中古車販売大手のビッグモーターの自動車保険不正請求問題。どんどん明らかにされる圧倒的に悪質な不正の様態にはもはや驚きを通り越して唖然とするしかない。コロナ禍の初期に世間の反発の中で営業したぱちんこ店に対して「もはや反社会的勢力と同じ」とまで言って批判を展開した裁判官だか弁護士だかのテレビコメンテーターがいた(そういう職業差別意識を平気でまき散らす人が弁護士なんかやってるんだから日本は終わってる)けれども、反社ってのはこういう企業のことを言うんだろ。そのテレビもCMをバンバン打ってるビッグモーターの犯罪に関しては最初は及び腰でしたよね。騒ぎが大きくなって無視できなくなってからやっと扱いだした。会社の利益のためには都合の悪いことは報道しない、ってのと、会社の利益のためには客の車をぶっ壊し保険会社をだます、ってのは、どっちも似たようなことじゃないのか。
しかしそれでもマスコミはこの犯罪行為を「不正請求」などと表現している。客の車をこわして保険金を水増し請求するなんてのはもはや器物損壊と詐欺以外のなにものでもないんだから、そこらへんは正しく表現しろ。近畿日本ツーリストの詐欺なんかもいまだに「不正請求」と表現され、下っ端の支店長なんかが逮捕されていますけど、こんなものは会社ぐるみでやってるに決まってるし、そうでなかったとしても経営者の責任は免れるものではない。検察は近ツーのトップを逮捕するべきだし、法人としてのビッグモーターもその経営者も厳しく刑事責任を追及してもらわなくては困る。
ビッグモーターも御多分にもれず「末端の一部の社員が勝手にやった」で済まそうとしている。そういえばトヨタも系列販売店での車検の不正がものすごくいっぱい明らかになったけど、それも本体のトップはだ~れも責任とりませんでしたね。トヨタなんかはビッグモーター以上にマスコミを支配しているから誰も騒がないわけで、なおさら問題なんですけどね。なんでも下の人間のせいにして済むんなら経営者なんぞ誰でもできる。そんな程度の仕事しかせず、いざというときに責任もとらないくせに報酬を10億だのもらって「少ない」とかぬかしてるんだからどんだけノーテンキなんだとあきれるしかない。
ビッグモーターにしろトヨタにしろ、顧客をだまして儲けているような会社に対しては消費者は断固として「買わない」「利用しない」という姿勢を貫くべきでしょう。ビッグモーターは時間の問題っぽいですけど、同業他社も似たようなことやってるんだろうなあ、と考えると不安になる。誰も信用できない悲しい社会。
で、今回の「新・BS日本のうた」は、大阪府大阪市での公開収録。
出演は、
小林幸子、美川憲一、北山たけし、丘みどり。・・・あれ?これだけ?と思ったら「期待の星」があとから6人出るという。それが、
梅谷心愛、オホーツク太郎、ゆあさみちる、キムソンジェ、美里里美、荒井麻珠。
梅谷心愛は「心愛」で「こころ」と読むのね。美里里美は名前しか知りませんでしたが、回文みたいな名前がインパクトありますねえ。ちゃんと読めるしイッパツで覚えられるという意味でいい名前。荒井麻珠は見た顔だと思ったらLittle Glee Monsterにいた人か。オホーツク太郎はなんと62歳でデビューとのことで、こういう人をみると私も年齢を理由にしてなにができないだのなにがムリだのということを言ってはいけないなあという気になる。
こういう構成で毎回やってほしい!
今回の曲目は以下のようになっていました。
「おもいで酒」・・・小林幸子
「柳ケ瀬ブルース」・・美川憲一
「佐渡の夕笛」・・・丘みどり
「男の出船」・・・・北山たけし
「三百六十五歩のマーチ」・・
「リンゴ追分」・・・・小林幸子&梅谷心愛
「磐越西線ひとり」・・・梅谷心愛
「釧路の夜」・・・・・美川憲一&オホーツク太郎
「命の港」・・・・・・オホーツク太郎
「I LOVE YOU」・・・北山たけし&ゆあさみちる
「私の花」・・・・・・ゆあさみちる
「飢餓海峡」・・・・・丘みどり
「夜空」・・・・・・・北山たけし
「きよしのズンドコ節」・・美川憲一&キムソンジュ
「泣きたくなったら泣いてもいい」・・キムソンジュ
「大漁唄い込み」・・・丘みどり&美里里美
「女ひとりの日本海」・・美里里美
「負けないで」・・・・小林幸子&荒井麻珠
「KOE」・・・・・・・荒井麻珠
「愛の賛歌」・・・・・美川憲一
「ろくでなし」・・・・小林幸子
「ラストダンスは私に」・・美川&小林
「明日があるさ」・・・全員
梅谷心愛のデビュー曲はなんと弦哲也先生が書いたのか。弦先生に曲を書いてもらいたいって思っててもムリな歌手もいっぱいいるだろうに、それだけ期待されているということか。
現時点では歌唱はそんなにスゴイとは思わないけど、15歳という年齢をきけば、とんでもないカンロクだ、となるでしょう。現在活躍している歌手のなかにも十代でデビューした人はいっぱいいるけど、さすがに青臭さを感じさせた人も多かったですからね。まあ青臭さが魅力になる場合もあるからそれが悪いってわけじゃないけど。いずれにしろ今後に期待!
ゆあさみちるはハスキーさを含みながら高音はのびやかに冴える魅力的な声が素晴らしい。秋元順子っぽいともいえるし田中あいみに近いとも言えるか。玉置浩二あたりの影響も感じさせる。しかしこれまで出てる3曲を聴く限り、その「味」は曲ごとにだいぶ異なってて、とにかくなんでも歌える多才な人なんだなということがわかる。デビュー曲「私の花」はまさに「ザ・花岡優平」って感じの曲ですな。カッコいい。
最近出た3作目は残念ながら配信限定らしい。いやいやいやCDで出してくれ。
前にもこういう「期待の星」みたいな今まで出てなかった人をあつめた回があって、そのときもたぶん同じことを書いたと思いますが、個人的には毎回こういう構成でも構わないという気がします。じっさい私も知らなかった人もいたし、地上波でなくともこの番組に出れば知名度もかなり上がるはずで、そこからブレイクする人が出れば世代交代が進み、歌謡界の活性化につながるでしょう!