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今週聴いたもの:2024年3月28日~4月3日(BRUCE DICKINSON、MASTERMIND(JPN)、DIVINE DECAY)

来る5月、イングヴェイ・マルムスティーンが2015年以来となる単独来日公演をやるらしいですね。

YOUNG GUITAR イングヴェイ・マルムスティーンが5月に来日、デビュー40周年記念ライヴ

40周年ツアーということだから過去の人気曲も当然やるんでしょう。すると初期の曲(だけ)が大好きな私としても「おお~観に行ってみようかな」という気にもなりますが、近作のヒドさを思い出すと・・・・。

先日は遅ればせながら目下の最新作(ですよね?)「PARABELLUM」を聴いたんですけど、なんだこりゃあというデキでガッカリ。音が悪いとかいう以前に曲が猛烈に退屈。彼が登場した80年代初頭ならともかく、いまは同じくらい弾く人があっちこっちにいるわけで、どれだけ速く弾こうとも曲が退屈なのなら別に彼の作品をわざわざ聴く必要もない気が・・。曲がつまらないうえにヴォーカルもヘタ、スッパンスッパンいう、打ち込みにしてもあまりにも情けないドラムの音。ヒドい。

かつて老舗メタル誌BURRN!の前編集長は彼の名作アルバム、1984年の「RISING FORCE」のレビューに「ハイハイわかったわかった、あんたうまいよ、ほんとお上手、と嫌みを言いたくなる」「テクニックのひけらかし」「感情表現皆無」などとこき下ろしていました。私は「いやいやそんなことないだろ」と思っていたんですけど、近作ではまさに「テクニック のひけらかし」だけ、「感情表現皆無」になってしまった感がありますね。これを聴くと1万数千円も払ってわざわざ観に行くのもどうかなあ、となってしまう。どんなパフォーマンスをみせてくれるのか、行きませんけど注目しておきましょう。

BRUCE DICKINSON「THE MANDRAKE PROJECT」

言わずと知れた世界的ヘヴィ・メタルバンド・IRON MAIDENのヴォーカリスト、ブルース・ディッキンソンのソロ最新作。先日出たばかり。

Amazon.co.jp The Mandrake Project

IRON MAIDENは私にメタルの魅力を教えてくれたバンドだし、そのIRON MAIDENがいまだ世界的バンドでいられているのはほとんどブルース・ディッキンソンのおかげだと思っているんですけど、そのブルースのソロとか言われてもあんまり興味をそそられないのです。っていうのは1990年のソロ第一作「TATTOOED MILLIONAIRE」が「なんだこりゃあ」というもので、その後のソロもいちおう聴いたけどあまりピンとくるものがなかったから。いや、今聴きなおすとどれもそんなに悪くないと感じるんですけどね、当時はそう思った。

だから今回も買う気はなかったし期待もしてなかったのですが、YOU TUBEで1曲聴いて「おお~いいじゃん!」となって買うことに。

 

ヘヴィかつキャッチーな、メタル以外のなにものでもないメタルになっている。この曲にかぎらずどれもリフがいいねえ。ブルースの歌唱も衰えはさほど感じず、独特の味が活かされている感じ。

いやいやいや、昨今のIRON MAIDENのヒドさからはまったく想像もつかないほど素晴らしい作品じゃないですか? もっともIRON MAIDENではできないことをやったんだろうから「MAIDENでもこれをやれ!」ってのは違うのはわかるけど、なぜMAIDENでこのクオリティが出せないのか。中心人物がべつにいるから仕方がないのか。

おススメ度・・・★★★★

MASTERMIND「THE WAY I GO」

日本のメロディック・パワーメタル、MASTERMINDの2作目。2001年作。

Amazon.co.jp THE WAY I GO

先日聴いた3作目の「TO THE WORLD BEYOND」が猛烈に素晴らしかったからほかの作品も聴かなきゃあと思って購入。

今週聴いたもの:2024年3月14日~3月20日(MYSTIC PROPHECY、MASTERMIND(JPN)、TWINSPIRITS)

この2作目もクラシカルなパワー・メタル。超速弾きギターが疾走するなかでハイトーンヴォーカルが哀愁の歌メロをのっけるサウンド。爆走する1曲目のタイトルトラックで鷲掴みにされ、そのまま最後まで聴かされてしまう!

パワーメタルバンドにイングヴェイ・マルムスティーンがいる、っていうのが的確な表現かもしれないけど、ポップな味付けのRAINBOWみたいな曲もあって、なんといってもこのバンドの核はやっぱり歌メロの素晴らしさにあると感じる。10曲目の「Never Say Never」とか最高ですねえ!

あまりに個性的なハイトーンは、たぶん「これが嫌い」となってしまう人も多いでしょうが、逆に好きになってしまえばその魅力に引きずり込まれる。3作目が良すぎたからそっちにはちょっと及ばない気もするけど、買っておくべき作品。入手困難になっているのが残念。再発はないのか!

おススメ度・・・★★★★

DIVINE DECAY「MAXIMIZE THE MISERY」

フィンランドのスラッシュメタルバンド、DIVINE DECAYの2作目。2003年作。

Amazon.co.jp Maximise the Misery

ダサいジャケット絵を見れば買いたくなるのがメタラーのサガというもの。フィンランドのバンドならものすごくクソっていうこともないとは思うけど・・・と期待せずに聴いたら・・・

EXODUSを彷彿とさせる、ザクザクしたリフで聴かせるスラッシュ・メタル! やる気のなさそうな、これまたEXODUSの故ポール・バーロフっぽい味も感じられるヴォーカルもけっこう悪くないし、オールドスクールな、余計なものが混じってない真正のスラッシュメタルが好きなら気に入るでしょう!

しかしどの曲もだいぶ似ていて、印象に残る曲がないっていうのが気になるかな。初期EXODUSのようなキャッチーなヴォーカルラインがあったりすればいいけどそれが少ない。

おススメ度・・・★★★☆

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