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令和5年11月5日のNHK BSプレミアム「新・BS日本のうた」

4日の読売新聞に「報道と紙面を考える」というページがあって、「少子化対策~危機をどう伝えるか~」というテーマで大学の先生とか元官僚とか弁護士とかの「有識者」が少子化の「現状や課題、新聞報道のあり方」について議論した、というその内容が載っていました。

「少子化 多角的視点で」ということで、その現状や子育てする親の抱える問題やこれからの対策の在り方や行政の問題や「財源」の問題、そして新聞はそれをどう伝えるべきか・・などについて論じられていた。でも・・・

言ったら失礼だけど、この人たちのようなおじいちゃんおばあちゃんに少子化対策の処方箋をもとめてもおそらく斬新なアイデアは出てこないしあまり意味がない気がする。もっと若い層を呼ぶべきではなかったか。

じっさいこの記事にもそういった「目からウロコ」的なものはなかったし、今までにも言われてきたようなことしか書いてなかった。この記事は新聞報道の在り方を論じるのが主旨だからそれをもとめるのは間違ってるかもしれませんが、政府の打ち出す政策やいわゆる「有識者」の発言なんかをみるにつけ、おじいちゃんおばあちゃんたちは少子化対策を自分ごととして真剣に考えてないし、それはムリなんじゃないかと感じる。

なにしろすぐに成果が出るものではありませんからね。数十年というスパンで取り組まなければならない課題。高度経済成長期を体験した世代は、人口なんて勝手に増えるもの、結婚は誰でもすべきものであって簡単にできるもの・・・という意識がどうしても消えず、「なんで子どもつくらないの?」っていう考え方になりがちで、なんでいまの若い層が結婚しない子ども持たないっていうふうになるか、それがわからないんだろうし、何十年も先のことを自分ごとととらえるのも難しいでしょう。

それに、政治家だの財界の人間だのお年寄りはみんなそう言うし、件の読売の記事にも「財源論から逃げるな」みたいなこと書いてあったけど、二言目には「財源」の話をしようとするのが、いかにも危機感がないというか、自分ごととして真剣に考えてないことのあらわれのような気がする。

コロナ初期、全国民に十万円配るとか商売できなくて困ってる人に休業支援金配るとかいうときに「そんなカネどこから持ってくるんだ!」とか「財源はどうするんだ!」とかみんな一言も言いませんでしたよね。あのときはコロナがどんな病気かわからず全国民がパニックになってて、誰もが危機感に駆られていた。政治家はそれをなんとかしないと自分たちの票にかかわる、と思って財源なんぞ二の次でカネをばらまきまくったし、いま「少子化対策のために消費増税しろ」とかアホなことぬかしてる財界の奴ら(お前らが非正規で人を使い捨てにしてきたから少子化になったんだろ)も自分たちを助けてほしい一心だったから「財源は?」なんて言わなかった。

コロナのときには財源論後回しで百兆円も(結果的には)無駄遣いしたのに、少子化対策(?)で年間3兆円使うとかいうときには「財源が!増税しろ!」とかぬかすっていうのは、つまるところ「このままではヤバい」という危機感をほんとうは持ってないからじゃないか。コロナの時は自分たちにかかわりがあるから財源論なんか後回し、少子化は自分たちの目先の利益を害さないから少子化対策の中身についての是非を議論することよりも先に「財源」とかぬかすんじゃないのか。

コロナなんぞは極端な話(それは許されないことだったとしても)放っておいてもいつかは終わることであったけれども、少子化は放っておいたら国が亡びる。もはやなにをさしおいてもなんとかしなければならない緊急事態(30年前からそう言われてたのに。無能な奴らに政権をまかせておいたばっかりに・・・)という認識があれば、「財源」の話よりも先に、政府の打ち出した「異次元の少子化対策」について、「ほんとうにこれでいいのか」「ほんとうに増税が必要なのか」という話で喧々諤々になるはずなのでは。じっさいコロナのときは誰もが財源の話なんぞ後回しで「どう対処するべきか」について大騒ぎしていたでしょ。なぜ少子化対策では政府のやろうとしていることを無条件で是認して財源の話が先になるのかほんとうに不思議。

政府がやろうとしていることはただの「子育て支援」でしょ。どこが異次元なんだよ。これで出生率が上がると思ってる国民はほとんどゼロでしょ。ほんとうに「異次元」で、これで少子化も改善しそう!という希望がもてる政策を打ち出せていて、そのためには増税が必要、というのなら国民も増税を受け入れざるをえないし受け入れるべきだけれども、そうじゃないですからね。政策はゴミだし、税金の使い方が透明じゃないからほんとうに増税が必要なのかも国民にはわからない。

