まつり」・・・・・全員
「夏休み」・・・・・細川&エドアルド&大江裕
「夏祭り」・・・・・みちのく娘!
「金毘羅船々」・・・全員
「誰か故郷を想わざる」・・大江裕
「山の吊橋」・・・・細川たかし
「風の盆恋歌」・・・城之内早苗
「漁火恋唄」・・・・岩本公水
「てんとう虫のサンバ」・・城之内早苗&大江裕&エドアルド&みちのく娘!
「星のフラメンコ」・・エドアルド
「老人と子どものポルカ」・・大江&城之内&岩本&竹川
「お祭りマンボ」・・・みちのく娘!
「浪花節だよ人生は」・・細川たかし&全員
「夢でもう一度」・・・エドアルド
「汐騒」・・・・・・・竹川美子
「残雪・津軽」・・・・細川たかし
今回もとくに凝った企画などはなく、粛々と歌を聴かせる構成でしたね。もうコロナは終わったも同然(終わらせたくないと思って「第9波!」とか騒いでる奴らがまだいるけど)なんだから、そろそろ地元出演者とかを復活させたらどうか。
勝新太郎の「座頭市子守唄」はひさしぶりに耳にしました。いやあなんともカッコいい。この曲の音源が欲しいがために買ったベストはたまに聴きなおしてみたりします。こういう味の出せる歌手は今となってはなかなか見当たりませんね。
それを今回歌ってくれたのが大江裕。師匠の北島三郎御大の曲をやると徹底的に師匠の歌唱に寄せてくる傾向があるようですが、この「座頭市子守唄」はオリジナルを意識したような感じはなかったですね。勝新とはまた違った味でよかった。師匠の曲をやるときもあまり意識しないで(意識してやってるのかどうか知らないけど)自分の味を出すようにしたらどうか。
個人的に観られると嬉しい「みちのく娘!」。「夏祭り」はなかなかナイスな選曲でしたね。振り付けは数秒見ればそれとわかる、いつもの花柳糸之先生によるもので、あいかわらず猛烈に激しいアクション。息切らさずに歌うのはたいへんだろうなあ。「お祭りマンボ」もそうでしたが、激しい振り付けの曲をやり終わってからの3人の「やりきった!」という表情を見るのが好き。それぞれで歌ったカバー曲も選曲がバッチリで、それぞれの持ち味が発揮されてましたね。
それから、細川たかしの新曲「残雪・津軽」はかなり素晴らしい曲。キャッチーなサビはカラオケで歌えばさぞかし気持ちよくなるでしょう。個人的には終始暑苦しい歌唱(それはそれでいいんだけど)の細川たかしよりも、福田こうへいあたりにやってもらえたらまた違った味でよかったかな~という気も。弟子の彩青にもこういうエモーショナルな曲をそろそろやらせてあげたらどうか。
といったところで今回はこのへんで。来週は再放送回(2019年4月21日放送分)ですが、その回は記事にしてなかったようなので、もし気が向いたら感想を書いてみることにします。