「バンドTシャツを着ている米国人の10%はそのバンドを一度も聴いたことがない」そうですよ。
→AMASS バンドTシャツを着ている米国人の10%はそのバンドを一度も聴いたことがない/メタルファンは全ジャンルの中で最もバンドTにお金をかけている 調査結果
まあそんなもんじゃないですか?私もバンドTシャツいまのところ30枚~40枚くらい持ってますが、音を知らないのにデザインだけで買ったやつは何枚かあります。音を聴いてあんまり良くないと着て歩く気がなくなったりしますね。音も好きだしデザインも好き、っていうのは実はそんなに多くないし、そういうTシャツは人気があるから高かったり手に入らなかったり。
私の場合はファッションに気を使うのが面倒くさかったりそのセンスがなかったりで普段着がバンドTシャツになっちゃうんですけど、まあオッサンがメタルバンドのTシャツで年がら年中過ごしているのはフツーの人からすればダサいことこのうえないんでしょう。
学生のころDEICIDEやOBITUARYのTシャツ着てバイトに行ってたら女の子に「怖いTシャツ着てこないで」と言われたけど、あれは「ダサいからやめろ」というのを遠回しに言ったんだろうなあ、と今になってはわかりますねえ。
しかしダサかろうともバンドTシャツのいいところは、街中でメタル好きの人に声かけられて話に花が咲いたり、そういう悪くないこともたまには起こるということ。そう考えると昔と違ってネット通販で好きなTシャツがすぐに手に入る現代はほんといい時代だなあと。私が学生のときは新宿やお茶の水に電車で1時間半くらいかかってわざわざ買いに行ってましたね。どんなTシャツがあるかわからない状態で行くっていうのは今から考えると非常に効率の悪い行動でしたが、それだからこそ買い物が楽しく、わざわざ電車で行っても苦にならなかったですね。ネットで買うのはラクで便利だけどそういう楽しみはない。
JAMES BYRD「OCTOGLOMERATE」
USのヘヴィメタルバンド FIFTH ANGELの初期メンバー、のちATLANTIS RISINGで活動したギタリスト、JAMES BYRDのソロアルバム。1993年作。
FIFTH ANGELもATLANTIS RISINGも嫌いじゃなかったけど、そのギタリストのソロアルバムと言われてもあまりそそられるものはなかったのです。こんなソロアルバムが出てるの知らなかったくらい。SHRAPNEL RECORDSから出るギタリストのソロアルバムって当たりはずれの差が大きい印象ですからねえ、あまり期待するとガッカリさせられるかも・・・
とか思って聴いてみたらこれが素晴らしいデキでひっくり返っちゃった。完全にメタルな曲もあればブルーズやジャズの要素もちょっと取り入れた曲などもあったりバラエティに富んだ内容。嬉しいのは全編に「ウリ・ロート大好きです!」感があふれ出ているところ。↑に貼った曲なんかはウリの曲からもってきたとしか思えないフレーズ満載。
よく見たら「Musicians who've inspired my guitar playing」としてフランク・マリノとウリ・ロート、ハワード・ロバーツの名前が記されていました。なるほど、そのへんの偉大なギタリストへのリスペクト的な、バンドを離れて自分がやりたいことをやりまくった的な作品ってことなのかな。
SHRAPNELのギタリストにありがちなテクニックのひけらかし的なところは全然なく、湿った哀メロがいっぱい聴ける快作!ひさしぶりにATLANTIS RISINGも聴きなおしてみようか!
おススメ度・・・★★★★☆
BLIZZARD「THE ROARING TANKS OF ARMAGEDDON」
ドイツの「ヘル・ファッキン・メタル・パンク」バンド、BLIZZARDの2作目。2009年作。
Amazon.co.jp Roaring Tanks of Armageddon
このバンドは初めて聴いたけれど、みずから名乗る「ヘル・ファッキン・メタル・パンク」という形容がまさにピッタリな、ホコリをまきあげて爆走するひたすらやかましいメタル・パンク。MOTORHEADっぽさを前面に押し出していたころのSODOM、というのが第一印象。メタル色が濃い曲はCELTIC FROSTっぽくもあるかな。
よく調べてみるとこれの前作のアルバムタイトルは「PURE FILTH AND MAYHEM」だそうで、それをみて「ああ、なるほど」と得心。UKのWARFAREから直接的な影響を受けているわけね(WARFAREに「PURE FILTH」「MAYHEM FUCKIN' MAYHEM」というアルバムがある)。なるほどたしかにそれっぽい。
WARFAREほどキャッチーなところはないけれど、ひたすら爆走しているようでも意外と「全部同じ曲」にはなってない。シンプルなだけにその味にハマると癖になる魅力がある。小難しいことやってドヤるメタルが嫌いな私のような人にはぜひおススメしたい!
おススメ度・・・★★★★
TRAUMA「DETERMINATION」
ポーランドのデスメタルバンド、TRAUMAの5作目。2005年作。同名異バンドが多すぎてなにがなんやらで、ほんと困るなあ。
けっこうなべテランだけど私は(たぶん)聴いてない。ポーランドのデスメタルといえば誰もがまっさきにVADERを想起するところで、その系統のサウンドなのかな・・・・?
1曲目の激烈ブラストビートを聴いて、やっぱりそのタイプか!と。スラッシュ・メタル風味があるところもVADERに似通っている気が。そして要所要所にスローダウンしてメロディを聴かせるパートを挿入してくれてて、ただブルータルなだけじゃねえぜ・・というところをアピールしている。
最後はオリエンタルな雰囲気のイントロから入る10分超の大曲で、これはまあ「そんなに長い必要あるか?」と思ったけれど、トータルでみればかなりハイクオリティのデスメタル作品。もっとメロディアスなところが多かったらもっと良かった。
おススメ度・・・★★★☆