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今週聴いたもの:2024年4月18日~4月24日(走裕介、WHITE WOLF、STORMWARRIOR)

滋賀県の近江八幡警察署が「スーパーでいなり寿司を万引きした」として74歳女性を誤認逮捕したそうですね。

まあ警察も間違えることを完璧にゼロにすることはムリだからまれに誤認逮捕もあるでしょう(明らかに違うとわかっているのに死刑まで持ってかれちゃった袴田さんのようなことになるよりは「誤認でした」となったほうが全然マシ)が、この件の場合はそういう「仕方がないよね」という類のものではなかったらしい。報道によれば、誰も犯行を目撃してもいないのに、その人が買ったものではない(知人からもらったものだったと判明)いなり寿司を持っていたから、という理由で「やったに違いない」というふうになったようです。

そして本人が「これはもらったんだ」と犯行を否認したから「じゃあ逮捕ね」というふうになったんでしょう。警察で取り調べても認めないからそのまま身柄拘束され続け、結局82時間後に冤罪が判明して釈放となったらしい。

これはとんでもなく恐ろしい話ですよ。この女性は知人の証言などがあって無罪が証明されたからいいけど、そういう「無実である証拠」が出てこなかったら、「犯人であるという証拠」がなくても(このケースでも証拠らしい証拠はなにもなかった)逮捕され、罪を認めなければそのまま勾留され、へたすると起訴されて裁判にまでなってしまう。そしてマスゴミは警察発表を鵜呑みにしてこんな(ほんとうに罪があるとしても)微罪であっても実名で報道する。そんなことになったら仕事も家庭も崩壊、ということになれば、容疑者はやってなくても「やりました」というふうに自供してしまう。そして冤罪が起こる。いつまで同じことを繰りかえす気なんだろう。

おそらく今回の警察官も証拠がなくても自白させて調書にサインさせりゃあそれで終わり!「認めないと帰れないよ」と脅せば認めてサインするだろう、というつもりでいたんでしょうねえ。そういうことをいっぱいやってそれでokだったという体験の積み重ねがそうさせたと想像できる。ふつうなら容疑者が「知人からもらった」と供述すればそのウラを取らなきゃあってなるはずなのに82時間も拘束したということは、やはり彼女がやったという決めつけ、さっさと自白させて片づけようという意識があったとしか思えない。

この件について警察ヒドイという声もけっこう出ているようでそれは当然だと思うんですけど、こういうことが日常的に起こっているのは間違いないことであるにもかかわらず、「だから取り調べのときに弁護士の立ち合いができるようにしなきゃダメ」とか、「だから死刑はダメ」という声はなかなか盛り上がってこないんだなあ。袴田さんだって今回の女性と同じように、たしかな証拠もないのに「お前がやったとしか思えない」「怪しい奴がほかにいない」というだけで逮捕された。そしてむりやり自白させられ、証拠を捏造されて死刑囚にされた。

自民党の奴らやそいつらに忖度してウソをつきまくった官僚の奴らの例でも明らかなように、権力というものはすべからく腐敗するしウソをつく。そんな奴らが人を死刑だの無期懲役だのにしているってのがどれだけ恐ろしいことか、「自分は悪いことなどしないから関係ない」と思っている人には想像できない。今回の74歳女性も自分が警察にお世話になるとは1ミリも思ったことがなかったんじゃないか。つまり誰でもこうなる可能性はあるということ。

日本の司法制度は司法の側に都合がいいようになりすぎていて問題が多すぎる。とりあえず「疑わしきは罰せず」っていう原則を現場の警官に徹底することから始めてくれないものだろうか。

走裕介「雫」

北海道出身の演歌歌手、走裕介の2024年最新シングル。

Amazon.co.jp 雫(しずく) / あの空を仰ぎ見て

新曲はその都度チェックしているもののCDを買うところまで行くのはたまにしかない。しかし今回の曲はラジオで聴いてイッパツで気に入ってしまったのですぐ購入!

 

北国を舞台に寒々しい曲を切々と歌うのが定番のスタイルですが、今回の曲は哀愁のメロディに熱い情熱がこめられた曲。独特のネットリとした歌唱がそのメロディにさらにアツさを加えている。

はじめは雫のようにちっぽけであっても「心を信じて いつか いつか大河になれ 大河になれ」という歌詞は、年齢をかさねた人であればあるほど刺さってくるものがあるでしょう。私などは大河になる努力をしてこなかった人生をひたすら後悔する気持ちになる。作曲は蔦将包氏か。そう言われると船村徹楽曲っぽい気もしてくる。

カップリング曲は朗々と歌いあげる曲で、どっちかというとこの人にはあんまり似合わないタイプの曲な気がするけど悪くない。これは買っておくべきシングル!

おススメ度・・・★★★★

WHITE WOLF「VICTIM OF THE SPOTLIGHT」

カナダのハード・ロックバンド、WHITE WOLFが2007年に発表した復活3rdアルバム。

Amazon.co.jp ヴィクティム・オブ・ザ・スポットライト

1984年に出した1st、1986年の2ndは非常に素晴らしいデキで好きでした。ドラマティックかつ泣きメロ満載の1stも、メタル色が薄くポップな曲もあった2ndも、作風はだいぶ違いましたがとにかく曲が良かった。そして「リッチー・ブラックモア大好きです!」というのを全力で主張しまくるギターソロがそのサウンドをさらに個性的にしていた印象。

で、この復活3rdは80年代のメンバーで残っているのはそのギタリストとヴォーカリストだけ。しかしそのふたりが中心人物みたいなので、キャッチーな哀愁の美旋律を聴かせるスタイルは同じ。

 

うほ~。イントロから超絶カッコいい。ギターのリッチー味はちょっと後退している気がするけれど、サウンドプロダクションが80年代作よりも重厚になって、よりドラマティックさが増した感じになっている。

これは素晴らしすぎる。いままで聴かなかったことを猛烈に後悔。中古品はあまり出回っていないようなのでみつけたら即ゲットしておかないと、メロハー好きは絶対に損する!

おススメ度・・・★★★★☆

STORMWARRIOR「THNDER & STEELE」

ドイツのパワーメタルバンド、STORMWARRIORの5作目。2014年作。

Amazon.co.jp サンダー・アンド・スティール

大好きなバンドですがこのアルバムは聴いたことがなかった! どうせいつもと同じ(誉め言葉)なんだろうからあわてて聴くこともない、というのもあったんですけど。先日入手したので早速聴きました!

 

期待を1ミリも裏切ることのない、いつもの初期HELLOWEENみたいなゴリゴリサウンド! 「変わる」ということをあえてしない(できないのかも)バンドはいいなあ。ワンパターンでもそれが許せるバンドとそうでないバンドがいるけれどこのバンドはもちろん前者。変わらないでいてくれればほかに言うことはなにもない。

くわえて嬉しかったのは日本盤ボーナストラック。80年代に活動したドイツのスピードメタルバンド、WARRANTの「The Enforcer」というマニアックな選曲。WARRANTの「THE ENFORCER」アルバム(1985年)は私もLPを所有しており、シンプルなリフで押して押して押しまくる作風が好きで聴いてたので懐かしさに感涙。知らなかったけれど2014年に再結成アルバムを出してるんですってね。見つけたら聴いてみよう。

おススメ度・・・★★★★

 

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