新聞がやるべきことは、政府が言うことややることを国民に包み隠さす伝えるとともにそれを監視することであって、「財源!増税!」とかいう老人たちの寝言をことさらに取り上げて「増税もやむなし」という空気をつくることではない。まあ読売という政府の御用新聞にまともな紙面をもとめるのはムリなんでしょうが、我々国民は老人たちの「少子化対策のために増税」とかいう妄言に惑わされてはいけません。老人たちの言うことを聞いていたら格差はますます拡大し、世の中の大半を占める所得が低い層がさらに増え、所得が低ければ結婚も出産もしないんだから、少子化はもっと加速するでしょ。消費税の増税なんてとんでもない愚策。まずは消費税を下げ、企業に非正規で人を使い捨てることをやめさせることから始めたらどうか。

 

で、今回の「新・BS日本のうた」は、埼玉県東松山市での開催。

出演は、

天童よしみ、原田悠里、坂本冬美、市川由紀乃、島津亜矢、岩本公水、川野夏美、山西アカリ、五十川ゆき、羽山みずき。

没後10年となる島倉千代子の特集

今回の曲目は以下のようになっていました。

 

「あんたの花道」・・天童よしみ

「北海の満月」・・・島津亜矢

「加賀の女」・・・・市川由紀乃

「時をかける少女」・・羽山みずき

「東京アンナ」・・・山西アカリ

「新宿の女」・・・・川野夏美

「なみだの桟橋」・・岩本公水

「妻恋道中」・・・・原田悠里

「男の情話」・・・・坂本冬美

「笑い話」・・・・・島津亜矢

「紀ノ川よ」・・・・山西アカリ

「この世の花」・・・全員

「逢いたいなァあの人に」・・坂本冬美

「恋しているんだもん」・・・市川由紀乃

「哀愁のからまつ林」・・・・岩本公水

「からたち日記」・・・・・天童よしみ

「東京だョおっ母さん」・・島津亜矢

「襟裳岬」・・・・・・・・原田悠里

「愛のさざなみ」・・・・市川由紀乃

「りんどう峠」・・・・・羽山みずき

「ほんきかしら」・・・・川野夏美

「星空に両手を」・・・・五十川ゆき&山西アカリ

「積木くずし」・・・・・島津亜矢

「思い出さん今日は」・・坂本冬美

「鳳仙花」・・・・・・・天童よしみ

「からたちの小径」・・天童&原田&坂本&島津

「人生いろいろ」・・・全員

「愛のままで愛を眠らせて」・・五十川ゆき

「中山道」・・・・・・原田悠里

 

羽山みずきが「みちのく娘!」のひとりとしてではなく単独で出演するのは久しぶり? 嬉しいけど珍しい・・と思ったら今回は島倉千代子の特集なのね。個人的には現在の若手と呼ばれる歌手の中で島倉千代子楽曲を歌わせて彼女ほどピッタリハマる人はほかにいないと思ってるので、これはいい人選・・・と思ったら1曲だけなのかよ! このメンバーではその扱いになるのも致し方がないのか。

最後の「人生いろいろ」で島倉本人の画像と歌唱がカットインしてきたのはなかなか珍しい演出だけど、これは公開収録のときはどうやったんだろ。映像を流したんだろうか。いずれにしろ「人生いろいろ」って、全盛期を過ぎて衰えがみえていた島倉千代子の歌唱に完璧にハマってて、それが唯一無二の味を出しているという意味で奇跡的な名曲ですねえ。

 

山西アカリが新曲「紀ノ川よ」を歌唱。

Amazon.co.jp 紀ノ川よ

「拝啓 みかんの里」から1年半か~ずいぶん間が空いた印象ですね。ジャケ写真やMVのサムネはなんかNHKの朝ドラとかの番宣の画像みたいで、ひょっとしてポップな曲だったら嫌だなあ・・と嫌な予感がしてたのですが・・・

 

そんなことなかった。アップテンポでノリのいい曲調は「紀ノ川よ」という曲名からはちょっと想像できなかったですが、歌唱に独特の重みがあるからノリのいい曲でも「ポップ」という印象は受けないし、演歌らしい重厚感がきちんと保たれている。今回もみかんが出てくる望郷歌なのね。なかなかいいんじゃないでしょうか。

メルカリ 山西アカリ 検索ページ

 

それから島津亜矢の新曲。はじめて聴きましたが、今回歌ったのはC/W扱いの曲なのかな。両A面ということかな。

Amazon.co.jp SINGALONG / 笑い話

いずれにしろ今回歌われた「笑い話」は残念ながら印象薄い曲でした。もっと「らしさ」が感じられる曲が聴きたいなあ。こういう今風の、キャッチーなところのないフワフワしたメロディの曲で若い層にアプローチしようとするのは売れるためにはそれもアリでしょうが、結果としていままで支えてきてくれた年配層にソッポ向かれることにならないか。フルコーラスならもっと盛り上がるところがあるんだろうか。歌唱は相変わらず素晴らしいだけにちょっと残念。「SINGALONG」のほうは聴いてないので、もしそっちがカッコよかったら買うかも。

メルカリ 島津亜矢 CD

 

といったところで今回はこのへんで。川野夏美の猛烈にカッコいい新曲を聴きたかったけどこの収録の時はまだ発売前だったのか。来週は長山洋子のカッコいい三味線が聴けるみたいで楽しみ!

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